![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/3d/9eee6c05c2caa123e4553346dc5ebe0f.jpg)
◎2016年6月3日(金)
銅親水公園駐車場(4:55)……六号ダム(6:51)……1269m(8:25)……中尾根取付き(8:48)……1456m(9:24)……1847m標高点・県境尾根合流(11:26)……1828m標高点(12:36)……1390m(13:48)……松木沢(14:25)……駐車場(17:28)
※結果として12時間半の鈍足歩きですが、あちこちで長いぐうたら休憩をとっていますので、これまで同様に、記載時刻は参考になりません。
小足沢右岸尾根にはこれまで1回失敗して、2回行き着いているが、そもそも、この矮小な小尾根に執着した理由は小足沢大滝を見るためではない(もっとも、滝はまだ見てもいないが)。その延長上にある尾根を登るためだった。右岸尾根のままに称してもいいだろうが、1269m標高点の北西下で小足沢は分岐しているため(左股の水線、地図上は消えている)、正確には「小足沢中尾根」ということになる。この尾根を登るとなると、どうしても1269m経由になってしまう。大ナラキ沢左岸尾根の1390mあたりから東に下降して取り付く手もあるが、これでは余計な歩きが加わってしまう。そのために小足沢右岸尾根への取り付きにこだわった。
小足沢中尾根ついては、Yoshiさんが歩かれた記事を拝見して以来いつかはと思っていたので、3年越しになっている。
ようやく小足沢右岸尾根に抜けられた過去の2回とも、1269mに出てから先は大ナラキ沢左岸尾根に逃げている。そこに至るまでに体力を消耗し、不甲斐なくもその先に行く自信を失くしていたのである。1269m先の岩場に腰かけ、自分にはやはり日帰りは無理かなと、ため息まじりに中尾根を眺める哀れな気分はこれくらいにしておこう。そろそろ本番にしないと。梅雨入りも近いことだ。
松木沢沿いの崩壊道や長いゴーロ歩きを思うだけでもうんざりする。自分には拷問に近いものがある。松木奥は年に2回で十分。この中尾根だけでも済ましてしまい、以降は成り行きだけの歩きにしようとずっと思ってもいる。
コースは中尾根から三俣山、東に向かって1970mから南下して1269mに戻るというもの。小足沢左岸尾根については、諸氏の記録を拝見し、下りで使っても無理はないだろうと推測した。
土日は用事があるので終日使用の山歩きは不可。金曜日に休暇をとって出かけることにする。
気が張ってか、ほとんど寝ないままに3時半に家を出た。今日こそ1269mに出てから先に行けなかったら、自らヘタレの烙印を押すことになる。それなりの意気込みはある。
駐車場には車が二台。一台はカラだが、もう一台のジムニーでは車中泊から起き出したばかりの気配。狭っ苦しい格好で寝られたのだろうか。慣れもあるしなぁ。他人のことはどうでもいい。早々に出発。気温は5℃と寒いが、歩けばすぐに暑くなる。
(こいつか?イヌ科人間への威嚇はない)
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(登れそうなところは見あたらなかったが)
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みー猫さんのブログにも記されていたが、最近、夢創歩さんという方がジャンダルム手前から中倉山に登った記事を拝見した。足尾のRRさんではあるまいに、そんなルート取りがあり得るのかと気になり、林道ゲートから先は右岸側をつぶさに見ながら歩いた。結果として、自分には、どこをどう登るシュミレートをしても、安全に行けそうなルートは編み出せなかった。夢創歩さんは通常の中倉山コースも知らずに即興で歩かれたように記されているが、それなりの経験と技術を兼ね備えた方なのだろう。
(サクラマスさんの後追いはいつかしないとな)
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余計な邪念を振り切ると、いつもの足取りと風景が戻った。前をシカが歩いて先導してくれる。崩壊道には新しい落石があった。地震の直後は危なくて歩けまい。帰路のことだが、オロ山の北斜面の崩れからは、絶えずカラカラ音が松木沢に響いていた。赤薙山の南斜面と同じ状況だ。
ウメコバ沢の出合いを過ぎ、渡渉にかかる。足を濡らさずに行けなくもないが、ダム下ではどうしても濡れる。ここで素足になってHyperVに履き替える。入手してから1年半も経っているが、一度きりの使用だ。コケで滑って、沢歩きには信用できないと思っているが、今日はほんのちょっとした区間だ。わざわざ沢靴にする必要もあるまいと、これを持参した。
(本日の皇海山)
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(中盤以降で落ち着いた)
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(1269m。薄暗くなっている)
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ダムを越え、小足沢の先で登山靴に戻る。早速、指先が攣った。靴下に無理矢理に足を突っ込んだら治まった。今日は、前回とは違ったルートで1269mに出てみるつもりでいる。
結果は大失敗だった。前半は急斜面のザレになっていた。切羽詰った頭には引き返すなどといった思考を巡らす冷静さはなく、ノドをカラカラにして無理やりに登った。中盤からは何とか落ち着き、終盤は楽勝だったが、初っ端からヤレヤレ状態だ。1269mに着いた時には、前半部の苦闘が響き、これまで同様にげんなりしてしまった。しかしこの先に行く気力だけは残っている。それにかけるしかあるまい。今日もヘタレで終わるわけにはいかないのだ。
見慣れた景色と違っていた。緑がやたらと濃い。視界が悪くなっている。初めて見るかのような光景。先週の塔の峰でも体験したことだ。おかげで、小足沢に下るまでしばらくさまよったし、サクランボマークの地形は確認したものの、その先の岩場ピークに立つことはできなかった。この薄暗くなった雰囲気は嫌いだなぁ。1269m下の景色さえ、かつて感じた楽園には見えなかった。
(石積み)
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(小足沢左股。水に勢いはない)
