Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(144)

2015-10-29 06:02:20 | コラム
みみをすませ「ば」→「ば」かやろー。

新聞紙面やテレビ画面、パソコン画面、スクリーンに向かって怒鳴ったことはあるけれど、他者に対して怒鳴ったこと・・・は、少なくとも10年くらいは、ない。

20代のころは、まぁ、、、ね。
虚勢を張ったりもしているわけだし勘弁しておくれ。

しかし怒鳴ったとしても、バカヤロー!! ということばは選択しない。

もう少し品がないというか、これは実際にいったことばだが、小便! とか、うんこ! とかね。
まぁ、お里が知れるでしょう笑

その昔、ソイツより若い女子に向かって「このアマ!」といっている男が居て、実際に使うヤツが居るのかと笑ってしまったことがある。

そのあと、いわれた女子から「ねぇアマってなに?」と聞かれ、ドギマギしちゃったのは自分だ。

いくらなんでも、アマはないだろう。


オムニバスのアイデアとしては「けっして間違ってはいなかった」映画、『バカヤロー! 私、怒ってます』(88)。

4つの物語の主人公たちが、耐えに耐えに耐えに耐えて、最後の最後に「バカヤロー!」と怒鳴る展開。
その割には、さほどスッキリしなかった、、、のは、どうしたことだろう。

「あるある!」ではあるのだけれども、沸点にまでは達していないというか。

それぞれの物語をもっと練り上げ、観ているものが引くくらいの毒をまぶしてほしかった。

企画は天才モリタこと、森田芳光。
パートごとの監督に、のちに売れっ子となる中島哲也(=2010年の『告白』)や堤幸彦(=本年の『天空の蜂』)が居ることのほうが、この映画のトピックかもしれない。


外国映画で怒鳴るといえば、fuckやson of a bitchだろう。

『ブラック・レイン』(89)のマイケル・ダグラスや『フォーリング・ダウン』(93)のロバート・デュバルは、

「ファック・ユー・ベリーマッチ!!」

と吐いて、怒りを表現していた。



格好いい!!

しかし『バトルランナー』(87)のシュワ氏が放った「son of a bitch」という台詞は、周囲のキャラクターたちに笑われていた。

というより、失笑。

この映画は近未来を描いたものだから、近い将来、fuckもson of a bitchも死語になってしまうのかもしれない。


バカヤロー!! は、似合うひとと似合わないひとが居る。

上戸彩ちゃんが「貴様ー!!」といっても似合わないのと同じこと。

バカヤロー!! が似合うのは、アントニオ猪木と、やっぱりビートたけしである。

『アウトレイジ』のシリーズ(2012、2012)は、バカヤロー!! コノヤロー!! の台詞を聞いているだけで楽しくなる。

そういう意味では、『バカヤロー! 私、怒ってます』以上のストレス解消が期待出来る快作、、、なのではないか。


※東京のバカヤロー!!





次回のしりとりは・・・
ばかや「ろー」→「ろー」どおぶざりんぐ。

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明日のコラムは・・・

『ミュージシャンはスクリーン映えをする』
コメント (1)
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