Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

初体験 リッジモント・ハイ(170)

2016-04-20 00:10:00 | コラム
『薔薇の名前』や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』というタイトルの作品があるけれども、

欠点といったらいいのか弱点というべきか、花の名前を、なかなか覚えられない。

モノカキとして、知らなくていいことなんか「ひとつも」ないはずなのだが。
同姓に、牧野富太郎という植物学者だって居るのにね。



バラくらいは分かるよ。
チューリップもひまわりも分かる。
一時期、サイトのURLにしていたからマリーゴールドも見分けがつく? し、
『コインロッカーベイビーズ』が好きなのでアネモネとか、
『それから』に度々登場する百合も好きだ。



でもたぶん、挙げていくと20くらいで止まる。


見ていてキレイだな、とは思うんだ。
思うんだけれど、この花の名前はなんていうのだろう・・・という疑問にまで発展していかないっていうか。

これが女子であれば、なんとかして名前を聞き出そうと頑張るのだけどな!!

まぁ仕方ない、得手不得手というものがあるのだから。

だから―と結論づけていいのか、家のなかを見回してみても「花、らしきもの」は見当たらない。
花瓶だってない。
(一時期、観葉植物はあったのだが)

それでも花を買うことはある。
もちろん自分用にではなく、贈る用に。
そういう男は多いはずで、数えてみたら切りがないくらいに買っていることが判明した。

ふつうの? 女子よりも、あるいは花屋さんに行く機会は多いかもしれない。
安易といえば安易だが、しょっちゅう花を贈っているので。

気が多いのではなく、花を贈りたくなる素敵な女子が多いってことでしょう、たぶん。


そんなわけで今回の初体験テーマは、「初めて花を贈った日」でいってみよう。
(母の日のカーネーションは除く)


まずは、映画のなかに登場する「印象的な花」について。

トップ画像の『街の灯』(31)や『ひまわり』(70)は、ほとんど語り草の領域だろう。

たとえばベッツィに受け取ってもらえなかった花が寂しい『タクシードライバー』(76)。
たとえば登場人物に花の名前が冠されている『マグノリア』(99)。
花束のボックス(??)から銃が飛び出すのは、『狼たちの午後』(75)と『ターミネーター2』(91)。

『天国と地獄』(63)では、山崎努がヤクの売人に会う目印として、それこそカーネーションを買っていた。

戸倉警部「おい、すぐに誰かを花屋に行かせろ」
刑事1「生憎、花屋に行くようなツラをしたヤツはひとりも居ません」

『3-4X10月』(90)に出てくる極楽鳥は、この映画で名前を知った。



まぁつまり、インパクトのあるビジュアルや名前であれば、自分だって覚えられますよ、、、と。


今でこそ緊張もせずに花屋に入り、自分のセンスで花を選び、ドキドキもせず「ごく自然に」花を贈れる男になったが、ニキビ面がキッタネー20代のころは、それはもう緊張したものですよ。

花屋に行くより、風俗店に行くほうがラクっていうね。
並べて語ったら、怒られそうだけれど。

そんな自分が初めて、惚れた女子に花を贈ったのは21歳の秋だった―。


つづく。


※花びらが開く瞬間を捉えていく、スコセッシ映画史上で最も甘美なオープニング映像・・・『エイジ・オブ・イノセンス』より

担当は、ヒッチコック映画で有名なソール・バス。




…………………………………………

明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(171)』
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

目がない

2016-04-19 05:22:19 | コラム
日々のあれやこれやを、日記形式で。


某日―。
ビール、春の新商品がメーカーから送られてくるので、それぞれ試飲。

それらを評価して、きっちりとしたレビューを書くのが仕事・・・なのだが、そもそもがビール好きであるからして、さらにいえば「新しいもの」に目がないので、レビューを忘れてひたすら呑むことを楽しんだ。

で、次々に呑んだものだから、どれがいちばん美味しくてどれがペケなのか、結局分からなくなった。

ダメじゃん!

分かっていたことだが、
酒呑みとしては合格でも、ライターとしては不合格である。


某日―。
そんな「新しいもの」好きな自分が、初めて4DXの映画を試した。

3D上映の先にあるもの・・・簡単にいえばそうなるが、つまり座席が動いたりする「体感型」上映システムのこと。

「より」アトラクション感が強くなるので、映画をそんな風? に解釈していない自分は「いくら新しいものが好きといっても・・・」と消極的だった。

感想は、「いちどでいいかな」。

3Dでさえ「あんまり・・・」と思っているものでね。

平面で映し出される物語でも、2時間ならその2時間のあいだに、ひとのこころの奥まで見えるような「錯覚」を覚える―それが、映画における心理的な3D現象なのだから、アトラクション感は要らない。

ただそれでも、「3Dで観てもいいかな」と思える映画があって。

新生『マッドマックス』や『野火』のような、最初から「体感」を意図して創られた特異なものにかぎっては「あり。」なのではないだろうか。


某日―。
期待の日本映画、『アイアムアヒーロー』を特別に先行で観させてもらった。

まだ公開前(23日公開)なので多くは語らないが、期待に違わぬ出来でうれしかった。

漫画原作/日本のSFという、ふたつの「なかなか超えられない」壁を、完全にとはいえないが、ぎりぎりのところで超えてみせたという点で、格闘して映画を撮っている「痛み」というものが感じられて感動した。