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沢音が聞こえてくる。小足沢の左股だ。周囲はかなり高くなっていて、他に手ごろなルートは見あたらず、溝状のところを下って沢に出た。右股沢との合流点まで行ってみたかったが、その先もまた薄暗い谷間になっていて、陰気くさくもある。まして40mほどの標高差の引き返しはしんどいだろう。行くのはやめた。
古い石積みがあった。これを見たかった。Yoshiさんの記事でしっかりと覚えている。1269mに至る途中で見かけた途切れ途切れの踏み跡は、かつての工事道だったのだろう。今や忘れ去られた遺物だ。石垣なんぞ、ごくありふれた風景だが、かつて、ここに作業の人たちが出入りしていたことを思い浮かべると、それなりの歴史的なものを感じる。
(第1ケルン)
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(1269mと並んで岩場ピーク)
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(中倉尾根)
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さて、尾根の末端から取り付きたかったが、崖っぽいし、この正面からでも上がれそうだ。すぐに尾根に出た。ヤマツツジは終わり、ツツジの木の下は落ちた花びらで赤くなっている。まばらな灌木を過ぎ、ほどなくして白砂地に出ると第1ケルン。最近積んだのか、石の出どころらしきところの地面はまだ乾ききっていない。ここからは、下り予定の小足沢左岸尾根と1269m、窪地(サクランボ)、岩場小ピークがよく見える。やはり岩場ピークの周囲は緑に覆われている。後ろには大平山、その対岸には沢入山と中倉山だ。いつもの眺めだが飽きることはない。つい一服ふかす。今日は爽快な天気予報だったが、すでにジリジリとした暑さになりそうな気配だ。遠くで春ゼミがせわしなく鳴いている。
(大平山と手前に小足沢左岸尾根の一角)
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何とも明るい尾根だ。先週の塔の峰ドンピシャ尾根よりも雰囲気がいい。やはり、松木奥はこうでないと。尾根先には1456mピークが見えている。右手先には三俣山東の1970mピーク。三俣山はまだ隠れている。この尾根、急な感じはするが、こんなものかと地図を広げると、確かに小足沢左岸尾根に比べ、同緯度レベルでの標高はこちらが高くなっている。おかしな優越感が出てくる。
この先もところどころに白砂地が出てくる。これがまたいい感じで、もはやツツジは期待できない状況だから、こういったスポットあるのにはほっとする。尾根幅は手ごろなもので、ヤセやら左右急斜面はない。今のところ安心して歩けそうだ。Yoshiさん記事で知った、この先に想定される岩峰以外は。
(1456mに出ると)
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(シャクナゲさん。その先に尾根先の次のピーク)
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1456mピークに出た。直下で見ると、からっとしたピークに見え、ここで休憩のつもりでいたが、白砂地になっていながらも、目の前一帯はシャクナゲ広場。「シャクナゲさん」クラスだ。地図では、ここからは一旦下って、さらに上がることになっている。引き続きのピークがシャクナゲさん越しに見えている。タバコをのんびりとふかしている場合ではなくなり、周辺を回って迂回ルートを探した。なかった。突入するしかないか。花は終わっているから、なおさらに無愛想なシャクナゲさんだ。
なかなか入り込めず、身体の後ろ半分が外に出たままの状態が3分ほど続いた。別に3分間首を突っ込んでもじもじしていたわけではない。手足をばたつかせているのに受け付けに応じてくれなかったのだ。強引に入りこむと活路はあるもので、ましな隙間を見つけてかいくぐっては先に進んだ。この間、シャクナゲさんの中に没してはいるが、ふみふみぃさんのように愛好家でもないので、その状況はうまく表現はできない。それなりの苦戦は強いられている。
(左端の頭が三俣山なのだが)
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(こちら皇海山)
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(第2ケルン)
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シャクナゲさんを抜けると、右先に三俣山が見えた。あんなに近いのかと思ってほっとしたのも束の間で、引き続きのシャクナゲさん。これが3回ほど続く。身構えて突破したので、メガネやストックを含め持っていかれたものは何もない。また白砂地の小ピークに出た。1456mから見えていたピークだろう。ここに第2ケルン。足尾のRRさんの足跡を確認するのもまた楽しいものだ。人の足が入り込んでいるのを確認するだけでもほっとする。
(尾根はこんな感じ)
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ここから右に見える小足沢左岸尾根のピークはなだらかな1584mピークだろう。ここでようやく一服。まだシャクナゲは続きそうだが、もう「さん」は取ってもいいだろう。
ここまで歩いてきて、不思議に思ったことがある。シャクナゲ区間を除いたことではあるが、踏み跡が明瞭なことだ。シカ道にしてはしっかりしている。さりとて、ここを歩いているハイカーがネット記事関係者以外にいたとしても、年に数人の世界ではないのか。シカの往来が激しくとも、これまでも、これからもシカの姿を見ることはなかったし、工事の跡形を見ることもなかった。不思議な踏み跡だ。
(いい感じ)
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(手ごろな木陰もある)
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登るにつれ、展望が広がる。オロ山、やがては皇海山も見えてくる。そして、左隣の大ナラキ沢左岸尾根も直近だ。気分のいい歩きが続き、ちょっとしたところでは休んでは景色を眺める。この時期よりも、やはり展望がより良くなる晩秋がいいだろうが、新緑のこの時期もまた格別なものかもしれない。真夏に訪れるにはかなりしんどいだろう。こんな、一見のハイカーが見向きもしないような、松木奥の裏通り尾根にテープやらペンキは永遠に欲しくはない。
