明日、うちの奥さんは、頼まれてた図書館へ自作の切り絵を持って行くみたいです。 この星が立体的なのがすごいなあと思っています。 どこかで彼女はデビューしないかなあ。 たぶん、しませんね。自由に、好きなように作らせてもらって、ようやく彼女らしさが出せるみたいですから、強制されたり、依頼されたりしたら、彼女らしさは発揮できないかもしれないから……。 ああ、何だかもったいない . . . 本文を読む
1966年の6月29日の午前3時半ころ、ビートルズは羽田に着いたそうです。かなり飛行機は遅れたそうです。彼らは、東洋のはしっこまでとうとうたどり着いたと思ったことでしょう。 こんな時間にもかかわらず、たぶん空港にはつめかけた人たちがいて、彼らはそうした人々に答えるために、JALのハッピをもらって、このあいさつだったんでしょうね。 本当に、ファンを大事にする人たちだった。こんなに若い人たちなのに、 . . . 本文を読む
私の構想では、芭蕉さんの旅した季節に合わせて東北を旅しようと思ったのです。本当なら、今は平泉にいるはずでした。五月雨の……という句とリンクするはずだったのに、まだ栃木県にいます。 来月末、私は実際に岩手にいるでしょうか。まあ、そのころブログでは平泉でいいやと思います。そして、今年こそは庄内地方に何十年ぶりかで行けるかな。二年前、ひとりで山形市に泊まったんでしたかね、た . . . 本文を読む
◇ 狐と狸 これらのことばを見てみてください! 57【狐と狸の( )かし合い】……ずるい者同士が互いにだましあうこと。 どうしてこの二種類の動物は、人をだますというキャラになったのでしょう。「ごんぎつね」にしても、実際のタヌキにしても、人間からひどい目にあわされることはあっても、人をだますことはありませんでしたよ . . . 本文を読む
アジサイは花盛りになりました。よそのアジサイも見に行きたいのですが、なかなかチャンスがありません。余裕も何となくなくて、何だか落ち着かない。 果たして私が落ち着いて何かをしたり、映画でも見たりできるのって、いつなんだろう。 映画を見たら、感想を書かなきゃと焦ってしまうし、どこかに行けば、写真撮らなくちゃ、おもしろいこと探さなくちゃと、何をしても落ち着かないのでしょう。 ところが、奥さんといると、 . . . 本文を読む
「夜の太鼓」から、いくつか抜き書きさせてもらいます。 夏の日、梅の木肌に手を置いて「また来年の花に会わせてください」とささやいた、私の願いを聞き届けてくれたのは誰でしょう。春は来るのではない、生きてこちらが春に到達するのだという感じ方は、残念ながら年のせいかもわかりません。 梅の花が咲いて、そこから季節がめぐることを書いておられて、いつからか、時間の過ぎるのを、どうにかそこまでたどり着けたと感じ . . . 本文を読む
もうしばらく趙の国にいます。ここはエピソードの宝庫なんです。さて、ことばを紹介します。82【刎頸の交わり】 … 友人のためなら首をはねられても後悔しないほどの親しい交わり。「刎頸」は、首をはねるという意味です。さて、この「刎頸」のよみは? 趙王さんと藺相如さんは、澠池(めんち)の会が終わって、国に帰ってきました。王様はどっと疲れていたはずです。でも、とにかく藺相如(りんしょうじょ) . . . 本文を読む
「崖」 石垣 りん 戦争の終り、 サイパン島の崖の上から 次々に身を投げた女たち。 美徳やら義理やら体裁やら 何やら。 火だの男だのに追いつめられて。 とばなければならないからとびこんだ。 ゆき場のないゆき場所。 (崖はいつも女をまっさかさまにする) それがねえ まだ一人も海にとどかないのだ。 十五年もたつというのに どうしたんだろう。 あの、 女。 . . . 本文を読む
どこにも行かない日曜日、片づけをしていたら、断片が出てきました。メモしてみます。 父退院帰った家はあたたかで夕食準備母はするかも 年の暮れ二か月ぶりの外の風 退院した父サンパツをする 二つとも、2011年の12月に作ったようです。大変なことのあった年の秋に父は入院したのですね。ホントに苦しかったと思います。でも、そんなことは父から一切聞かせてもらえなかった。 まあ、話しても仕方がなかったんだ . . . 本文を読む
梅雨が本格化しています。もう稲も知らない間にそれなりに伸びてきています。 少し前、田んぼが鏡のようになっていた時期がありました。そして、夕方、何枚か写真を撮りましたよ。 撮りたいのは、水に映る電車の影でした。でも、これは失敗でした。 今の時期は、みどりが爆発しています。私たちはそれらを管理させてもらいながら、その中で生きていくしかありません。折り合いをつけるしかない。人間様がすべてを管理するのだ . . . 本文を読む
Ⅱ私の上に降る雪は花びらのように降ってきます薪(たきぎ)の燃える音もして凍(こお)るみ空の黝(くろ)む頃 固く結晶化した雪というのでしょうか、ハラハラとコートの上に落ちて来て、カサカサ音がしたのかもしれない。いや、それでも雪が薪の燃える音というのは難しいです。何か別の意味があるのでしょうか。黒っぽいどんよりとした空から、わりとハッキリと雪が落ちてきます。 そうだ。詩なんだから、薪の燃える音だろ . . . 本文を読む
確か、1975年の5月、親戚の新婚式で静岡に行き、弟と二人で式にも出ないで浜松をブラブラして、駅前のヤマハでシングル「イエロー・サブマリン」を買いました。ものすごく遅れていたけど、やっとビートルズに自分の力で手を出せた充実感がありました。旅している時の気前の良さになってたんでしょう。 どうして普段住んでいる大阪じゃなくて、浜松で買うんだよ! という気もしますが、親戚の晴れ舞台ということで、私たち . . . 本文を読む
★ 生い立ちの歌 Ⅰ 幼 年 時私の上に降る雪は真綿(まわた)のようでありました これはどうなっているんだろう。やさしく、フワフワとした雪が降っていたんですね。小さい子は、雪に触れるチャンスもそんなになかっただろうから、親の庇護のもと、やわらかな雪に触れることがあったということなのかな。 少 年 時私の上に降る雪は霙(みぞれ)のようでありました 子どものころ、幼いころ、近所を走り . . . 本文を読む
三重県に住んで30年近くが経過しています。今までの人生の半分は三重県にいます。まさか私が三重県に住んでいるなんて、それが不思議ですけど、これからも住んでいくつもりです。 理由は、とりあえず私が生活のベースに暮らせた場所がここだったからです。 他の土地では、私の生活のベースは作れなかった。これからなら、新たな生活のベースが生まれるかもしれないし、本人の希望次第でもあるのだけれど、とりあえず今のとこ . . . 本文を読む
うちの奥さんが、六月の切り絵を完成させたそうです。 最初にタチアオイがズンズンと立ち上がっていきました。 それから傘をさす女の子、それから犬、そして、カエルというふうに出来ていったようです。 私は、この女の子の顔に見覚えがあるような気がしていました。 そうでした。これは、うちの奥さんの小さい頃の写真に似ているなあと思ったのです。 彼女は、こんな年になって、小さい頃の自分と、小さい女の子を重ね合わ . . . 本文を読む