Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん男優列伝(154)木下ほうか

2012-04-24 02:38:28 | コラム
64年1月24日生まれ・現在48歳。
大阪出身。

公式ブログ

よく見る顔なのに、よく目にする名前のはずなのに、そのふたつ―顔と名前―が、なかなか一致しない。
皆さんそれぞれに、そういうひとが存在すると思うのです。
一時期までの木下ほうか(きのした・ほうか)さんが、自分にとっての「そういうひと」でした。

日本映画のエンド・クレジットに触れるたび、
「あ、また木下ほうかってひとが出ている。どのシーンの、誰だろう」
と疑問に思い、作品を頭のなかで巻き戻してみたり、ビデオ・DVD鑑賞であれば再び冒頭からチェックしてみたり。

なんとなく、このひとのような気がする。たぶん、このひとだ・・・そんな風にして木下さんを意識した90年代末から数年後の21世紀―唐突といっていいほど映画作品が増え、
「あぁやっぱり、このひとだったんだ。もう覚えたぞ」と。

井筒和幸にはじまり中原俊、崔洋一、三池崇史、滝田洋二郎、マキノ雅彦、行定勲などなど、主に中堅どころから次々にオファーを受けているのですから、現場における評価が高いということでしょう。

木下さん、数年前までの非礼? を謝罪します。ごめんなさい。

<経歴>

80年―井筒和幸が脚光を浴びることになる『ガキ帝国』のオーディションを受け見事に合格、幸運な映画俳優デビューを飾る。

ただこのころ、木下少年はまだ高校生。
学業を優先し、大阪芸術大学を卒業後に再び活動を再開。

とはいっても俳優ではなく・・・
まずは芸人として吉本興業に入り、吉本新喜劇の舞台へ。
そういえば「お笑い」といわれても納得出来る器用な顔をしていますが、強烈なキャラクターの面々に囲まれ目立つことが出来ませんでした。
3年で新喜劇を脱退、自分を「発見」してくれた井筒和幸を頼って再び映画の世界へ―。

90年代前半に隆盛期を迎えたVシネマでキャリアを積み、
96年、井筒監督の『岸和田少年愚連隊』で久し振りにスクリーン復帰を果たす。

『マルタイの女』(97)、『あ、春』(98)、『金融腐食列島 呪縛』(99)、『陰陽師』(2001)。

当たり年は2002年で・・・
『竜二 Forever』、市川実和子のハダカが「なんだかとっても」生々しくて興奮する『コンセント』、宮崎あおいがまだ一部でしか注目されていなかったころの『パコダテ人』、『刑務所の中』と、連続して話題作に出演。

『ゲロッパ!』(2003)、『壬生義士伝』(2003)、
いま観返してみると色んな意味(沢尻エリカと高岡蒼佑、オダギリジョーが出ているわけだし)で感慨深い『パッチギ!』(2005)、
『いらっしゃいませ、患者さま。』(2005)、『燃ゆるとき』(2006)、個人的には現時点における最高傑作だと思う『寝ずの番』(2006)。
『大奥』(2006)、『スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ』(2006)、『パッチギ! LOVE&PEACE』(2007)、
マキノ雅彦にはたいへん気に入られているようで、『次郎長三国志』(2008)と『旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ』(2009)に連続出演を果たし、
近年も『板尾創路の脱獄王』(2010)や『毎日かあさん』(2011)、『月光ノ仮面』(2011)、『一枚のハガキ』(2011)、『極道めし』(2011)と好調をキープ。

最新作は、『おかえり、はやぶさ』(2012)。


本名「鳳華」を平仮名にしたことは、結果的には成功だった、、、のかもしれませんね。

まぁでも、「ほうか」って顔と名前が一致するまで、ひょっとしたら女性かもしれない―そんな風にも思った自分が居るわけですが汗


※この映画でも、印象的なキャラクターを好演。
新藤監督、『天声人語』にまで登場。もっと長生きしてください。





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明日のコラムは・・・

3連続でいきます、
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コメント (2)
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