シロヤシオの花びらが落ちているのを見かけるようになった。すでに木に花は付いてはいない。もう終わったばかりのようだ。その代わり、緑は深くなっている。景色を眺めながらのんびりと余裕で歩いてように思えるかもしれないが、結構、息絶え絶えの歩きになっていて、しょっちゅう休んではヨイショと腰を上げている。
(ちょっとばかり怪しげになって)
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(岩峰。巻いて通過)
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次第に植生が変わり、立ち枯れの樹が目立ち、尾根もやや狭くなってきた。岩峰はそろそろだろうか。出てきた、出てきた。目の前。岩場がちらっと見えている。ここは先に進まず、左に迂回する。当初から、探りを入れる腹づもりはなかった。あるいは、そのまま行けるかもしれないが、行ってからの戻りでは余計な負担がかかる。さっさと巻きにした。巻きとて急斜面のトラバースではないのであっさりだろうと、その時は安易に思っていた。
(尾根復帰はつらかった)
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随分とでかい岩峰のようだ。しばらく巻いて、岩峰が切れたあたりで尾根先を見上げると、少なくとも50~60mの標高差はある。ササも深い。踏み跡はなくなり、胸高のササ斜面を薄いところを見つけては這い上がる。滑る。何度も何度も休んで尾根に出た。ここでかなりの体力消耗をした。
(ほっとしたのも束の間で)
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(こうなってしまった)
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(ササ斜面を振り返る)
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尾根に復帰してほっとしたつもりでいたが、間もなく、何だこれはといったササ斜面が広がっていた。かなり密だ。これもまた胸高。たまに背丈越え。最初は景気付けのつもりでかき分けて歩いたが、なかなか進まず、樹の下に辿り着いてはゼーゼーした。エンドレスの感もあったが、せめてもの救いの思いは1847mまであと標高差100mということ。振り返って見下ろすと、確かに標高は稼いでいる。途中から樹林側に逃げてみたが、シカ道があるわけでもなく、休憩の頻度が増しただけのこと。
ササが低くなって、足元レベルになった。そして、引き続きは栄養失調気味の灌木帯。何の樹かは知らないが、途中で折れた枝ぶりがうるさい。あきらかにクマが最近折ったと思われる枝も数本。そんなのをビクビク見ながら歩いていたら、額をしたたかに枝に打ち付け、数分後にはコブになってしまった。
(間もなくか)
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(県境尾根に出た。1847m)
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(あれは三俣山なのだが)
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薄暗い中、目の前にピークが見える。ようやく1847mかとほっとしたが、どうもそうではない。例の乱打されたプレートが見あたらない。まだ先かよと足を進めると、アルミシートが目に付いた。テントのマットに使ったものだろう。そして、オニギリの包みやらポリ袋が散乱。情けなくなる。こんな輩が県境尾根(「両毛国境稜線」とも呼ばれているらしいが、戦地に赴くわけでもないので県境尾根で十分かと思う)縦走ってか。傍ら痛しの話だ。不都合なことはハンターやら釣り人に押し付けているきらいがあるが、こんなお行儀の悪いハイカーもまた存在する。
不快な気分で県境尾根に出た。身体は大分いかれ、疲労の塊りに近い状態になっている。1269mまでの登り、岩峰先の這い上がり、ササヤブ漕ぎは想定外だった。ここで、中尾根を登れただけでも自分には快挙としておこう。これで課題は一つ済ませた。しばらく休んで、ランチタイムにする。
三俣山に向かう気力はすでに失せている。三俣山への登りそのものよりも、小足沢左岸尾根を下って、1269mに登り返し、さらにガレ場、ザレ場の急斜面を松木沢に下ることを考えると、とてつもなく気が重くなった。
今日は未踏尾根を一本歩いたからこれでいいだろう。下りは、上りで使ったことのある大ナラキ沢左岸尾根でいいんじゃないのか。いつもの日和りの思考になってきた。難点を探し集めては逃げの口上に持ち込んだ。
(盟主さま。手前に1840mピーク。左に1828m)
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(錫ヶ岳の西側稜線)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/fb/307ca7d6362bf7ab05f92660129b9f06.jpg)
(1847mと奥に三俣山)
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県境尾根には、すぐに、今日これまでのげんなり感を癒やしてくれるような展望が広がっていた。後ろには足尾の盟主さまが控えている。見た瞬間、あの盟主さまの後ろの尾根はどうなっているのだろうかと気になった。コブの先。日帰りコースでは行けやしまい。最低、山中2泊は要するか。それよりも、目の前の1840mピークが何とも気にくわない。あれへの登り返しはつらそうだ。
マークにしたがって歩いたが、とんでもない急斜面の下りを強いられて鞍部着。西側は崩壊している。振り返れば錫ヶ岳が見えている。なかなかの景色だ。
青色吐息で1840mに登った。今日、最後の登りのはず。途中、巻いた小足沢中尾根の岩峰が見えた。あれはやはり直登は無理かなぁ。瀑泉さんにでも登ってもらおうか。
(1840m)
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1840mに着くと、「大ナラキの頭」の名板を目にした。すかいさん氏のものだ。3年前にここに来た時には、この名板を目にすることはなかったから、最近の設置だろう。しかし、いつも、この1840mが大ナラキ沢の頭ということに違和感を抱いている。大ナラキ沢というのは1828mに突き上げる沢なのではないのだろうか。だとすれば、頭は1828mになるような気がするが。まあいい。
(エロ岩から)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/4e/208cb1097342eb55b0e2d02ee0cd64b1.jpg)
エロ岩に出た。ここから大ナラキ沢左岸尾根に出るのには要注意だ。直進してしまったら右岸尾根に入りこんでしまう。それでもいいのだが、地図を見ると、1450mの尾根の出っ張りが気になる。小足沢中尾根では、これが岩峰だった。そこまで散々下って、戻るというのもまた、そりゃないだろうということで、そちらに下りないように注意した。もっとも、右岸尾根の上部は岩場が待機しているようにも見える。
※翌日、瀑泉さんがその右岸尾根を登ってエロ岩に出られたらしい。対象尾根がまた増えてしまいそうだ。
(大ナラキ沢左岸尾根を下る)
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(小足沢中尾根。緑がかぶって識別しづらい。手前の尾根)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/0d/26644c69ea6ec61fd7567f1d9126e721.jpg)
(中尾根岩峰部のアップ)
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左岸尾根にうまく乗った。この尾根もまた上部の景色はなかなかだ。中倉尾根を眺めての下りは気持ちもよいが、この尾根は随分と急に感じる。ここもまた、緑が濃いので、初めて歩きのような気分になっている。
(ルートミスで小尾根越えを繰り返す)
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緩やかになると、次第に薄暗くなってきた。ここまで標高を確かめてはまめにコンパスをセットして下っていた。いつの間にか、気づいたらコンパスの矢印向きが進行方向と違っていた。尾根を間違えたようで、今の小尾根を乗り換える。これを4回ほど繰り返した。それでも、矢印の向きが安定しない。はてと思い、GPSを取り出すと、本尾根の西側のトラバース歩きを続けている。1390mピークに出るのに40mほど登った。そのまま行っても、その先で合流したのだろうが、谷底に向かって歩いているような不気味な感じがした。
(1390m)
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(お気に入りの場から)
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(右寄りに下ってしまった)
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(小沢に出て)
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(一応、ドンピシャか)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/13/7d7751e8d50023d865787655a7b10f61.jpg)
1390mピークで休む。もうかなり暑くなっている。ここまで来ればもう大丈夫だろう。その下で大平山を眺める。1269mから逃げると、いつもここに出るお気に入りスポットだ。ここは風通しが良くて気持ちがいい。ダラダラと下る。今日はちょっとミスかも。西寄りに下っているようだ。
小沢が出てきて、沿って下ると松木沢に出た。ここで大休止となるが、ここから駐車場までは3時間もかかっている。いかに休み休みチンタラと歩いていたかがわかるというもの。
(果てしなく長く感じる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/0e/5a25db9d51323da2c22cea3f3103fcef.jpg)
HyperVに履き替える。今度は靴下を濡らしても構わないと、そのままで履いた。素足よりもこちらが都合の良いのは自明だ。しかし、長いゴーロは歩きづらく、しまいにはヘリがあたるところが痛くなり、六号ダムを越え、ウメコバ沢出合いで登山靴に戻った時にはほっとした。
(まずはほっとして)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/f9/352d1d2053bd1dfca414311618a1bb4a.jpg)
(ようやく終わり)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/91/e875ccdc0e7793d9486a0daae94b0b71.jpg)
ぼんやりと歩いている。石に腰かけては一服となる。これが繰り返す。やがて、例のキジの威嚇が聞こえてきた。姿は見えない。前日、きりんこさんが悪さをするから、人の姿を見ては威嚇するのだろう。
西日を背中に感じながらようやく駐車場に到着した。今日は12時間半歩きかよ。そのうちの5時間は松木沢歩きだもんなぁ。まったく嫌になるよ。
銅親水公園駐車場(4:55)……六号ダム(6:51)……1269m(8:25)……中尾根取付き(8:48)……1456m(9:24)……1847m標高点・県境尾根合流(11:26)……1828m標高点(12:36)……1390m(13:48)……松木沢(14:25)……駐車場(17:28)
※結果として12時間半の鈍足歩きですが、あちこちで長いぐうたら休憩をとっていますので、これまで同様に、記載時刻は参考になりません。
小足沢右岸尾根にはこれまで1回失敗して、2回行き着いているが、そもそも、この矮小な小尾根に執着した理由は小足沢大滝を見るためではない(もっとも、滝はまだ見てもいないが)。その延長上にある尾根を登るためだった。右岸尾根のままに称してもいいだろうが、1269m標高点の北西下で小足沢は分岐しているため(左股の水線、地図上は消えている)、正確には「小足沢中尾根」ということになる。この尾根を登るとなると、どうしても1269m経由になってしまう。大ナラキ沢左岸尾根の1390mあたりから東に下降して取り付く手もあるが、これでは余計な歩きが加わってしまう。そのために小足沢右岸尾根への取り付きにこだわった。
小足沢中尾根ついては、Yoshiさんが歩かれた記事を拝見して以来いつかはと思っていたので、3年越しになっている。
ようやく小足沢右岸尾根に抜けられた過去の2回とも、1269mに出てから先は大ナラキ沢左岸尾根に逃げている。そこに至るまでに体力を消耗し、不甲斐なくもその先に行く自信を失くしていたのである。1269m先の岩場に腰かけ、自分にはやはり日帰りは無理かなと、ため息まじりに中尾根を眺める哀れな気分はこれくらいにしておこう。そろそろ本番にしないと。梅雨入りも近いことだ。
松木沢沿いの崩壊道や長いゴーロ歩きを思うだけでもうんざりする。自分には拷問に近いものがある。松木奥は年に2回で十分。この中尾根だけでも済ましてしまい、以降は成り行きだけの歩きにしようとずっと思ってもいる。
コースは中尾根から三俣山、東に向かって1970mから南下して1269mに戻るというもの。小足沢左岸尾根については、諸氏の記録を拝見し、下りで使っても無理はないだろうと推測した。
土日は用事があるので終日使用の山歩きは不可。金曜日に休暇をとって出かけることにする。
気が張ってか、ほとんど寝ないままに3時半に家を出た。今日こそ1269mに出てから先に行けなかったら、自らヘタレの烙印を押すことになる。それなりの意気込みはある。
駐車場には車が二台。一台はカラだが、もう一台のジムニーでは車中泊から起き出したばかりの気配。狭っ苦しい格好で寝られたのだろうか。慣れもあるしなぁ。他人のことはどうでもいい。早々に出発。気温は5℃と寒いが、歩けばすぐに暑くなる。
(こいつか?イヌ科人間への威嚇はない)
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(登れそうなところは見あたらなかったが)
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みー猫さんのブログにも記されていたが、最近、夢創歩さんという方がジャンダルム手前から中倉山に登った記事を拝見した。足尾のRRさんではあるまいに、そんなルート取りがあり得るのかと気になり、林道ゲートから先は右岸側をつぶさに見ながら歩いた。結果として、自分には、どこをどう登るシュミレートをしても、安全に行けそうなルートは編み出せなかった。夢創歩さんは通常の中倉山コースも知らずに即興で歩かれたように記されているが、それなりの経験と技術を兼ね備えた方なのだろう。
(サクラマスさんの後追いはいつかしないとな)
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余計な邪念を振り切ると、いつもの足取りと風景が戻った。前をシカが歩いて先導してくれる。崩壊道には新しい落石があった。地震の直後は危なくて歩けまい。帰路のことだが、オロ山の北斜面の崩れからは、絶えずカラカラ音が松木沢に響いていた。赤薙山の南斜面と同じ状況だ。
ウメコバ沢の出合いを過ぎ、渡渉にかかる。足を濡らさずに行けなくもないが、ダム下ではどうしても濡れる。ここで素足になってHyperVに履き替える。入手してから1年半も経っているが、一度きりの使用だ。コケで滑って、沢歩きには信用できないと思っているが、今日はほんのちょっとした区間だ。わざわざ沢靴にする必要もあるまいと、これを持参した。
(本日の皇海山)
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(中盤以降で落ち着いた)
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(1269m。薄暗くなっている)
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ダムを越え、小足沢の先で登山靴に戻る。早速、指先が攣った。靴下に無理矢理に足を突っ込んだら治まった。今日は、前回とは違ったルートで1269mに出てみるつもりでいる。
結果は大失敗だった。前半は急斜面のザレになっていた。切羽詰った頭には引き返すなどといった思考を巡らす冷静さはなく、ノドをカラカラにして無理やりに登った。中盤からは何とか落ち着き、終盤は楽勝だったが、初っ端からヤレヤレ状態だ。1269mに着いた時には、前半部の苦闘が響き、これまで同様にげんなりしてしまった。しかしこの先に行く気力だけは残っている。それにかけるしかあるまい。今日もヘタレで終わるわけにはいかないのだ。
見慣れた景色と違っていた。緑がやたらと濃い。視界が悪くなっている。初めて見るかのような光景。先週の塔の峰でも体験したことだ。おかげで、小足沢に下るまでしばらくさまよったし、サクランボマークの地形は確認したものの、その先の岩場ピークに立つことはできなかった。この薄暗くなった雰囲気は嫌いだなぁ。1269m下の景色さえ、かつて感じた楽園には見えなかった。
(石積み)
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(小足沢左股。水に勢いはない)
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沢音が聞こえてくる。小足沢の左股だ。周囲はかなり高くなっていて、他に手ごろなルートは見あたらず、溝状のところを下って沢に出た。右股沢との合流点まで行ってみたかったが、その先もまた薄暗い谷間になっていて、陰気くさくもある。まして40mほどの標高差の引き返しはしんどいだろう。行くのはやめた。
古い石積みがあった。これを見たかった。Yoshiさんの記事でしっかりと覚えている。1269mに至る途中で見かけた途切れ途切れの踏み跡は、かつての工事道だったのだろう。今や忘れ去られた遺物だ。石垣なんぞ、ごくありふれた風景だが、かつて、ここに作業の人たちが出入りしていたことを思い浮かべると、それなりの歴史的なものを感じる。
(第1ケルン)
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(1269mと並んで岩場ピーク)
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(中倉尾根)
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さて、尾根の末端から取り付きたかったが、崖っぽいし、この正面からでも上がれそうだ。すぐに尾根に出た。ヤマツツジは終わり、ツツジの木の下は落ちた花びらで赤くなっている。まばらな灌木を過ぎ、ほどなくして白砂地に出ると第1ケルン。最近積んだのか、石の出どころらしきところの地面はまだ乾ききっていない。ここからは、下り予定の小足沢左岸尾根と1269m、窪地(サクランボ)、岩場小ピークがよく見える。やはり岩場ピークの周囲は緑に覆われている。後ろには大平山、その対岸には沢入山と中倉山だ。いつもの眺めだが飽きることはない。つい一服ふかす。今日は爽快な天気予報だったが、すでにジリジリとした暑さになりそうな気配だ。遠くで春ゼミがせわしなく鳴いている。
(大平山と手前に小足沢左岸尾根の一角)
