Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(43)

2013-06-25 00:15:00 | コラム
すてぃぐ「ま」→「ま」りーごーるど(マリーゴールド)

えっと・・・

薔薇でしょ、百合、チューリップ、シクラメン、カーネーション、
『コインロッカー・ベイビーズ』(村上龍)のキャラクターで覚えたアネモネ、

それから、自分のサイトのURLになっているマリーゴールド。(http://www11.ocn.ne.jp/~makinon/ ここ→marigold /index.html)

マジで、このくらいしか知らない。花の名前を。

モノカキやっていて知らなくていいモノ・コトなどひとつもないと思うが、どうも花の名前を覚えるのは苦手で。

しかも薔薇とチューリップはともかく、それ以外は「これ、なーに?」と画像を見せられたとして、ちゃんと当てられるかは「ひじょーに」疑わしい。

その程度の男、なのである。

格好つけて、女子に花束を贈ったことは何度かある。
あるが、花屋に行って「これとこれと、、、」などと注文は出来ない。
いつも「予算はこのくらい、あとは、とにかくでかい花束を」といって、店員さんのセンスに任せてしまう。

バイトのお別れ会で、こんなキッタネー男子なのに、花束をもらったこともある。

こそばゆい感じがしたが、うれしかったのも事実。
しかしやっぱり、もらった花がなんという名前のものなのか、ぜんぜん分からないのだった。

しかも、すぐに枯れさせてしまったし。

繰り返す、その程度の男なのですよ。

サイトのURLにマリーゴールドの名前を入れたのは自分ではなく、サイト立ち上げに協力してくれた友人のセンス。
そりゃあそうだろう、自分が冠するわけがない。
自分だったら「kichigai」とかやりそうだもの。

マリーゴールドの花言葉は、「信頼」「悲しみ」「嫉妬」「勇者」「悪を挫く」「生命の輝き」「変わらぬ愛」「濃厚な愛情」。

なんかちょっと、それだけで慄いてしまうが、開花から枯死までのすべてを1年でやりきってしまう一年草なんだそうだ。
この特徴を物語にリンクさせたのが林真理子の小説『一年ののち』で、その映画化が『東京マリーゴールド』(2001)である。

サイト立ち上げに協力してくれた友人は、マリーゴールドが好きというよりも、この映画が好きだったらしい。


「彼女あり」の男子を好きになったヒロインが、「1年間だけ、あたしと付き合ってください」と告白する切ない物語。

主演は田中麗奈。

麗奈ちゃんならどんな男だって落とせそうな気もするが、そううまくはいかないところが世の中のおかしな、そして面白いところで。

で、実際に「期限つき」を条件に付き合い始める。
結末にまでは触れないが、こういうのもありかな、、、と思わせてくれるのが映画の力。

描きようによってはドロドロした展開にも出来るが、そこは抒情派の市川準である、揺れる女子をしっとりと描き、深い余韻を残す「オトナ」な映画に仕上げている。

さすがだなぁと思うが、市川さんはもうこの世には居ない。

小品ばかりを手がけるが、好きな監督だった。
こういうひとの特集上映ってあんまり聞かないけれど、どっかの劇場がやるべきだと思うよ。






あすのしりとりは・・・
まりーごーる「ど」→「ど」るふ・らんぐれん。

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♪ ひとりよりふたりがいいさ、じゃあ10人と11人だったら?

2013-06-24 00:15:00 | コラム
公開されたばかりの韓国映画『10人の泥棒たち』(トップ画像)が抜群に面白く、韓国やるなぁ! と。

派手かつベタなものと、地味かつ斬新なもの―韓国産の映画は「その中間」がなく、はっきりと2種類に分かれているが、自分は主に後者の韓国映画が好き。
だから韓流とは無縁であるし、じつは少女時代が何人組なのかも分からないのだった。

『10人の泥棒たち』はエンターテインメントを突き詰めたような創りの大作で、これは前者に属するのだろう。

自分の派手かつベタという前者の位置づけは、それ自体が既に批判的な意味合いがこめられている・・・ような気が「自分自身でも」するのだが、この映画に関しては文句がつけられない。
小さな穴や細かい綻びを見つけようと思えばそれも可能だろう、しかしどう考えても野暮である。

