ホテルの地下会場
地下でも、斜面に建っているので、窓があり明るい。二日のうち、半分以上は句会。
主宰が一句一句について、講評をくださいました。無選の句(つまり、選んでもらえなかった)でも、どうしてダメなのかをきくことができ、よかった。情けないことに、無選がいっぱいあり、勉強になりました。このまま発表することはないと思うので、それについて述べようと思います。
囀りに三面鏡を拡げけり あぶみ この地は、多くの文豪が訪れたところ。文学記念館に行ったところ、和室に三面鏡が拡げてあり、それを見て作りました。作者としては、春潮に~などというより、囀りにというところが、鏡に声が反響するようなイメージがあり気に入っていたのですが、これだけでは、日常なのか非日常なのかが全くわからないとのこと。なるほどです。記念館のようなところで句を作る難しさはいつも感じているのに、ついついめずらしい(というんほどでもないけれど、懐かしく)ものがあると作ってしまうのです。
花時や何をするにも声だして あぶみ 同室だったかたが、何をするときも独り言を言ってらしたのがおかしくて、作りました。「花時」だし、いやらしい読みをしてもらえるのでは? なんてもくろんでいたのですが、撃沈。主宰には、「よいしょ」「どっこいしょ」と、言っているとしか思えない。全く色っぽくないと。「そうですか~? 私、すごくいやらしい句だと思ったのですが」と言ったところ、「ぜんぜん!」と一刀両断されました。他の「朝寝」で作った句も、色気が足りないと。本人色気がないので仕方ないですが、色っぽい句を作りたいものです。まだまだ写生の修行が足りません。でもこの色っぽさ、いかにもというのじゃあ品がないし。他の方の句で、色っぽさの見本のような句があり、そういう句との出会いも嬉しい句会でした。(ここで、私がそれを発表するわけにはいかないので、残念ですが、「童子」に発表されたときには、ここにも書きたいです)
私は他の結社を知りませんが、こんなに主宰自ら、どんな句に対しても真摯に教えてくださるところってあるんだろうかと、感激して帰ってきました。
部屋からの桜
竹島からホテルを
磯、大好き