某日―。
夏目ちゃんが卒業した『怒り新党』(テレビ朝日)の初回を観る。



青木愛アナが悪いわけではないが、やっぱり弱い。

「新3大」を終わらせたのも残念で、今後も観るけれど、今までは「絶対観なきゃ」だったのが「とりあえず観るか」という意識に「すでに」変わってしまったので、楽しみがひとつ減った感じ。


某日―。
Perfumeのニューアルバム『COSMIC EXPLORER』が届く。



で、ずっと聴いている。

前回の『LEVEL3』より、お初のひとには入り易い構成になっていると感じた。

今年のツアーには行けそうもないが、夏フェスどっか出るのかな。
だとしたら、それだけでも行きたい。


某日―。
キッタネー男3人と焼肉。



自称「生ゴミ」の会。

呑み会は「色気ありき」だと思っているが、この連中とは10年以上の腐れ縁であり、たまにはこういうのも悪くないと思う。


また行こうぜ、生ゴミの同志たちよ。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(170)』
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シネマしりとり「薀蓄篇」(164)

2016-04-18 00:10:00 | コラム
るー「てぃーん」→「てぃーん」えいじゃー(ティーンエイジャー)

ティーンエイジャー(teenager)とは我流に解説すれば、思春期の少年少女のこと。

厳密にいえば、語尾に「―teenがつく13歳から19歳まで」を指すが、10代の総称といっちゃっても誤りではないように思う。


※景気づけに、ソニックユースの代表曲を。





極論をいえば。

映画とは、ティーンエイジャーのためのもの。

ほかの年代のひとたちが楽しんでもいいが、映画や音楽や文学を「最も必要としている」連中こそ、ティーンエイジャーのはずなんだ。

主人公が同世代の必要はない。
自分より子どもだろうが大人だろうが、10代のころに観た映画はストレートに「こころにまで」響き易いんだ。

触れた年齢が10代以下のころだと難し過ぎて感情移入し難いかもしれないし、
30代40代になってからだと、それなりの人生経験を積んでいて、価値観の崩壊などというドラマが生まれ難い。

「人生を変えた一本」なんて、あるわけないよ―というひとが居るが、だからそういうひとは、10代のころにあまり映画を観てこなかったのかもしれない。

ある意味でそれは不幸だし、ある意味では幸福。
映画や音楽に「すがらず」とも、よい人生を築けてきたともいえるのだから。

で、すがると、自分のようなヤツが出来上がると笑


ためしに自分のオールタイム20傑を挙げてみるよ。


※順不同で

『タクシードライバー』(76)
『レイジング・ブル』(76)
『ゆきゆきて、神軍』(87)
『天国と地獄』(63)
『アマデウス』(84)
『カッコーの巣の上で』(75)
『カノン』(98)
『TOKYO FIST』(95)
『キャリー』(76)
『真夜中のカーボーイ』(69)
『酔いどれ天使』(48)
『グッドフェローズ』(90)
『十九歳の地図』(79)
『愛のコリーダ』(76)
『絞死刑』(68)
『マグノリア』(99)
『独裁者』(40)
『狼たちの午後』(75)
『奇跡の海』(96)
『第三の男』(49)


我ながら渋いチョイスだが、ティーンエイジャーじゃないころに観た映画は、たったの4本―『カノン』『TOKYO FIST』『マグノリア』『奇跡の海』―なのである。

つまりは、そういうことなんじゃないかな。


少し、話をスライドさせて。

映画の登場人物で、最強・最狂・最凶のティーンエイジャーは誰か―というテーマで、「明」「暗」「日本人」計3人を挙げてみたい。

もちろん、あくまでも自分個人のセンスである。


明・・・ミンディ・マクレイディ(ヒット・ガール):『キック・アス』(2010)



暗・・・キャリー・ホワイト:『キャリー』

日本人・・・ぼく:『十九歳の地図』


いかがだろうか?

こんなティーンエイジャーたちに、ティーンエイジャーのころに出会ったとするならば、ソイツの青春は、なかなかに幸福なはずである。



次回のしりとりは・・・
てぃーんえい「じゃー」→「じゃー」なりすと。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『目がない』
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シネマしりとり「薀蓄篇」(163)

2016-04-17 00:10:00 | コラム
くー「る」→「る」ーてぃーん(ルーティーン)

五郎丸ちゃんが脚光を浴びるとともに多用されるようになったことば「ルーティーン」(routine)とは、簡単にいえば・・・

日常において、「規則的に」「一定の手順で」おこなう動作・作業のことを指す。

五郎丸ちゃん登場の前は、イチローの一連の動作が有名だった。



とりあえず調子のいいメジャーリーガー、マエケンの「マエケン体操」もそれにあたるだろうし、

格闘家にも居て、拳をぐるぐる回すヴァンダレイはとくに有名。



尤もあれは、観客が期待して以降、どんどん過剰になっていったきらいがあるのだけれども。。。


自分?

