なー「す」→「す」てぃーぶんすぴるばーぐ(スティーブン・スピルバーグ)
まずは、自分が尊敬する映画監督を順番に挙げていってみる。
(1)マーティン・スコセッシ
(2)黒澤明
(3)大島渚
(4)デヴィッド・リンチ
(5)今村昌平
(6)ブライアン・デ・パルマ
(7)塚本晋也
(8)クエンティン・タランティーノ
(9)原一男
(10)チャールズ・チャップリン
(11)ギャスパー・ノエ
(12)ポール・トーマス・アンダーソン
(13)フランシス・フォード・コッポラ
(14)スタンリー・キューブリック
(15)ジョエル&イーサン・コーエン兄弟
(16)デヴィッド・クローネンバーグ
(17)アルフレッド・ヒッチコック
(18)小津安二郎
そして、
(19)スティーブン・スピルバーグ
21世紀に入って以降、ハリウッドのメインストリームで活躍しているとは「いい難い」存在になったひと。
しかし、68歳になった現在も「永遠の映画少年」にはちがいなく、多くの同業者たちがこのひとを脅威に感じつづけている。
70年代後半~90年代前半にかけて、スピルバーグはハリウッドの象徴だった。
当時のハリウッド映画を歴史的に正しく定義づけすれば、それはスピルバーグの創る映画のことを指していた。
このことについて異を唱えるひと、居ないっしょ?
自分が住んでいた館林には、映画館がひとつしかなかった。
シネコンとはちがい、劇場内はキレイとはいえず、売店係も愛想をどこかに置き忘れてきたバアサン、タイムテーブルだって手書きで書かれていたんだ。
映画を好きになった牧野少年は、週末がくる度にこの劇場に通った。
しかし新作は、1~2ヶ月に1度しかやってこない。
上映作は「ある程度の」客を見こめるビッグバジェットばかりで、興味を持ち始めたインディーズ映画なんて上映してくれなかった。
だから今週も来週も、再来週も同じ映画を観て1日を過ごした。
そのときに上映されていた作品は、7割がスピルバーグ系、2割が成龍ジャッキー系、残り1割が日本のアイドル映画だった。
つまり上映作品が変わっても、クレジットのどこかにはスピルバーグの名前を確認出来る―それが繰り返されるので、1年中スピルバーグの作品を観ているかのような錯覚まで覚えた。
映画好きなら知っている、スピルバーグについてのあれこれ。
(1)人間嫌い
そのとおりかもしれないし、そうでないかもしれない。
しかし恐竜がひとを喰う『ジュラシック・パーク』(93)や、戦場を経験したことがあるオリバー・ストーンさえ黙らせた『プライベート・ライアン』(98)、
そして、人間を一切登場させずに感動させようとした『A.I.』(2001)のラストに触れると、あぁ、やっぱりそうなんだろうな、、、なんて思うわけで。
(2)ユダヤ
それゆえに、学校でいじめにあったと本人は語る。
「長距離走では、どんくさくて、常に馬鹿にされているような子と最下位争いをした。すでにゴールを決めているクラスメイトは全員が彼を応援した、あんなユダヤ野郎なんかに負けるな!! って」
(3)やっかみ
大ヒット作ばかり生み出す彼にアカデミー会員は嫉妬、なかなかオスカーに輝けなかった最大の理由がそこにあるとされている。
たぶんそれは、正解だと思う。
(4)学生のころ、勝手にユニバーサルスタジオに出入りし、空き部屋を自分のオフィスに改造してしまった
多少の尾ひれはついているようだが、基本的には事実。
いかにも映画的で夢がある―しかし、自分に同じような行動が出来るかといえば、それはちょっと無理だろう。
日本でたとえれば、「やや鋭利でなくなった」宮崎駿になるだろうか。
いやしかし、このひともなかなかに尖っている。
というか、病んでいる。
『宇宙戦争』(2005)に触れたとき、そう確信した。
こんなに不気味なSF、観たことがない。
解決しないまま終わるエンディング。
機械を使いこなせるという、トム・クルーズが演じたキャラクターの特性を「敢えて」活かさないハズシ。
宇宙生物よりも怖い、ティム・ロビンスの存在感。
スピルバーグ印「以外の」ビッグバジェットに慣れ親しんだ若いひとには刺激が強過ぎたようで、この映画は不評だった。
ゾックゾクしたけどねぇ。
感動もした。
これほどのひとが、未だ観客を挑発する映画を創るなんて!! と。
<自分にとっての最高傑作>
『激突!』(71)
<自分にとっての失敗作>
『フック』(91)
<最も野心的な作品>
『アミスタッド』(97)
<うちのとーちゃんが『ショーシャンク』の次に好きな作品>
『E.T.』(82)
<映画史的に最も重要な作品>
『プライベート・ライアン』(98)
次回ののしりとりは・・・
すてぃーぶんすぴるばー「ぐ」→「ぐ」らんどきゃにおん。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『BODY』
まずは、自分が尊敬する映画監督を順番に挙げていってみる。
(1)マーティン・スコセッシ
(2)黒澤明
(3)大島渚
(4)デヴィッド・リンチ
(5)今村昌平
(6)ブライアン・デ・パルマ
(7)塚本晋也
(8)クエンティン・タランティーノ
(9)原一男
(10)チャールズ・チャップリン
(11)ギャスパー・ノエ
(12)ポール・トーマス・アンダーソン
(13)フランシス・フォード・コッポラ
(14)スタンリー・キューブリック
(15)ジョエル&イーサン・コーエン兄弟
(16)デヴィッド・クローネンバーグ
(17)アルフレッド・ヒッチコック
(18)小津安二郎
そして、
(19)スティーブン・スピルバーグ
21世紀に入って以降、ハリウッドのメインストリームで活躍しているとは「いい難い」存在になったひと。
しかし、68歳になった現在も「永遠の映画少年」にはちがいなく、多くの同業者たちがこのひとを脅威に感じつづけている。
70年代後半~90年代前半にかけて、スピルバーグはハリウッドの象徴だった。
当時のハリウッド映画を歴史的に正しく定義づけすれば、それはスピルバーグの創る映画のことを指していた。
このことについて異を唱えるひと、居ないっしょ?
自分が住んでいた館林には、映画館がひとつしかなかった。
シネコンとはちがい、劇場内はキレイとはいえず、売店係も愛想をどこかに置き忘れてきたバアサン、タイムテーブルだって手書きで書かれていたんだ。
映画を好きになった牧野少年は、週末がくる度にこの劇場に通った。
しかし新作は、1~2ヶ月に1度しかやってこない。
上映作は「ある程度の」客を見こめるビッグバジェットばかりで、興味を持ち始めたインディーズ映画なんて上映してくれなかった。
だから今週も来週も、再来週も同じ映画を観て1日を過ごした。
そのときに上映されていた作品は、7割がスピルバーグ系、2割が成龍ジャッキー系、残り1割が日本のアイドル映画だった。
つまり上映作品が変わっても、クレジットのどこかにはスピルバーグの名前を確認出来る―それが繰り返されるので、1年中スピルバーグの作品を観ているかのような錯覚まで覚えた。
映画好きなら知っている、スピルバーグについてのあれこれ。
(1)人間嫌い
そのとおりかもしれないし、そうでないかもしれない。
しかし恐竜がひとを喰う『ジュラシック・パーク』(93)や、戦場を経験したことがあるオリバー・ストーンさえ黙らせた『プライベート・ライアン』(98)、
そして、人間を一切登場させずに感動させようとした『A.I.』(2001)のラストに触れると、あぁ、やっぱりそうなんだろうな、、、なんて思うわけで。
(2)ユダヤ
それゆえに、学校でいじめにあったと本人は語る。
「長距離走では、どんくさくて、常に馬鹿にされているような子と最下位争いをした。すでにゴールを決めているクラスメイトは全員が彼を応援した、あんなユダヤ野郎なんかに負けるな!! って」
(3)やっかみ
大ヒット作ばかり生み出す彼にアカデミー会員は嫉妬、なかなかオスカーに輝けなかった最大の理由がそこにあるとされている。
たぶんそれは、正解だと思う。
(4)学生のころ、勝手にユニバーサルスタジオに出入りし、空き部屋を自分のオフィスに改造してしまった
多少の尾ひれはついているようだが、基本的には事実。
いかにも映画的で夢がある―しかし、自分に同じような行動が出来るかといえば、それはちょっと無理だろう。
日本でたとえれば、「やや鋭利でなくなった」宮崎駿になるだろうか。
いやしかし、このひともなかなかに尖っている。
というか、病んでいる。
『宇宙戦争』(2005)に触れたとき、そう確信した。
こんなに不気味なSF、観たことがない。
解決しないまま終わるエンディング。
機械を使いこなせるという、トム・クルーズが演じたキャラクターの特性を「敢えて」活かさないハズシ。
宇宙生物よりも怖い、ティム・ロビンスの存在感。
スピルバーグ印「以外の」ビッグバジェットに慣れ親しんだ若いひとには刺激が強過ぎたようで、この映画は不評だった。
ゾックゾクしたけどねぇ。
感動もした。
これほどのひとが、未だ観客を挑発する映画を創るなんて!! と。
<自分にとっての最高傑作>
『激突!』(71)
<自分にとっての失敗作>
『フック』(91)
<最も野心的な作品>
『アミスタッド』(97)
<うちのとーちゃんが『ショーシャンク』の次に好きな作品>
『E.T.』(82)
<映画史的に最も重要な作品>
『プライベート・ライアン』(98)
次回ののしりとりは・・・
すてぃーぶんすぴるばー「ぐ」→「ぐ」らんどきゃにおん。
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
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明日のコラムは・・・
『BODY』