そういう世界だ、そういうものだ―といってしまえばそれまでだが、
企画や制作ニュースは耳に入ってくるのに、いっこうに完成品として発表されない映画が多い。
橋本忍が10年走り回って完成に漕ぎつけた『砂の器』(74)や、
何度も撮影が中断されたスコセッシの『最後の誘惑』(88)、
キューブリックの映画なんて「なにも起こらなくても」完成が遅いし、
映画ファンは陽の目を見ることを信じて待つほかはない、、、のかもしれない。
たとえば黒澤の『生きる』(52)のハリウッド版は、どうした。
トム・ハンクスが主演で、監督もジム・シェリダンと決まっていたにも関わらず、
『幸福の黄色いハンカチ』(77)や『Shall we ダンス?』(96)のリメイクのほうが先に出来ている。
同じ黒澤のリメイクでいえば、『天国と地獄』(63)だって気がかりだ。
当初はスコセッシが監督するはずだったが製作総指揮にまわり、監督はマイク・ニコルズに決定・・・というニュースが飛び込んできたのが既に3年くらい前なのである。
その逆に、制作ニュースを目にした数ヵ月後には公開されるという「加速系? の映画」もある。
時代の流れとして「いましかない!」と思われる内容であったり、
子役ティーンエイジャーの「フレッシュな魅力」を焼きつけるためであったりするもの―が多いと思うが、後者のケースが『キャリー』(76)のリメイクだろう。
現在、急ピッチで撮影中らしい。
監督は佳作『ボーイズ・ドント・クライ』(99)のキンバリー・ピアーズ、
キャリーの狂信的な母親に贔屓女優のジュリアン・ムーア、
そしてヒロインのキャリーに、やはり自分が推すクロエ・グレース・モレッツ。(トップ画像)
クロエはまさに「いまが旬」の女優ではあるが、キャリー役にはちょっとキュートに過ぎる気もする。
あの役は「どんくさく」なければいけないし、異性を惹きつけるようなところがあってはいけないはず。
演技力やメイクでカバーするのかもしれないが、少し不安。
不安といえば、彼女がウィノナ・ライダーやジュリエット・ルイス、ソーラ・バーチのようになるのではないか、、、というのもある。
彼女らに共通するのは、10代後半~20代前半にかけて、少しエッジの効いた作品で大活躍していた、ということ。
才能があるのは確かなのに、なぜか20代後半から伸び悩んでいる。
そうならなかったのがキルスティン・ダンストやクリスティーナ・リッチで、彼女らとのちがいはどこにあるんだろう・・・と思う。
頑張ってくれ、クロエ。
さてもうひとつ、
ずぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~・・・・・・・・
っと、待っている映画がある。
遠藤周作の傑作『沈黙』を、スコセッシが映画化する企画だ。
このニュースを初めて目にしてから現在まで、自分は原作小説を何度読み直したことだろう。
どのシーンを削り、また、どのシーンを変えるのか―初見でそれを理解出来るよう、完全にマスターしようとしているのである。
ニュージーランドのロケハンは終わっている、はず。
オーディションもおこなわれ、キャスティングも決まっている、、はず。
調査のためにスコセッシが長崎に行った、、、はず。
それなのに。
あぁ、それなのに。
『シャッター アイランド』(2009)の次がそうだ、
『ヒューゴ』(2011)の次こそそうだ、、、といわれても、続報はぜんぜん聞かれない。
ガッデム!!
まぁしかし。
なにをしているかも分からないテレンス・マリックや小栗康平に比べたら、
次々に新作を放ってくれるのだから、「期待しがい」、そして間違い、、、ではなく「待ちがい」があるってもんだ。
というわけでスコ爺よ、
小僧は、待ってるぜ。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『ほんとうは折ってやりたい、、、けれども』
企画や制作ニュースは耳に入ってくるのに、いっこうに完成品として発表されない映画が多い。
橋本忍が10年走り回って完成に漕ぎつけた『砂の器』(74)や、
何度も撮影が中断されたスコセッシの『最後の誘惑』(88)、
キューブリックの映画なんて「なにも起こらなくても」完成が遅いし、
映画ファンは陽の目を見ることを信じて待つほかはない、、、のかもしれない。
たとえば黒澤の『生きる』(52)のハリウッド版は、どうした。
トム・ハンクスが主演で、監督もジム・シェリダンと決まっていたにも関わらず、
『幸福の黄色いハンカチ』(77)や『Shall we ダンス?』(96)のリメイクのほうが先に出来ている。
同じ黒澤のリメイクでいえば、『天国と地獄』(63)だって気がかりだ。
当初はスコセッシが監督するはずだったが製作総指揮にまわり、監督はマイク・ニコルズに決定・・・というニュースが飛び込んできたのが既に3年くらい前なのである。
その逆に、制作ニュースを目にした数ヵ月後には公開されるという「加速系? の映画」もある。
時代の流れとして「いましかない!」と思われる内容であったり、
子役ティーンエイジャーの「フレッシュな魅力」を焼きつけるためであったりするもの―が多いと思うが、後者のケースが『キャリー』(76)のリメイクだろう。
現在、急ピッチで撮影中らしい。
監督は佳作『ボーイズ・ドント・クライ』(99)のキンバリー・ピアーズ、
キャリーの狂信的な母親に贔屓女優のジュリアン・ムーア、
そしてヒロインのキャリーに、やはり自分が推すクロエ・グレース・モレッツ。(トップ画像)
クロエはまさに「いまが旬」の女優ではあるが、キャリー役にはちょっとキュートに過ぎる気もする。
あの役は「どんくさく」なければいけないし、異性を惹きつけるようなところがあってはいけないはず。
演技力やメイクでカバーするのかもしれないが、少し不安。
不安といえば、彼女がウィノナ・ライダーやジュリエット・ルイス、ソーラ・バーチのようになるのではないか、、、というのもある。
彼女らに共通するのは、10代後半~20代前半にかけて、少しエッジの効いた作品で大活躍していた、ということ。
才能があるのは確かなのに、なぜか20代後半から伸び悩んでいる。
そうならなかったのがキルスティン・ダンストやクリスティーナ・リッチで、彼女らとのちがいはどこにあるんだろう・・・と思う。
頑張ってくれ、クロエ。
さてもうひとつ、
ずぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~・・・・・・・・
っと、待っている映画がある。
遠藤周作の傑作『沈黙』を、スコセッシが映画化する企画だ。
このニュースを初めて目にしてから現在まで、自分は原作小説を何度読み直したことだろう。
どのシーンを削り、また、どのシーンを変えるのか―初見でそれを理解出来るよう、完全にマスターしようとしているのである。
ニュージーランドのロケハンは終わっている、はず。
オーディションもおこなわれ、キャスティングも決まっている、、はず。
調査のためにスコセッシが長崎に行った、、、はず。
それなのに。
あぁ、それなのに。
『シャッター アイランド』(2009)の次がそうだ、
『ヒューゴ』(2011)の次こそそうだ、、、といわれても、続報はぜんぜん聞かれない。
ガッデム!!
まぁしかし。
なにをしているかも分からないテレンス・マリックや小栗康平に比べたら、
次々に新作を放ってくれるのだから、「期待しがい」、そして間違い、、、ではなく「待ちがい」があるってもんだ。
というわけでスコ爺よ、
小僧は、待ってるぜ。
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明日のコラムは・・・
『ほんとうは折ってやりたい、、、けれども』