こういうダイジェスト風の書き物はエッセンスが詰まっているようで
小説慣れしていない僕には、テンポよく読めます。
(時間があれば、ゆっくり浸ってみるのも悪くないとは思いますが。。)
さて、この小説は、高慢でプライドの高い美男子で頭脳明晰なダーシーという青年が舞踏会で出会ったエリザベスに
「まあまあだけど、あえて踊りたいほどの美人じゃないね」と言って、
かちんときたエリザベスに彼に対する偏見がうまれるところから始まるのですが、
だんだんダーシーはエリザベスに惹かれていき、自分の高慢さを猛省します。
そして次第に、こんどはエリザベスがひたむきなダーシーに対する誤解に気づき、
「ほんとに情けない!自分は人を見る目は確かだと得意になっていた。。」と
自分の高慢さと偏見に気づくというストーリー。
日本文学の根底にあるのが、もののあはれ なら、イギリスの小説の伝統は笑いとユーモアで、こんな一節がでてきます。
書き出すと間抜けですが、文章の流れにのると笑えました。
ベネット氏は、天使のようにやさしい長女ジェインと、明るくて誰からも好かれるピングリー氏の結婚を祝福してこう言う。
「ジェイン、おめでとう。きっと幸せになれるよ。おまえはいい子だ。
こんな幸せな結婚ができて、私もほんとにうれしい。
おまえたちはきっとうまくいくよ。性格もよく似ているし。
ふたりとも協調性が豊かだから、ふたりでは何も決まらんだろうし、ふたりとも人がいいから、召使いにだまされるだろうし、ふたりとも気前がいいから、家計はいつも赤字だろうな」
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