てぃむばー「とん」→「とん」ずら。
いろんなアルバイトをしてきたが、どの職場でも「バックレ」「トンズラ」があった。
職場の「もの」だけでなく、人間関係を壊す/横領する・・・というのが主な理由だろうが、たいした理由もなく「いい難い」から「いわずに」辞めてしまう、というのがいちばん迷惑。
小さな職場だったとしてもシフトというものがあって、(新人研修中ならともかく)ひとりと計算されていた場合、そのひとが抜けると全体のバランスが崩れてしまう。
誰かが無理をしなくてはならないわけでね、逃げたひとと「たまたま」街で出くわしてみろ、悪口のひとつやふたついってみたくなるだろうし、いわれたとしてもいい返すことは出来ないだろう。
「バックレ」も「トンズラ」も逃げるという意味だが、後者のほうが「より犯罪色」が強くなる。
学校や部活などを「バックレ」るとはいうが、「トンズラ」するとは、あまりいわないものねぇ。
…………………………………………
「バックレ」
諸説あるが、個人的には「しらばっくれる」が語源という説を支持したい。
なかには「バック」(=back)は「後退する」の意味、、、なんていう説も。
面白いけど、、、ね。
「トンズラ」
とん…遁(とん)、逃げること
ずら…ずらかる、逃げ出すこと。
つまり、合成語。
…………………………………………
部活などの「バックレ」はあるが、「トンズラ」したことはない。
え、意外!?
うるせぇよ。
そりゃ、悪いこといっぱいしてきたよ。
してきたが、ちゃんとその責任は果たしてきたつもりなのだ。
つもりかい!!
という突っ込みには、あぁそうだよと答えておきたい。
さて、映画のなかの「バックレ」「トンズラ」はどうか。
悪人が「まんまと」逃げ切ってしまう映画は、ひじょうに少ない。
だからこそ異彩を放つのが、サム・ペキンパー×スティーブ・マックィーンの『ゲッタウェイ』(72)だろう。
銀行強盗を働く夫婦が生き延びちゃうというエンディング―いま観ても、新鮮な驚きに満ちている。
このオチを可能にしたのは、ウォルター・ヒルによる「若い脚本」と、それに応えたペキンパーの「アクション映画愛」によるもの、、、かな。
『レザボア・ドッグス』(91)の、ミスター・ピンク(スティーブ・ブシェーミ)。
「トンズラ」はしているが、そのあと、警官隊に蜂の巣にされたであろうことが想像出来る。
別の角度から見ると、『トレインスポッティング』(96)のマーク(ユアン・マクレガー)も「トンズラ」したといえる。
「悪」影響しかないであろう友人の絆を切り、彼らと山分けするはずだった金を「持ち逃げ」するのだから。
だが「トンズラの王者」といえば、居残り佐平次(フランキー堺)で決まり。
傑作『幕末太陽傳』(57)の、スーパーヒーローである。
…………………………………………
地獄も極楽もあるもんけぇ!! 俺はまだまだ生きるんでぇ!!
…………………………………………
愉快痛快、これほど爽快感を覚える「トンズラ」は、ほかにない。
夭折の鬼才・川島雄三の代表作にして最高傑作。
数十年前ならば解説不要だったろうが、いまの映画ファンには通じないかもしれない。
そんな馬鹿な!
これ観ていないなんて!!
『午前十時の映画祭』で上映されているので、千円札持って走りやがれ!!
主演フランキーのほか、裕次郎も南田洋子も左幸子も好演、
「昔の―」なんて懐古趣味っぽいことはいいたくないが、50ン年前の日本映画はすごかった! と、きっと思えるはずだから。
だから、細かい解説は書かない。
これを超える「トンズラ」を日本映画で生み出すことが、映画への恩返し―だと思って、何遍か「トンズラもの」を書いてはいるのだが・・・なかなか、うまくいかないねぇ!!