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何とも明るい尾根だ。先週の塔の峰ドンピシャ尾根よりも雰囲気がいい。やはり、松木奥はこうでないと。尾根先には1456mピークが見えている。右手先には三俣山東の1970mピーク。三俣山はまだ隠れている。この尾根、急な感じはするが、こんなものかと地図を広げると、確かに小足沢左岸尾根に比べ、同緯度レベルでの標高はこちらが高くなっている。おかしな優越感が出てくる。
この先もところどころに白砂地が出てくる。これがまたいい感じで、もはやツツジは期待できない状況だから、こういったスポットあるのにはほっとする。尾根幅は手ごろなもので、ヤセやら左右急斜面はない。今のところ安心して歩けそうだ。Yoshiさん記事で知った、この先に想定される岩峰以外は。
(1456mに出ると)
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(シャクナゲさん。その先に尾根先の次のピーク)
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1456mピークに出た。直下で見ると、からっとしたピークに見え、ここで休憩のつもりでいたが、白砂地になっていながらも、目の前一帯はシャクナゲ広場。「シャクナゲさん」クラスだ。地図では、ここからは一旦下って、さらに上がることになっている。引き続きのピークがシャクナゲさん越しに見えている。タバコをのんびりとふかしている場合ではなくなり、周辺を回って迂回ルートを探した。なかった。突入するしかないか。花は終わっているから、なおさらに無愛想なシャクナゲさんだ。
なかなか入り込めず、身体の後ろ半分が外に出たままの状態が3分ほど続いた。別に3分間首を突っ込んでもじもじしていたわけではない。手足をばたつかせているのに受け付けに応じてくれなかったのだ。強引に入りこむと活路はあるもので、ましな隙間を見つけてかいくぐっては先に進んだ。この間、シャクナゲさんの中に没してはいるが、ふみふみぃさんのように愛好家でもないので、その状況はうまく表現はできない。それなりの苦戦は強いられている。
(左端の頭が三俣山なのだが)
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(こちら皇海山)
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(第2ケルン)
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シャクナゲさんを抜けると、右先に三俣山が見えた。あんなに近いのかと思ってほっとしたのも束の間で、引き続きのシャクナゲさん。これが3回ほど続く。身構えて突破したので、メガネやストックを含め持っていかれたものは何もない。また白砂地の小ピークに出た。1456mから見えていたピークだろう。ここに第2ケルン。足尾のRRさんの足跡を確認するのもまた楽しいものだ。人の足が入り込んでいるのを確認するだけでもほっとする。
(尾根はこんな感じ)
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ここから右に見える小足沢左岸尾根のピークはなだらかな1584mピークだろう。ここでようやく一服。まだシャクナゲは続きそうだが、もう「さん」は取ってもいいだろう。
ここまで歩いてきて、不思議に思ったことがある。シャクナゲ区間を除いたことではあるが、踏み跡が明瞭なことだ。シカ道にしてはしっかりしている。さりとて、ここを歩いているハイカーがネット記事関係者以外にいたとしても、年に数人の世界ではないのか。シカの往来が激しくとも、これまでも、これからもシカの姿を見ることはなかったし、工事の跡形を見ることもなかった。不思議な踏み跡だ。
(いい感じ)
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(手ごろな木陰もある)
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登るにつれ、展望が広がる。オロ山、やがては皇海山も見えてくる。そして、左隣の大ナラキ沢左岸尾根も直近だ。気分のいい歩きが続き、ちょっとしたところでは休んでは景色を眺める。この時期よりも、やはり展望がより良くなる晩秋がいいだろうが、新緑のこの時期もまた格別なものかもしれない。真夏に訪れるにはかなりしんどいだろう。こんな、一見のハイカーが見向きもしないような、松木奥の裏通り尾根にテープやらペンキは永遠に欲しくはない。
シロヤシオの花びらが落ちているのを見かけるようになった。すでに木に花は付いてはいない。もう終わったばかりのようだ。その代わり、緑は深くなっている。景色を眺めながらのんびりと余裕で歩いてように思えるかもしれないが、結構、息絶え絶えの歩きになっていて、しょっちゅう休んではヨイショと腰を上げている。
(ちょっとばかり怪しげになって)
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(岩峰。巻いて通過)
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次第に植生が変わり、立ち枯れの樹が目立ち、尾根もやや狭くなってきた。岩峰はそろそろだろうか。出てきた、出てきた。目の前。岩場がちらっと見えている。ここは先に進まず、左に迂回する。当初から、探りを入れる腹づもりはなかった。あるいは、そのまま行けるかもしれないが、行ってからの戻りでは余計な負担がかかる。さっさと巻きにした。巻きとて急斜面のトラバースではないのであっさりだろうと、その時は安易に思っていた。
(尾根復帰はつらかった)
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随分とでかい岩峰のようだ。しばらく巻いて、岩峰が切れたあたりで尾根先を見上げると、少なくとも50~60mの標高差はある。ササも深い。踏み跡はなくなり、胸高のササ斜面を薄いところを見つけては這い上がる。滑る。何度も何度も休んで尾根に出た。ここでかなりの体力消耗をした。
(ほっとしたのも束の間で)
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(こうなってしまった)
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(ササ斜面を振り返る)
