Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

俳優別10傑 海外「さ行」篇(1)

2016-04-25 00:10:00 | コラム
~ジーン・ハックマンのキャリア10傑~

おじいちゃんといったら失礼かもしれない・・・と思ったが、ハックマン御大はすでに86歳、立派な、かっけーおじいちゃんでしょう。

売れないころ、ダスティン・ホフマンと同居していたのは有名な話、
売れてからもモーガン・フリーマンと同様、えらぶったところがなく、なんとなくシャイな感じも高い好感度の理由のひとつかな。

強みは、善も悪も主演も助演も器用にこなせるところ。

個人的な好みでいうと、血の通った悪役がベストかなと。


※日本のCMに出ていたんだよなぁ





以下が、映画小僧の選出するハックマンのキャリア10傑。

こういうコラムを書いていると、ひとつひとつ観返したくなって、なんにも手がつかなくなりますなぁ。。。


(1)『スケアクロウ』(73…トップ画像)

男たちの哀しく、美しい友情を切り取ったアメリカン・ニューシネマの傑作。

物語の半分は忘れてしまったが、くすんだ映像美? だけは脳裏に焼きついている。

(2)『許されざる者』(92)



イーストウッドの圧倒的な演出を前にしても、演者が誰ひとりとして霞んでいない―という点で、ほんとうに信じられない奇跡の映画。

ハックマンが演じた保安官にも、保安官なりの正義があったんだよ。




(3)『フレンチ・コネクション』(71)

70年代の刑事像は、ポパイとハリー・キャラハンが作ったものである。



(4)『俺たちに明日はない』(67)

ぎゃーぎゃー騒ぐ嫁を、きっちりサポート。

ボニーとクライドの物語に、深みを与えている。

(5)『ミシシッピー・バーニング』(88)

酸いも甘いも経験している捜査官、それが顔や身体にまで表現されていて白眉。

※このシーンは、怖かった。



(6)『カンバセーション…盗聴…』(74)

地味なサスペンスだが、ゾクゾクした。

とくに、ハリソン・フォードと書類の取り合いっこをする場面が。

(7)『クリムゾン・タイド』(95)

やはり悪役演技は天下一品。

しかし繰り返しになるが。
このキャラクターにだって、彼なりの正義があったんだよ。

(8)『追いつめられて』(87)

このキャラクターには、正義はないかな。

だが、権威を持つ腹黒い男であれば取りそうな行動であり、この物語にリアリティを与えているのではないかと。

(9)『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(2001)

元気で、かっけーおじいちゃん・・・という印象は、この映画から。

基本的にオファーを断らないひとらしいが、ゆえに多くの駄作にも出演、その逆に、こういう佳作にも出会えるのだろう。

(10)『ポセイドン・アドベンチャー』(72)

オールスター映画のなかでも、「適度に」目立っていて見事。

目立ち過ぎる/逆に目立っていなさ過ぎの俳優が多いから、これってけっこう難しいことなのではないだろうか。

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明日のコラムは・・・

『にっぽん男優列伝(323)水谷豊』
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サクる。

2016-04-24 00:10:00 | コラム
現代的な略語といったらいいのか新語といったらいいのか。

ことばで喰うものとしては「どこまでもついていきたい」とは思っているものの、

オフる。(電源をオフにすること)

とか、

ディスる。(侮辱すること)

とかは、あんまり使えない。

昔からある、

愚痴る。
サボる。

あたりは使えるし、

シコる。

も多用するのだけれど。

「シコる。」に関しては多用し過ぎだよバカ! っていう話もある。

うるせいやい。

シコッてこそ男の値打ちは決まるんだ!!
(それにしても。小林よしのりが生み出した「ちんぴく」ということばは素晴らしい。勃起を可愛げのあることばで表現したものね)


まぁいいや。

話を戻して。

「ディスる。」なんてネットとテレビでしか聞いたことはなく、使っている人間にも会ったことはないが、実際はどうなんだろうね。

自分がなぜ使わない・使えないかというと、「ディスる。」現場に遭遇する機会が少ないというのもあるが、なんか、使う自分が恥ずかしいっていう気持ちもあるのだと思う。

それでも「グラブる。」よりは恥ずかしくないか。
あれはテレビCMで盛んに流すことによって、新語のようにみせているだけで、実際は流行ってもいないだろう。
(簡単にいえば、ゲーム『グランブルーファンタジー』をおこなうことを指している)


※早見あかりの成長を考えると、ももクロ卒業して大正解だったのかもしれない





流行とは関係のないところで、多用している略語・隠語・新語はある。

サクる。

すぐにピンとくる格闘技ファンも居るでしょう。

ほんとうのレジェンド、桜庭和志のイキザマから(自分が勝手に)考え出した隠語。

簡単にいえば、沢山の怪我をした状態を指す。
もっといえば、それが慢性化した状態のこと。

桜庭さんは、いつもサポーターだらけで登場するでしょう。

試合前だというのに。




似たことばに満身創痍というがある。
あるが、なんか壮大に過ぎるし茶目っ気がない。
深刻なんだけれど、本人はそれでいいと思っている感じが格好いいんだ。

だから自分は、身体がボロボロになってきた自分を指して「サクる。」というようにしている。


ガキだったころは、大きな怪我といえば大火傷くらいなもので、骨折も知らなければ長期入院も経験したことがなかった。

しかし20歳を過ぎてからは、うんざりするくらい救急車に乗り、整形外科の世話になっている。

交通事故が、3回。
職務中の事故が、3回。
アマチュア格闘家だったころの事故が、4回。

結果、
肋骨3本と左膝の骨折、
左膝の前十字靭帯断裂、半月板損傷、
左足首の関節外側靭帯断裂、アキレス腱損傷・・・と、なぜか左足を中心にボッロボロの状態になっちまった。

怪我自慢?

