Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

初体験 リッジモント・ハイ(214)

2017-03-16 00:10:00 | コラム
きのうに引きつづき、誕生日のエピソードが印象に残る映画を。

マイケル・ダグラス主演の、『ゲーム』(97…トップ画像)。

誕生日にヤンチャな弟から「ある招待状」をプレゼントされるが・・・という物語。

デヴィッド・フィンチャーにしては穴が散見される映画だが、音楽の使いかたはさすがに超一流。

たとえばこのシーンでは、ジェファソン・エアプレインの名曲『ホワイト・ラビット』が絶妙なタイミングで流れる。





さて「上京後、かーちゃんに贈った初めての誕生日プレゼント」の話の前に、かーちゃんが死んだ翌々日、遺影をもとにして自分が描いた似顔絵を。



けっこう似ているんだけれどもね。

完成させた直後に思ったのは、やっぱり鉛筆で止めておくべきだったな、、、と。

前にも書いたが、自分は「色」をつけ始めた途端に失敗するタイプなので、鉛筆版で完成としておけば、もっともっと褒められた? と思う。


93年、3月15日。

上京して1年が経ち、生活にも「そこそこ」ゆとりが出来始めたころ、かーちゃんへの誕生日プレゼントとして送ったのは、小津の代表作『晩春』(49)のセルビデオだった。



何度か書いていることだが、自分は小津映画の良心的な? ファンではない。

いまでこそ「そのすごさ」は理解出来るものの、10代20代のころの自分は「動の黒澤」にばかり興味を抱き、「静の小津」のよさが分からなかった。

けれども、「たぶん、かーちゃんは好きなのだろう」と思っていた。

なぜなら前世紀、NHKは祝祭日の午前中、40~50年代の日本映画を放送していて、かーちゃんはそれをモノスゴ楽しみにしていたから。


小包が届いたであろう、その日の晩に実家に電話をかけてみると、とーちゃんと『晩春』を鑑賞している最中だった。

喜んでくれたようで、ホッとした。

えがった、えがった。


以降、とーちゃん・かーちゃん・ねーちゃんの誕生日には、それぞれが好きそうな映画のセルビデオを贈るというスタイルを(しばらく)つづけた。

とーちゃんには『捜索者』(56)や『許されざる者』(92)のような西部劇を、
かーちゃんには『砂の器』(74)や『麦秋』(51)などの日本映画を、
ねーちゃんには『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』(93)などなどを。


現在はもう少し収入的にゆとりが出来たので、
とーちゃんには江戸切子職人によるグラスなどを、
ねーちゃんには特大のコリラックマぬいぐるみなどを贈っている。

いま、かーちゃんが生きていたとしたら、なにを贈るだろう・・・・・。

食べることが大好きだったから、千疋屋の高級果物とかでも贈りたいねぇ。

いまは? 悪いことをせず、とりあえずマトモに生きてますよって。こういうものを贈れるくらいにはなりましたよって。


・・・・・。

よし、仏壇になにか供えましょう。


おわり。

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明日のコラムは・・・

『Segretaですがなにか?』
コメント (2)
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