野心と情熱で創られたようなこの映画に、ちょっと嫉妬しているくらいだから。


さて。
『10人の泥棒たち』のように、タイトルに数字を持ってくる映画は多い。
きょうはそれらの映画を「印象に残るタイトル」の順に20本挙げてみたい。

※もちろん、パート2だとか3だとかの数字は含まれない
※※映画小僧であればあるほど1位は「あの作品」になってしまうような気がするし、実際そうなってしまったので、敢えて下の順位から表記する



(20)『フィフス・エレメント』(97)

内容はスカスカだったけれど、ミラの衣装はインパクト大。

(19)『三匹の侍』(64)

「匹」とすることで、作品のカラーが際立つ。

(18)『5つの銅貨』(59)

ダニー・ケイが熱演した、コルネット奏者レッド・ニコルズの伝記映画。

(17)『二十四時間の情事』(59)

不条理の王様、アントニオーニの最高傑作。
岡田英次が格好いい。

(16)『NINE』(2009)

フェリーニへのオマージュたっぷり。

(15)『ふたりのベロニカ』(91)

ひらがなで「ふたり」と表記する作品、増えたよね。

(14)『第三の男』(49)

映画史上に燦然と輝く傑作。
自分のようなヤツが、いまさら解説する必要はなし。

(13)『十二人の怒れる男』(57)

この映画を観たときは、日本が再び陪審員制度を導入するなんて思ってもみなかった。

(12)『シックス・センス』(99)

このことばに関しては、英語よりも日本語で「第六感」と表記したほうがしっくりくる。

(11)『007』シリーズ(62~)

これを外すわけにはいかない。

(10)『21グラム』(2003)

タイトルにまで解説が必要な作品って、個人的に大好き。

(9)『1941』(79)

スピルバーグのなかでは初期唯一の失敗作・・・とされているが、愛すべき作品かと。

(8)『ぼくらの七日間戦争』(88)

話は面白くなかったが、少年少女たちがフレッシュでいい。

(7)『セブン』(95)

7位には、やっぱりこれを。

(6)『六月の蛇』(2002)

文学の香りさえ漂い、かなり好きなタイトル。

(5)『第七の予言』(88)

タイトルが既に怖い雰囲気を醸し出している。

(4)『12モンキーズ』(95)

作品の鍵のようでもあり、ミスリードさせるようでもある、じつに巧いタイトル。

(3)『8 1/2』(63)

フェリーニの「名刺的」タイトル。

(2)『ナインハーフ』(85)

イコール「エロ」と記号化されたという意味で、エマニュエルと同じ価値を持つ。

(1)『七人の侍』(54)

これ以外に1位はないっしょ?


※きょうのタイトルは、この名曲から引用




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初体験 リッジモント・ハイ(46)

2013-06-23 02:21:59 | コラム
格闘技をリングサイドで観るとなると、ン万が飛ぶ。

リングサイドの半数ちかくが関係者、
3割が「格闘技がそこそこ好き」な、どこかの会社幹部と派手なネーチャン、
残り2割が真の格闘技好き―というのは偏見ではなくリサーチ? を取った結果なので、間違った内訳ではないと思う。
試しに今度、ボクシングのタイトルマッチ中継があったとき確認してみてほしい、実況席の近くだから、どういう感じのひとが座っているか分かるだろう。

自分?

取材者(最近、そういう仕事がぜんぜん回ってこない・・・というか、メジャーMMAの興行そのものがないからね)として行く場合は、リングサイド周辺。

「一」観客として行く場合も、じつはリングサイド周辺。
稼いだ金を注ぎ込んででも、特等席で観たいのだもの。

映画と同様、格闘技もひとりで行くのか?

否。

長い興行であることが多いし、贔屓選手が勝利したときの喜びを分かち合いたくて、
筋金入りの格闘技好きの友人か、
そのときに付き合っている女子が居たとして、その子が「拒否反応」を示さなければ、彼女を連れて行ってみる。

で、「よほどの女子?」でないかぎり、「次回は、いいや」という。

興行がつまらないってわけではなく、自分と一緒に居ても「まったく話さない」からつまらない、、、のだそうだ。

そう。
ジャッジのように採点をつけながら「食い入るように」観るので、「ねぇ、あれ、なんていう技?」とか聞かれても「あとで説明するから!」などとキレ気味で返してしまう。

そりゃあ嫌がるわな。
おまけに一切の飲食をしない(同伴者がなにを口にしていても気にならない)ときたもんだ、姿勢が真剣に過ぎてデートとはいえなくなってしまうのだった。

じゃあ、ひとりで行けって?