あぁそうですよ。

自慢出来ることが少ないので、それくらいはさせてくれよ。

チャリで疾走するぶんには「ぜんぜん」問題がないが、
自分の足で全力で走りぬくこと、
練習するぶんには「ぜんぜん」問題がないが、
マットの上でガチンコの総合格闘技を展開させること、

・・・は、ちょっと出来そうもない。

ないが、ちんちん切れらた某弁護士とはちがって「シコる。」ことだって出来るわけだし、
足がボロボロといっても移動が限られているわけでもない。

自分より怪我の多い桜庭さんだって「あのときの大晦日」だけが例外であって、あとはいつだって笑顔。

笑顔だよ笑顔、やっぱり。

だから満身創痍などという悲壮感漂うことばではなく、「サクる。」を多用し、笑顔を忘れずに生きていきたいものですね。


※ももクロの楽曲では、やっぱりこれがいちばんだな~




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明日のコラムは・・・

『俳優別10傑 海外「さ行」篇(1)』
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黄金週間映画ガイド

2016-04-23 04:27:54 | コラム
ゴールデンウィークだからといって「映画に行こう!」と思うひとは、現代では希少なのかもしれないが、そんな希少種を保護? してこそ映画小僧なので、ここで自分なりの映画ガイドを展開してみたい。

連休を取れるひとは、1日の半分でもいいから映画のための時間を作ってみてね。

ひょっとしたら、人生の1本に出会えるかもしれないのだから。


(1)『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』



バカにしちゃあいけない。

元々このシリーズの大ファンだが、大人が「真剣になってギャグアニメを創っている」ところに胸が熱くなるんだ。

脚本は、芸人の劇団ひとりが担当。


※簡単にいえば、マトリックス的な世界観と、ミシェル・ゴンドリーの世界観の融合・・・ほんとうだよ。




(2)『レヴェナント:蘇えりし者』

放っておいても映画ファンは観にいくと思うので、多くは語るまい。

ただレオがどうとかではなくって、スタッフ・キャストの全員が「新しいものを生み出そう」という野心を隠そうともせずに映画と対峙しているので、そういうところに感銘を受けた。

(3)『アイアムアヒーロー』

ヒットさせたいので、ほんとうは1番目に推したかった。

小さなプロダクションではなく、大手の東宝がこれを創ったというところに意味がある。

映画版『進撃の巨人』などに失望したひとたちも、ぜひ観てほしい。

「どうせダメだろ」という予想を、気持ちよく裏切ってくれるはずだから。

(4)『スポットライト 世紀のスクープ』…トップ画像

オスカー受賞も納得の、静かに熱いドラマ。

メディアの偏向や横暴が話題になることが多いので、プロ意識や良心というものを「もういちど」信じたいものたちにとっては、最良のテキストかと。

(5)『オマールの壁』

パレスチナの青年による、イスラエルへの抵抗を描いて胸を打つ。

あちらの政治状況は、日本人にはひじょうに分かりづらい。
ただこの作品は、日常との延長線上にある(日本人にとっての)非日常を丹念に描写しているので、入り易いかと。




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明日のコラムは・・・

『サクる。』
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誰が誰やらダレノガレ

2016-04-22 00:10:00 | コラム
随分前の話だが。

ダウンタウン松本人志が、ケータイ電話帳に、たとえばキャバ嬢の連絡先を登録する際、名前ではなく特徴を打ち込むといっていた。

「ヒョウ柄」

とか、

「名古屋、訛りあり」

とか。

彼女に怪しまれないように―と説明していたと思うが、余計に怪しまれるような気がするけれど笑

それとはちょっとちがうが、自分も松っちゃん同様、相手のフルネームを打ち込むことが「ほとんど」ない。

自分だけが分かればいいので、ニックネームで登録しておくんだ。

父親は「と~ちゃん」。
姉は「ねね」。

まだこれは分かるが、あとは「かおりん」だとか「よしりん」だとか「うっきー」だとか「やまちゃん」だとか「さおりん」だとか「たけしぃ~」だとか「ぶ~ちゃん」だとか、延々と謎なひらがながつづく。

繰り返すが、自分だけが分かればいいので、これでいっこうに困らない。
らない、はずだったんだけれども、職業柄、ひとと知り合うことが異常に多く、たぶん2度と会わないであろうひとも「とりあえず」登録しておくんだ、勝手にニックネームをつけて。

すると。
100人を超えた時点で、同じ苗字から発想した「同じニックネーム」のひとが出てきてしまうわけで。

あれ?

