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「復活の日」は小松左京さんの1964年の作品なんだそうです。そして、1980年に角川映画によって映像化されました。監督は深作欣二さんでしたか。もう45年前の作品です。原作は61年前になるんでしょうか。そんな古い時代から、ずっとSF作品を作って、警鐘を鳴らしておられたんですね。どれもこれも、そのうち実現するんでしょうか。
映画は映画館では見てなくて、テレビで見たと思います。お金を出して見に行くという余裕がなかったんですね。それに、そんな70年代から続いてた大作パニック映画、「タワーリング・インフェルノ」とか、「ポセイドン・アドベンチャー」シリーズとかは、ああ、いいなあとは思いつつ、映画館は素通りで、見たいと思わないようにしてきました。すごいんだろうけど、だからどうなんだろう、みたいなフリをしてたんでしょう。テレビで放映される時なんて、飛びついて見ていたから、見たかったんでしょうね。
改めて今、映画は古くなってしまったし、DVDか、何かで見るしかありません。私は、少し懐かしいけれど、そんなに見たいという気持ちになりません。
そして、テレビで見た時は、何も記憶にないんですけど、主役の草刈正雄さんがアメリカ大陸をとぼとぼと歩いて、誰かに再会するというシーンだけは何となく印象にあります。そんなにして地球上から人類がいなくなるという映画だったような気がします。パンデミックが関係あったかな。
そして、オリビア・ハッセーさんが映画に出ていたなんて、全く記憶にありません。
草刈さんは、今もNHK等で活躍されています。オリビアさんは2024年に亡くなってしまいました。原作の小松左京さんは、作品は世の中からは消えているけれど、少しずつその先見性が今も私たちの心に残っているような気もしますし、刺激もしてくれそうです。
なのに、本そのものはないかもしれない。
たくさんの消えてしまったベストセラーってありますね。誰かが、「こんな作品があって、今はみんな忘れてるけど、これは現代の私たちに通じるテーマなんだよ」と教えてくれたら、作品はよみがえるかなあ。
今も少しずつ、どこかで誰かが取り上げてくれるのを待つしかありません。それにしても、あの時の角川映画って、力がありましたね。今は、そんな力を出す出版社ってないですね。いや、今、メディア系で普通に営業できている会社はあるんでしょうか。フジ系列みたいに、何もかもガタガタになっているところが多い気がします。
いや、エラそうなことを書くよりも、私も映画館に行かなきゃなあと思います。見もしないで、何も言えない気がします。昔は、見たい映画があった気がしましたけど、今は見たい映画がないんですけど、私が年を取ったからなんだろうな。
疫病で人類が全滅したあと、南極にいた人たちだけが生き残こることに。
地震による自動作動の核戦争を止めるため、ワシントンへ向かった草刈正雄が、歩いてアメリカ大陸を横断し、南極観測隊が住んでいる南米南端までたどり着くのがラストでした。