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尾根に復帰してほっとしたつもりでいたが、間もなく、何だこれはといったササ斜面が広がっていた。かなり密だ。これもまた胸高。たまに背丈越え。最初は景気付けのつもりでかき分けて歩いたが、なかなか進まず、樹の下に辿り着いてはゼーゼーした。エンドレスの感もあったが、せめてもの救いの思いは1847mまであと標高差100mということ。振り返って見下ろすと、確かに標高は稼いでいる。途中から樹林側に逃げてみたが、シカ道があるわけでもなく、休憩の頻度が増しただけのこと。
ササが低くなって、足元レベルになった。そして、引き続きは栄養失調気味の灌木帯。何の樹かは知らないが、途中で折れた枝ぶりがうるさい。あきらかにクマが最近折ったと思われる枝も数本。そんなのをビクビク見ながら歩いていたら、額をしたたかに枝に打ち付け、数分後にはコブになってしまった。
(間もなくか)
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(県境尾根に出た。1847m)
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(あれは三俣山なのだが)
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薄暗い中、目の前にピークが見える。ようやく1847mかとほっとしたが、どうもそうではない。例の乱打されたプレートが見あたらない。まだ先かよと足を進めると、アルミシートが目に付いた。テントのマットに使ったものだろう。そして、オニギリの包みやらポリ袋が散乱。情けなくなる。こんな輩が県境尾根(「両毛国境稜線」とも呼ばれているらしいが、戦地に赴くわけでもないので県境尾根で十分かと思う)縦走ってか。傍ら痛しの話だ。不都合なことはハンターやら釣り人に押し付けているきらいがあるが、こんなお行儀の悪いハイカーもまた存在する。
不快な気分で県境尾根に出た。身体は大分いかれ、疲労の塊りに近い状態になっている。1269mまでの登り、岩峰先の這い上がり、ササヤブ漕ぎは想定外だった。ここで、中尾根を登れただけでも自分には快挙としておこう。これで課題は一つ済ませた。しばらく休んで、ランチタイムにする。
三俣山に向かう気力はすでに失せている。三俣山への登りそのものよりも、小足沢左岸尾根を下って、1269mに登り返し、さらにガレ場、ザレ場の急斜面を松木沢に下ることを考えると、とてつもなく気が重くなった。
今日は未踏尾根を一本歩いたからこれでいいだろう。下りは、上りで使ったことのある大ナラキ沢左岸尾根でいいんじゃないのか。いつもの日和りの思考になってきた。難点を探し集めては逃げの口上に持ち込んだ。
(盟主さま。手前に1840mピーク。左に1828m)
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(錫ヶ岳の西側稜線)
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(1847mと奥に三俣山)
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県境尾根には、すぐに、今日これまでのげんなり感を癒やしてくれるような展望が広がっていた。後ろには足尾の盟主さまが控えている。見た瞬間、あの盟主さまの後ろの尾根はどうなっているのだろうかと気になった。コブの先。日帰りコースでは行けやしまい。最低、山中2泊は要するか。それよりも、目の前の1840mピークが何とも気にくわない。あれへの登り返しはつらそうだ。
マークにしたがって歩いたが、とんでもない急斜面の下りを強いられて鞍部着。西側は崩壊している。振り返れば錫ヶ岳が見えている。なかなかの景色だ。
青色吐息で1840mに登った。今日、最後の登りのはず。途中、巻いた小足沢中尾根の岩峰が見えた。あれはやはり直登は無理かなぁ。瀑泉さんにでも登ってもらおうか。
(1840m)
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1840mに着くと、「大ナラキの頭」の名板を目にした。すかいさん氏のものだ。3年前にここに来た時には、この名板を目にすることはなかったから、最近の設置だろう。しかし、いつも、この1840mが大ナラキ沢の頭ということに違和感を抱いている。大ナラキ沢というのは1828mに突き上げる沢なのではないのだろうか。だとすれば、頭は1828mになるような気がするが。まあいい。
(エロ岩から)
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エロ岩に出た。ここから大ナラキ沢左岸尾根に出るのには要注意だ。直進してしまったら右岸尾根に入りこんでしまう。それでもいいのだが、地図を見ると、1450mの尾根の出っ張りが気になる。小足沢中尾根では、これが岩峰だった。そこまで散々下って、戻るというのもまた、そりゃないだろうということで、そちらに下りないように注意した。もっとも、右岸尾根の上部は岩場が待機しているようにも見える。
※翌日、瀑泉さんがその右岸尾根を登ってエロ岩に出られたらしい。対象尾根がまた増えてしまいそうだ。
(大ナラキ沢左岸尾根を下る)
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(小足沢中尾根。緑がかぶって識別しづらい。手前の尾根)
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(中尾根岩峰部のアップ)
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左岸尾根にうまく乗った。この尾根もまた上部の景色はなかなかだ。中倉尾根を眺めての下りは気持ちもよいが、この尾根は随分と急に感じる。ここもまた、緑が濃いので、初めて歩きのような気分になっている。
(ルートミスで小尾根越えを繰り返す)
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緩やかになると、次第に薄暗くなってきた。ここまで標高を確かめてはまめにコンパスをセットして下っていた。いつの間にか、気づいたらコンパスの矢印向きが進行方向と違っていた。尾根を間違えたようで、今の小尾根を乗り換える。これを4回ほど繰り返した。それでも、矢印の向きが安定しない。はてと思い、GPSを取り出すと、本尾根の西側のトラバース歩きを続けている。1390mピークに出るのに40mほど登った。そのまま行っても、その先で合流したのだろうが、谷底に向かって歩いているような不気味な感じがした。
(1390m)