このウッチーって内村のことだよな、ちがうか内村先輩かな、ううん、女子の内村ちゃんのほうか・・・なんてな具合に、誰が誰だか分からなくなってしまうのだった。

ダメじゃん!!

というか、

ちゃんぽんバカじゃん!!

否定はしないが。


で、どうするのかっていうと。

緊急の連絡なんて滅多にすることがないから、「放っておく」笑

向こうから電話なりメールが入ったときに、あぁこれは彼だった彼女だった、、、と気づかされるみたいな。


いろんなことが「きちっきち」としている几帳面な性格だから、意外! といわれることが多い。

自分でもそう思うのだが、まぁヒトって完璧なイキモノではないですから笑



※関係ないが、デビュー当時は「あんまり…」だったダレノガレ明美、いまはけっこう好きです。




※Perfumeの楽曲には、現代らしく、ケータイとかメールとかの歌詞が沢山登場する




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明日のコラムは・・・

『黄金週間映画ガイド』
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初体験 リッジモント・ハイ(171)

2016-04-21 00:10:00 | コラム
それが、贈られるひとにとって「ビンゴ!」であるかどうかは分からないが・・・

このひとの雰囲気からいって、百合かな。

とか、

蛍光色の服ばかり着ているから、黄色とかオレンジの花かな。

とか、

去年、女子に贈った花は、そんな風にして決めた。


会った瞬間に贈るとか、
最後の最後に贈るからバッグのなかに隠れるサイズのがいいとか、
贈るほうもいろいろ考えて、大変だ。


とはいえ。
きのう書いたとおり、そんな風にアレコレ思案して花を贈るように「なれた」のも、ここ10年くらいのことである。

20代のころは、なにをどうしていいかも分からなかった。
分からなかったから、花屋に入って3秒後には店員さんに「おまかせ」するのが常であった。


その日は、Kちゃんにとって特別な日でもなんでもなかった。
なかったが、なんとなく彼女に花を贈りたくなった。

Kちゃんにはすでに、自分の想いを伝えていた。

バイト先で知り合った女子大生。
東京での就職を望んでいたが、身体の具合が悪く、卒業したら帰郷することが決まっていた。

自分はそのころに告白し、その想いがほんとうであることを証明するために、毎日、彼女のアパートまで自転車で向かい、メッセージを記した絵葉書をポストに入れて帰ることを日課としていた。

なんとまぁ、純な行為であろうか・・・。

その、第50日目くらいに「いつも絵葉書じゃ芸がないな。きょうは花を贈ろう」と思いついたのである。


花屋に入る。

「―2万円で、どのくらいの花束が出来ますか」
「そーとー、いいものが出来上がりますよ」
「じゃあ、よろしくお願いします。可能なかぎり、でっかいやつを」
「かしこまりました」

相場も分からないので、こんな感じで笑

実際に出来上がったものを見てビビッたね。
そうか、花ってそこまで高額じゃないんだなと笑笑

現在はロードだが、当時の自分の愛車はマウンテンバイク。
とか、あんまり関係ないか。
どちらにせよ、阿呆みたいにでかい花束を抱えて運転することなど出来ないのだから。

そのことに途中で気づき、スーパーの駐車場に自転車を停めて彼女のアパートまで歩き出した。

ジャージ姿のガキが、ばかでかい花束を抱えている。
ある意味で罰ゲームのようであり、愛の行為? には見えなかったように思う。

45分後、Kちゃんのアパートに到着。

インターホンを押す。

「―えっ」
「ちょっと勢いで、花を買っちゃったの。よかったら、受け取ってくださいな」
「・・・ごめん。いまお風呂上りで、すっぴんだし」
「・・・そっか。・・・どうしようか」

「せっかく来てもらって、ごめんね。宅配便用の、大きなポストがあるから、そこに入れておいてくれる? 1時間くらいしたら、ちゃんと取りに行くから」
「分かった」

アポなしで来た自分が悪いんだ、顔を見たかったがしょうがないね。

しかし。
当時はケータイも持たぬアナログ人間だったため、最新であろうポストシステム? の操作が分からず、花束は「ぎりぎり」入ったのだけれど、センサーが反応せず鍵がかからなかった。

20分くらい苦戦していただろうか。
いっこうにインターホンから「帰るね」コールがなかったものだから、Kちゃんが下まで降りてきてくれた。

ほんとうに風呂上りだったようで、髪は濡れていた。

「(苦笑)ごめん。ちゃんと閉められなかった」

自分はそういって、ポストから花束を出し、彼女に渡した。

Kちゃんは喜ぶというより、その「でかさ」に引いていた。

「・・・見たことない花ばっかり。高かったでしょう」
「まぁ、それはそれとして」

このあと、120分くらい話しこんだであろうか。

自分は顔を拝めて、話も出来てうれしかったが、湯冷めして風邪を引かなかっただろうか。


まだ自分が精神的童貞だったころの、純な、あまりにも純なエピソードでした。


おわり。





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明日のコラムは・・・

『誰が誰やらダレノガレ』
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