Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

劇場ひとり

2014-06-19 00:30:00 | コラム
大島渚「―誰だってねぇ、ガラガラの映画館で映画を観るなんて、面白くないことですよ」

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オオシマの意見に、半分は賛成、でも残り半分で反対―というのが率直な気持ちかな。

いわゆるビッグバジェットであれば、満員御礼状態で観たほうが盛り上がる。
ほかの観客とともに笑ったり涙したほうが、「あぁ映画を観ている!」という感慨に浸ることが出来るものねぇ。

けれどもミニシアターでかかるような映画であった場合、作品とじっくり対峙したいのに横のひとの「脚の組みかえ」や「咳」、前のひとの頭が気になったりね、
迷惑行為というわけじゃないから注意することも出来ず、なんとなく損をした気持ちになってしまうことも。

「だから映画館でなく、家で観る」というひとも多く、
分かるけど、どんな金持ちだって「映画館に勝るホームシアターセット」を設置出来るはずもないわけで、
やっぱり映画は映画館で観るべきなんだけれどなぁ、、、なんて思ったりしている。


これだけ映画館通いをつづけていると、その回の動員に驚くこともある。

自分以外、高校生だったとか。
自分も含めて男だらけ、女子がひとりも存在しないとか。
その逆に、自分以外は女子だった、あるいはカップルだった、、、ということも。

そのなかでも印象に残るのは、観客の傾向云々ではなく、やっぱり人数。

『アナと雪の女王』は「いつだって満席」だが、そんな恵まれた「勝ち」映画ばかりじゃない。
いや7割程度が、そういうビッグバジェットにやられた「負け」映画といっていい。


勘兵衛じゃないが、「またしても、負け戦だったな」といいたくなっちまう。


今宵は、自分が目の当たりにした「そんな、負け映画」の5選を展開してみよう。

もちろん興行的に惨敗しただけであり、イコール駄作というわけではない。
批評的には成功した映画も含まれており、だから批評・興行の両面で成功した作品は「えらい!」ということになっているのだった。

さらに付け加えれば、全国的にみると「興行的に、やや成功した作品」も含まれる。
自分が観たタイミング、それから「どの映画館で観たか」も重要であり、その日・その場所で「俺以外、客が居ない」という状況だったとしても、だからといって「この映画はハズレだ」とはいえないのである。


(1)『ソナチネ』(93)

初日に観て「大」感激し、上映3日目・5日目と3回観にいったが、そのどれもが「観客10人以下」だった。

信じられんっ!!

それでも幸福な映画体験だった。

(2)『ショーシャンクの空に』(94)

ビデオ発売から人気に火がついた―といえば、この作品だろう。

実際、興行面では日米とも振るわなかった。

シネコン乱立前夜であり、だから入れ替え制ではなく、自分は朝から晩まで同じ席に座ってスクリーンを眺めていたっけ。

たしか1日5回上映であり、そのときは合計しても100人入らなかったのではないか?

ありえねぇっ!!

(3)『ダイハード2』(90)

生まれて初めてアルバイトした映画館『清流』で、自分が映写技師として「独り立ち映写」した記念すべき映画。

しかし入らない。

ぜんっぜん、入らない。

最低記録はたぶん、自分のねぃちゃんと、当時付き合っていた彼氏のふたりだけ、、、だったか。

350席以上ある映画館で、カップルが一組だけ―なんか特別興行みたいで、それはそれで素敵かも。

(4)『どすこい!わんぱく土俵』(94)

若・貴兄弟ブームに便乗して創られた、クソ面白くない相撲アニメーション映画。

自分が観た回は、自分以外に観客が居なかった。

出た、劇場ひとり!!

すぐ打ち切られたと記憶するが、これはまぁ、しょうがないだろう。

(5)『しんぼる』(2009)

松本人志が手がけた映画のなかでも、たぶん最も興行的・批評的に惨敗した作品。

初日に観たのに、自分を含めてたった3人―松ちゃんは大好きなので擁護したいが、いや、この出来では、やっぱりしょうがない、、、としかいいようがない。





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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『Be cool ~海外男優「偏」~』

コメント (2)
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