あるかなぁ・・・。

あるといえば、ある。

必ず雑巾がけをしたあとに眠る。
寝起き、まずは煙草を1本。
身体を洗うときは、必ずわきの下から。
呑むときは、ビール→ビール→ビール→ハイボールの順番。
エッチのときは、必ず左の膝頭から愛撫を始める。

・・・などなど。

うん、その程度のことをルーティーンといっていいと思うんだ。

だから毎朝、仏壇に手をあわせるひとはみんな「ルーティーンを持っている」といっていい。


映画の世界では、どうか。

すぐに想起するのが、『恋におちたシェイクスピア』(98)の主人公シェイクスピア。



彼は原稿に向かう前に必ず一回転? し、そのあと着席する。

ひじょうにユーモラスだが、格好つけているわけでも笑わせようとしているわけでもなく、こうすることによって「よいものが書ける」と信じているのだろう。

つまり意識的にやっているルーティーンというものは、ある種の「まじない」なのだよね。


『アマデウス』(84…トップ画像)のモーツァルトは、ビリヤード台の上で球を転がしながら楽譜を書いていた。

これはワンシーンのみなので、ルーティーンとはいえないかもしれない。


『レオン』(94)のレオンは、毎日牛乳を飲み、観葉植物を日向に出す。
『スモーク』(95)のハーベイ・カイテルは、毎朝、同じ時間帯に同じ場所から同じ町並みを写真に残している。
『トゥルーロマンス』(93)のクラレンスは、女子を口説くとき、必ずエルビス・プレスリーの話から始める。

来年に新シリーズが始まる『ツイン・ピークス』(90~)の主人公、デイル・クーパーはテープレコーダーにすべての出来事を録音。
いちおうは「秘書ダイアン」への報告とされているけれど、実際は怪しく、彼の癖、ことばを変えればルーティーンだったといえるのではないか。


結論。
五郎丸ちゃんやイチロー、ヴァンダレイが「特別に」目立っているだけで、ほとんどすべてのヒトが「なんらかのルーティーン」を持っているはず。


皆さんのルーティーンは、どんなものですか?


※ベッソンの映画のなかでは『レオン』は、あまり好みではないのだが・・・
スティングの主題歌は最高なので。





あすのしりとりは・・・
るー「てぃーん」→「てぃーん」えいじゃー。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(164)』
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「あり。」と「なし。」

2016-04-16 00:10:00 | コラム
自分のようなAV好きが騒いでいるだけの話だが、「元」日テレジェニックのひとりだった女の子がAVデビューするというので、
自分と同類のキッタネー男どもが集まって、アアダコウダいい合っている。

なかにはショックを受けているものも居るようだが、個人的な意見としては「タイプじゃないけど、デビュー作は買う。あっち側に行くのであれば、中途半端なことはせず、プロ根性を見せてほしい。見せてくれるのであれば、応援はする。タイプじゃないけど」

売り上げの予想を立てれば・・・
「元」AKBりこちゃんには及ばぬものの、小向美奈子と同じくらいは売れるんじゃないか。


で、自分の彼女がAVや風俗嬢でもいいのか? みたいな「ある意味で」ありきたりな会話に。

自分は「あり。」

身体を資本とする、労働者階級だと思っているしね。
彼女らには感謝の念しか抱かない。

もちろん「仕方なく」やっているのであれば、彼氏として辞めさせるだろうけれど。


ここからAVの話を離れ、いろんな「あり。」「なし。」議論へ。
なかでも盛り上がったのが、タトゥーだった。

「煙草は?」
「ぜんぜん気にしない。というか、吸っていてくれたほうが、喫煙者としては気がラクだし」

「整形はどう?」
「あり。なんで芸能人を攻撃するとき、整形があれほど有効になっているのか分からん。元はブスだったクセに・・・って、いう側が上の立場になりたいんだろうけれど」
「ぜんぜん気にしない?」
「しない、ねぇ。それよか、ワンポイントの可愛いやつならいいんだけど、身体全体に広がるタトゥーのほうが厳しいかな」
「あぁ、ちょっと分かるかも」

トップ画像は、女優シャーリーズ・セロンの足に入れたタトゥー。

こういうワンポイントなら、素敵だと思える。

けれども、我らが? KIDまでいっちゃうとね。


このころはよかったんだけど、



数年後、こうなっちゃった笑



そう。
あまりの漫画的な身体に、なんか笑ってしまうのだ。


自分が専門としていた総合格闘技MMAのファイターには、タトゥーをしているものが多い。

日本では3割くらいだが、外国では7割。
このへんの差は、刺青とタトゥーはちがうと「分かってはいても」、どうしても極道を想起してしまうためか。


まぁ最終的には、似合っているのであればOKなのだろうが。

表現を変えれば。
笑ってしまう時点で、KIDはペケだと思う。


へ?

自分?

一生しないよ。

もし「しなければならない」などといわれたら、そうだなぁ・・・

キイロイトリでも、入れましょうか。



ふとももの付け根あたりに笑





…………………………………………

明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(163)』
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする