新年というのは、歳時記では春夏秋冬と別立てにあるくらい季語が豊富です。分冊になっているものならば、新年だけで一冊の本になっています。東京のうちには「角川大歳時記」、岩手には「講談社図説大歳時記」と、会わせて10冊(笑)。(その他1冊にまとまったものが数冊あります)
たとえば二日というだけで、これは一月二日のこと。新年の季語になります。三日も四日も五日も六日も。そして七日になるとお正月の神様がお帰りになり、人日(じんじつ)となります。松の内、門松、注連飾り、初夢、初旅、嫁が君(新年のネズミのこと)、御慶、若水(新年初めて汲む水)などなどなどなど。
お雑煮はもちろん、餅も紅白なますも黒豆も新年の季語です。そしてお重に作っておいたおせち料理を少しずつ食べていくことを「食積(くいつみ)」といいます。
それからなかなかものにできずにいるのが「御降り(おさがり)」。新年三が日に降る雨や雪のことを、忌み嫌わずにこのように空から降って下さるものととらえます。すべて年神さまへの畏敬の念がこめられているのだと思います。 でも三が日、東京は御降りもなくいいお天気です。