あすのしりとりは・・・
とんず「ら」→「ら」らばい。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(78)』
いろんなアルバイトをしてきたが、どの職場でも「バックレ」「トンズラ」があった。
職場の「もの」だけでなく、人間関係を壊す/横領する・・・というのが主な理由だろうが、たいした理由もなく「いい難い」から「いわずに」辞めてしまう、というのがいちばん迷惑。
小さな職場だったとしてもシフトというものがあって、(新人研修中ならともかく)ひとりと計算されていた場合、そのひとが抜けると全体のバランスが崩れてしまう。
誰かが無理をしなくてはならないわけでね、逃げたひとと「たまたま」街で出くわしてみろ、悪口のひとつやふたついってみたくなるだろうし、いわれたとしてもいい返すことは出来ないだろう。
「バックレ」も「トンズラ」も逃げるという意味だが、後者のほうが「より犯罪色」が強くなる。
学校や部活などを「バックレ」るとはいうが、「トンズラ」するとは、あまりいわないものねぇ。
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「バックレ」
諸説あるが、個人的には「しらばっくれる」が語源という説を支持したい。
なかには「バック」(=back)は「後退する」の意味、、、なんていう説も。
面白いけど、、、ね。
「トンズラ」
とん…遁(とん)、逃げること
ずら…ずらかる、逃げ出すこと。
つまり、合成語。
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部活などの「バックレ」はあるが、「トンズラ」したことはない。
え、意外!?
うるせぇよ。
そりゃ、悪いこといっぱいしてきたよ。
してきたが、ちゃんとその責任は果たしてきたつもりなのだ。
つもりかい!!
という突っ込みには、あぁそうだよと答えておきたい。
さて、映画のなかの「バックレ」「トンズラ」はどうか。
悪人が「まんまと」逃げ切ってしまう映画は、ひじょうに少ない。
だからこそ異彩を放つのが、サム・ペキンパー×スティーブ・マックィーンの『ゲッタウェイ』(72)だろう。
銀行強盗を働く夫婦が生き延びちゃうというエンディング―いま観ても、新鮮な驚きに満ちている。
このオチを可能にしたのは、ウォルター・ヒルによる「若い脚本」と、それに応えたペキンパーの「アクション映画愛」によるもの、、、かな。
『レザボア・ドッグス』(91)の、ミスター・ピンク(スティーブ・ブシェーミ)。
「トンズラ」はしているが、そのあと、警官隊に蜂の巣にされたであろうことが想像出来る。
別の角度から見ると、『トレインスポッティング』(96)のマーク(ユアン・マクレガー)も「トンズラ」したといえる。
「悪」影響しかないであろう友人の絆を切り、彼らと山分けするはずだった金を「持ち逃げ」するのだから。
だが「トンズラの王者」といえば、居残り佐平次(フランキー堺)で決まり。
傑作『幕末太陽傳』(57)の、スーパーヒーローである。
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地獄も極楽もあるもんけぇ!! 俺はまだまだ生きるんでぇ!!
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愉快痛快、これほど爽快感を覚える「トンズラ」は、ほかにない。
夭折の鬼才・川島雄三の代表作にして最高傑作。
数十年前ならば解説不要だったろうが、いまの映画ファンには通じないかもしれない。
そんな馬鹿な!
これ観ていないなんて!!
『午前十時の映画祭』で上映されているので、千円札持って走りやがれ!!
主演フランキーのほか、裕次郎も南田洋子も左幸子も好演、
「昔の―」なんて懐古趣味っぽいことはいいたくないが、50ン年前の日本映画はすごかった! と、きっと思えるはずだから。
だから、細かい解説は書かない。
これを超える「トンズラ」を日本映画で生み出すことが、映画への恩返し―だと思って、何遍か「トンズラもの」を書いてはいるのだが・・・なかなか、うまくいかないねぇ!!
あすのしりとりは・・・
とんず「ら」→「ら」らばい。
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(78)』