生命の不思議をどのように見える化するのか、について。
「場」を考える ~ 意識や生命の見える化 (1)の続編をようやく。
今回は、いくつかの文献を通して、見えてきたことを少し縦断的に意味づけていこうと思います。
神秘を創造するシンプルな仕組みで取り上げた「ラングストンの蟻」、
目からウロコでした。
無秩序に動いていたアリが1万回を超えたあたりで突然、
意志を持ったかのように秩序ある動きに変身する。
アリは同じルールに基づいて動いているだけなのに、一定の回数を経て、ルールが劇的に視覚化される。
生命の誕生に立ち会ったかのような、無秩序から秩序が生まれる瞬間。
アリが動く空間を支配しているシンプルなルールこそが「場」であり、「場」の中で生命は生まれるのだ。
・空間を細かく最小単位の粒まで切り刻んでいくと、空間はこのような「場」としてイメージできる。
(それぞれの粒は、ポテンシャル・エネルギーを持った「場」。すなわち粒子であると同時に波動。
波動は粒子中にある針で表されているが、各々の粒子が呼吸するように(オシロスコープで測ると波形になるように)粒が大きくなったり小さくなったりする様子をイメージしたほうが分かりやすいと思う。)
・さて、空間の最小単位ではミクロに過ぎるので、生命が現れるマクロのもっと大きな世界に寄ってみる。
・水(H2O)は水素原子2つと酸素原子1つが、お互いの電子を共有することで結合したもの。
共有される電子が偏った動きをしているがために、ミッキーマウスの耳のような形になる。
結合すると、共有された電子は結合部分の周囲を廻るようになるので、電気量が偏り、
電気双極子と呼ばれる、 プラスマイナスの電気を帯びたミッキーになる。
・プラスマイナスの電気を帯びたミッキーの集まり(水)、
・より大きな電子双極子のまわりで、ミッキー(水)は向きがそろって、同じ動きをするようになる。
・シュレンジンガー曰く、
"生命とは量子論的な秩序が巨視的スケールにまで現れてくる現象に他ならない。"
ミッキーの頭は、自然の中の光の波動、量子電磁場の調和のとれた波動のなかで、
揺らぎながら、秩序ある振る舞いをするようになる。
生命の誕生だ。「場」の中、波動の中で、秩序ある調和が生まれる瞬間がやってくる。
くどいが、やはり「電子コーディネーター説」に一票、である。
ここでも、生命誕生においても、電子の振る舞いが鍵になっている。
秩序や無秩序について語る時には、物質を形成するのが電子の働きなのだから、あたりまえか。
(石や木や水と私たちの関係について)
(つながってきた ~ 真実への目覚め)
シュレジンガーは興味深い言葉をいくつも残している。
・" 生命のない物質も、生命のある物質も、どちらも10の23乗個という膨大な原子や分子の集団であるという点では同じ。生命のある物質では、その集団が整然と秩序正しく運動し、その秩序が保持されていることに特徴がある。"
・"生物はマイナスのエントロピーを食べて生きている。"
「エントロピー増大の法則」は、マクロの世界での物理の法則。
ミクロ(量子論)の世界では素粒子のふるまいに秩序も無秩序もないが、
マクロの世界では、時間と共に秩序は失われていく。
我々は、生命を維持するために、失われていく秩序を保持するために、
マイナスのエントロピーを食物として摂取する必要がある。
マイナスのエントロピーは自然界のなかで、生き物にしか存在しないらしい。
( ↓ ) 久しぶりに「時間はどこで生まれるのか」を紐解く。
マクロの世界では、エントロピーが増大するほう(下向き)にしか時間が流れない。
マクロの世界では、時間の経過は秩序が失われていくことを意味する。
時間とともに、秩序が形成されていくこともあり得るような気もするが、エントロピー減少はない、とされる。
(たぶん、言葉遊びになってしまっていて、エントロピー増大の法則とはモノサシが違うのだ。)
これはエントロピー減少の法則が成立することを示しているのではないか(・・?
ほんとうにエントロピーは増加するばかりで、無秩序に向かうものなのだろうか。→生命に宿る黄金比とらせんエネルギー
もう少し勉強が必要だ。
われわれが秩序に価値を見出すのは、生命が秩序そのものだから、とのこと。
生命、美しさ、そういったものは、(マクロの世界で)一方向にしか流れない時間とセットになって私たちには感じられる。
時間というのは、我々の現実世界では、生命と表裏一体のセットになったモノサシとして存在する。