芭蕉さんは一通り勉強した気になったので、蕪村さんの句集を昨日から取り出しています。すぐ三日坊主になると思われます、とりあえず、三つくらい抜き出してみます。 その前に、ドナルド・キーンさんが宣長さんのことおっしゃってたのを思い出しました。 日本人はいつも何が日本的であるかということについて心配する。昔からそうだったようです。国学者の場合には、特別そういう悩みが激しくあったのでしょう。 本居宣長など . . . 本文を読む
★ 連休最後の日の朝はくもりです。これから雨でも降るのかな。 雨が降っても、すごくいいお天気でも、ずっと家にこもっているのは同じだから、もうどっちだっていいやという感じです。だから、というわけではないけど、立ったり座ったりする度に膝がコキッというのには参ります。こんなに膝が弱くなるなんて、それをどう乗り越えればいいのか、筋肉なんだろうな。 関節のためということでゼリーは食べてますけど、役に立つの? . . . 本文を読む
北壽老仙(ほくじゅ・ろうせん)という人がいたそうです。どんな人なんでしょう? このお名前の「北壽」とは、下総結城郡本郷の俳人・早見晋我(しんが)さんの隠居後の号なんだそうです。「老仙」は老仙人の意味で、蕪村さんがつけた敬称みたいなものになりますか。 晋我さんは通称治郎左衛門、善久。代々酒造家で、初めは俳諧を其角(きかく)さんに学び、のち佐保介我(さほかいが)という人についたとか。その晋我さんは . . . 本文を読む
安永6年ころというと、蕪村さんは六十あたりです。そのころ、こんな詩にチャレンジしてたんですね。ビックリです。 私が出た高校は、淀川べりではなかったのだけれど、どういうわけか淀川のことを校歌に歌っていました。だから、この「澱河(でんが)」という言葉そのものには親しみというか、何となくなじみは持っていました(うちの高校は「澱江 でんこう」という風に歌ってました)。 蕪村さんは、六十を過ぎて、自分の故 . . . 本文を読む
いよいよ最後の五行です。三年間故郷に帰ることができなかった彼女は、いつおうちにたどり着けるんでしょう。 ネコも聞きました。柳もながめました。自分は接ぎ木の梅で、本来のカタチではないような気がしながら、それでも、じっと耐えて、故郷に帰れる日を夢見てきました。あともう少しでおうちにたどり着けそうです。 一緒に歩いてる蕪村さんは、彼女のもどかしい気持ちをほぐしながら、歩いている気分なんでしょうか。それ . . . 本文を読む
前回までは、お母さんのふところに帰ってきたような気分でしたよ! そのつづきはどうなるんでしょう。ドラマがなかなか始まらないなあ。いや、もう始まっているのかなあ。〇春あり成長して浪花(なにわ)にあり 梅は白し浪花橋(ろうかきょう)邊財主(へんざいしゅ)の家 春情(しゅんじょう)まなび得たり浪花(なにわ)風流(フリ) この春というのは、季節の春ではないですね。「成長」するんだし、ちゃんと場所指定で存 . . . 本文を読む
故郷に帰る女性のフリをして、蕪村さんは故郷を眺めています。ネコはミャーミャー相手を呼んでいました。昔はそういうのをよく聞きました。近ごろは、ネコもおうちで引きこもりです。声もあげられないし、声をあげても、それこそ応える相手もいないでしょう。去勢もされて、どんな子が好きなのか、自分でもわからなくなっているのかも……。何だかかわいそうです。 つい何十年か前だったら、野良猫 . . . 本文を読む
堤を歩いて行けば、いつかは故郷にたどり着きます。当然、そこには誰かがいて、少しずつ地元の人々とふれあうことになります。〇一軒の茶見世(ちゃみせ)の柳老(おい)にけり 一軒の茶店のそばにあった柳の木は、知らない間に大きくなっていました。 これはもう俳句ではないですね。日記でもなくて、漢詩と五七五を組み合わせて、何かを物語ろうとしている。 堤防にある茶店は、一軒だけです。その印象的な、思い出深い茶店 . . . 本文を読む
本文を読んでみましょう! 蕪村さん自身も、ここにたどりつくまでに長い歳月を要しています。ものすごく長い時間を経て、改めて故郷というのを振り返ろうとしています。普段は京都に住んでおられて、わざわざ大坂に行くのは、誰か知り合いを訪ねるとか、用事がないと行かないのです。 京都と大坂、舟だと下りは一晩で、上りは12時間くらいかかったそうです。歩いたら、速い人なら一日だったのかなあ。近くて遠い故郷でした。 . . . 本文を読む
そろそろ、やろうと思ってたことに取りかかろうと思うんです。そのタイトルは「春風馬堤曲」というものでした。漢詩と俳句をミックスさせた、少し見た目はめんどくさい感じのものでした。私も、何十年も敬遠しておりました。そして、唐突な感じだけど、いよいよ読もうと思います。よろしくお願いします! 春風馬堤曲(しゅんぷうばていきょく) 謝 蕪 邨(し . . . 本文を読む
最近の流れからしても、自然なことではありますが、とうとう蕪村さんにチャレンジしてみます。どこまで蕪村さんを知ることができるのか、まあ、私のすることですから、いい加減かもしれないけど、せいぜい頑張ります。 そのスタートとして、わりとおもしろい作品になりました。第一、これは大阪がテーマの作品ではないかもしれない。もう、そんなことよりも、とにかく故郷を希求しているのです。 かの東皋(とうこう)に登 . . . 本文を読む