それはそれで、寂しい・・・といったら、単なるジコチューか。


格闘技の生観戦をしたことがないひとに、会場のイメージを聞いて回ったことがある。

「8、9割が男っしょ?」

という声が多かったが、だからイメージというのは当てにならないなと思う。

その日に登場するファイターにもよるが、たとえば魔裟斗が活躍していたころの『K-1 MAX』なんて、ちょっと大袈裟にいえば男女の比率が5:5くらいだったものね。

そう、行ったことないひとが想像する「約、倍」の数の女子が居る。
だから男ども、もっと格闘技を観にいこうぜ!!


さて。
自分の「格闘技“生”観戦、初体験」は、2000年の5月1日。

東京ドームで開催された『PRIDE GRANDPRIX2000 決勝戦』である―といっただけで、ピンとくるひとは居るだろう、
自分のヒーローのひとり桜庭和志がホイス・グレイシーと「時間無制限」で対決、6RでTKO勝利した伝説の興行なのである。

映画だって本だって音楽だって「その虜」になるには、最初が肝心だろう。

そういう意味で「桜庭VSホイス」というのは、ちょっと出来過ぎ、、、なほど理想的なのだった。


映画愛を公言しまくっている映画小僧が、この年だけ映画鑑賞の本数をガクンと減らした―そのくらい衝撃を受けて熱狂したのだが、
この思い、試合を観たひとには理解してもらえるよね?

というわけで、かなり省きまくったダイジェストをリンクしておこう。




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初体験 リッジモント・ハイ(45)

2013-06-22 03:07:50 | コラム
サッカー日本代表が次回W杯の出場を決めてホッとしている。

出場が決まった晩。
渋谷の乱痴気騒ぎとそれを捌こうとするDJポリスが話題になったが、騒いだ連中は、そもそも真のサポーターではない―なんていう風に批判する向きもあったけれど、
祭りだってなんだってそういうところがあるんじゃないか、単に騒ぎたい、暴れたい、もちろん死者とか出たらシャレにならないが、溜め込んだエネルギーを発散する「いい機会」と解釈してあげようよ、、、というのは、ちょっと寛容に過ぎるのだろうか。

そういえば自分、サッカーを生観戦したことがない。

サッカーだけではない、
テレビ観戦したことはあっても、会場で触れたことのないスポーツは多い。

生で観る、ということ。

単に回数だけでランキングをつけてみると・・・

1位は、もちろん映画。
18歳以降で限定してみても、最低でも月に10回、年に120回、それを21年だから約2500回。
「少なくとも」の計算なので、どう考えても1位は不動。
もし、なんらかの事情によって「今後一切、映画館で映画を観ない」ということにしても、これは変わらないし変えられない。

次いで舞台、音楽、美術、最後にスポーツ。

えっ。
格闘技好きなんでしょ、って?

それはそうだが、格闘技は野球のペナントレースとはちがう。
季節に左右される競技ではないが、ボクシングを例に取ってみても、タイトルマッチなんて数ヶ月に一度だもの、回数だけだと美術館に行くより少ないということになるのだった。

で、その内訳。

30回以上50回未満で総合格闘技MMA。
20回以上が立ち技「打撃」競技。
10回以上がボクシングと柔道、
10回未満がプロ野球、テニス(ヒンギスとドギッチ=トップ画像が好きだった)くらいなものか。

か、偏り過ぎている。

安藤ミキティのことを中学生時代から注目していたのに、フィギュアスケートを生で観たことがない。
石川かすみん(きのう、初戦で敗退! 最近不調かな)推しなのに、卓球を生で観たことがない。

・・・って、女子目当てかよ!?

と突っ込まれそうだが、そっから入ってもいいじゃん。最終的に競技そのものを好きになれば。

今年、ピンチヒッターでゴルフの取材には行った。
横峯さくら(もうすぐ予選通過が100になる!)に焦点を当てる仕事で、ゴルフに関して無知だったのだが、さくらちゃんの人柄のよさもあって、この競技の魅力がちょっとだけ分かった。

そういう、生で触れたからこそ気づく魅力ってあると思うのだよね。


いっぽうで「じっくり観るには、テレビのほうが適している」という意見もある。
それも納得。

格闘技の、自分の好きな「寝技の攻防」にしたって、座席によってはぜんぜん見えなくなってしまうし。
球技だってそうだろう、小さな球をずっと追うとなると「球を追い続けてくれる」カメラワークはたいへん有難いし。

ただそれは「じっくり聴きたい音楽」などにもいえることで、生で触れる醍醐味というのは、べつのところにある・・・というのは、分かりきったことだけれども。

つまりは、一体感。
これを体感したら、生で観ることをやめられない。


というわけで、今回の初体験シリーズは「初めて生観戦したスポーツ」でいってみよう。

結論からいえば、やっぱり格闘技だった。


つづく。


※生観戦の醍醐味は、試合そのものだけじゃない




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権威―ほしくないといったら、嘘になるけれど、、、

2013-06-21 00:15:00 | コラム
アルバイトをメインの収入源としていた数年前―。
その職場には、異常に肩書きを気にする同年の男子が居た。

「ねぇまっき~、あのひと、誰?」
「本社から来た、○○さんだってさ」
「偉いの?」
「・・・えっと、確か次長」
「じゃあ偉いんだ?」
「まぁ偉いよね、たぶん、次長だから」

あるいは、

「あのひとは、誰?」
「部長の知り合いだってさ」
「あぁ、だからなんかちょっと、偉そうにしているんだ」
「そう? 偉そう?」
「うちの会社の人間というわけではないんだ?」
「うん、そうじゃないみたい」
「じゃあべつに、挨拶することも敬語使うこともないよね」

次長やそれ以上であることが分かると、途端に態度を変える。
逆にアルバイトとたいして変わらない存在であることが分かると、実際に挨拶もしなくなる。

なんていうのかな、これもある種の、権威主義?

露骨に過ぎて、すごーーーくイヤな気分になったな、彼を見ているだけで。

ごまをすったからといって時給が上がるわけでもない、
けれども彼にとってはそうすることが「なによりも」重要らしく、まぁそれはそれで構わないけれど、イヤな気分になるのは「権威のないひと」に対する彼の態度があまりにも横柄というか、なにもそんな風に接することはなくね? と突っ込みたくなるほどにひどく、これは幼少期になにかあったのではないか、、、などと思ってしまった。


で、権威について。

ほしくないといえば、それはたしかに嘘になる。
なるけれども、それよか名誉「のようなもの」のほうがほしいし、金のほうがいいし、いやいやそれ以上に性的な魅力を身につけてモテたい。

つーか、それはあれか、名誉や金を持った結果、権威づけされるようなところがあるのか。だからここいらへんは、イコールなのだろうか。

ナンダカンダいって、ちょっと羨ましい・・・というのが本音かもしれない。

そんな風なことをいっているヤツには、死ぬまで権威はついてこない?

分かっているがな、そんなこと。

だから少しだけ無理をして、こんなことをいう。
王様になるよりも、「王様はハダカだっ!」というもので居たい。

ただ、無理をしているわけだから、
たとえば・・・

米オスカー賞に興味を示さず、
ウディ・アレンのように「授賞式の晩にはクラリネットの演奏をする」とかいえるのか―といったら、それは無理な話で、招待されたら借り物のタキシードなんか着てルンルン気分になってしまうのだろう。

黒澤や漱石の墓前に立つだけで、萎縮しちゃっているところはないか。

ある、ある!!

敬愛や信奉だけでは説明がつかない。
権威を前にして慄き、ひれ伏す感じが、ちょっとある。

あぁ一緒だ一緒だ、前述した彼と自分は、あまり変わりがないかもしれないなぁ、、、と。
さすがに露骨な態度は取らないと思うが、印籠出されたら我先にと土下座をし、靴まで舐めてしまうかもしれない。

そうではないと思いたいが、そうしない・・・とは、いい切れないところがある。

出来れば舐める靴は、王様ではなく女王様のほうがいいけれど。
だとするならば、その行為は一種の性癖と解釈され、権威主義だなどと批判されることも少ないかもしれない―って、結局、強引に下品なオチで落とそうとする自分に、権威などついてくるはずがない。

・・・という、どーしょもない話であった。





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