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(お気に入りの場から)
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(右寄りに下ってしまった)
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(小沢に出て)
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(一応、ドンピシャか)
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1390mピークで休む。もうかなり暑くなっている。ここまで来ればもう大丈夫だろう。その下で大平山を眺める。1269mから逃げると、いつもここに出るお気に入りスポットだ。ここは風通しが良くて気持ちがいい。ダラダラと下る。今日はちょっとミスかも。西寄りに下っているようだ。
小沢が出てきて、沿って下ると松木沢に出た。ここで大休止となるが、ここから駐車場までは3時間もかかっている。いかに休み休みチンタラと歩いていたかがわかるというもの。
(果てしなく長く感じる)
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HyperVに履き替える。今度は靴下を濡らしても構わないと、そのままで履いた。素足よりもこちらが都合の良いのは自明だ。しかし、長いゴーロは歩きづらく、しまいにはヘリがあたるところが痛くなり、六号ダムを越え、ウメコバ沢出合いで登山靴に戻った時にはほっとした。
(まずはほっとして)
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(ようやく終わり)
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ぼんやりと歩いている。石に腰かけては一服となる。これが繰り返す。やがて、例のキジの威嚇が聞こえてきた。姿は見えない。前日、きりんこさんが悪さをするから、人の姿を見ては威嚇するのだろう。
西日を背中に感じながらようやく駐車場に到着した。今日は12時間半歩きかよ。そのうちの5時間は松木沢歩きだもんなぁ。まったく嫌になるよ。
予告があったようなものでしかたら、その内と思いましたがいかれましたね。でも三俣山へのわずかな繋ぎは残っちゃったのですね。松木川の日帰り往復はつらいです。自分は前回のでそう思いましたが2回/年限定なのですね(笑)瀑泉さんの後追いが終了しましたら、三俣山への宿泊コース予定しましょうか。しかしついに梅雨入りしてしまい爽快な足尾の天気もしばらくお預けでしょうね。
そうなんです。1840mと三俣山間は未踏だったのですが、今回で、1847mと三俣山間は残りました。よほど、荷物を置いてとまで思ったのですが、実行には移せませんでしたよ。
これを終わらせてしまわないと、温泉ヶ岳先からの未踏部に行けないのですよ。その節はご協力くださいよ。
本当に、松木奥の日帰りはつらいですね。土砂崩れで入山禁止にでもなったら、どんなにすっきりするかと思ったりもしますよ。
まぁ、「年2回」は建前で、「以降は成り行き」で含みを持たせていますから、その「成り行き」のセッティングを梅雨明けにでもお願いしますよ。
瀑泉さんの後追いもさることながら、こちらとしては目障りなサクラマスさんのルートを先行でしょうね。
しかし最近近辺に行かれた方の記事でも思いましたが一月たつと本当木々が茂るものですね。薄暗いのは熊とかでそうで怖いです。
シャクナゲさんは元気よく暮らしているようで。近くに鹿道があるのならほふく前進で顔を入れたら内部に獣道とかあるかもしれませんね。シャクナゲさんを除くと復路の大ナラキ沢左岸尾根の方が気分良く歩けそうな気はします。
たそがれさんの2010年の記事で県境稜線の未踏区間は残り国境平と三俣山間とありましたが後は1847mと三俣山間だけなのですね。ちょいとついでに・・・と行けるような場所でもなく日帰り強行軍はつらいし泊まりがのんびりが一番なんでしょうか。
去年南岸尾根から三俣山に向かう時すれ違った二人組の方は三俣山近辺でテン泊したといっていました。水はどうしたのか知りませんが。
私も三俣山近辺にはテン泊で行きたいですね。日帰りできついのはGWの歩きでしっかりわかりましたし。
私の歩きなんか期待しないでくださいな。危ういところにでも出くわせば、早速、戻る算段に出るのが関の山ですから。
左岸尾根、やはり初めてのところは、下部の様子もよくわからないし、まずは上り使用が無難でしょうね。ましてザレているのではねぇ。つい、上がってからの様子にばかり気をとられていましたよ。
この時期、先日の塔の峰でも感じましたが、緑の進み具合は日々ですね。冬枯れの景色に慣れていると、ポーンと放り出されたら、どこにいるのやら、GPSで確認しないことにはわからなくなりますよ。確かに、深いところは魔物が出てきそうで怖いです。
シャクナゲさん箇所ですが、大巻きでもすれば、シカ道は見つかるでしょうが、ここであまり巻きたくもなく、むしろ、久しぶりに突っ込んでみるかといった思いの方が強かったですよ。これは、岩峰部分の発想も同じで、私は巻きましたけど、むしろ、シカ道は忠実に岩峰を辿っていたのかもしれません。尾根復帰部には明瞭なものがありませんでしたから。
県境尾根、その大ナラキ沢左岸尾根を登った際に、1840mまで行き、国境平に下っているのですよ。
三俣山周辺も日光側から入れば、テント泊も必要はありませんが、足尾側から入るとなると、やはり日帰りでは無理がありますね。さりとて、三俣山とカモシカ平区間に手ごろな水場があるとも思えないし、カモシカ平と国境平にテント泊すれば何となく半端に思える。結構、難しいですね。
まぁ,そこまで嫌いではないのですが,眼鏡やペットボトルをかすめ取られるし,あらぬ方向に誘導されるはで,正直,好きにはなれませんワ。
とはいえこの尾根,大ナラキの頭~三俣山間を埋めるのに,登ると決めちゃってるからなぁ~
一応,岩峰は確認するつもりですが,あのYoshiさんが無理だったモノを自分が行けるとも思ってはいませんケドね。。。
それに,果たして三俣山まで足を運べるのか・・・どうにも,げんなりとしてしまうような気がいたします。
ところで,大ナラキの頭(1840m),カマ北のコルの隣なので,カマ1峰ということは間違いないようですが,やはり不自然さは感じますネ。
山名は,沢名から付くものだとされているから,普通なら1828峰なんでしょうケド。
ただ,1828峰については岡田氏もカマ2峰としてるから,そうとも言えないようだし,何とも悩ましいところです。
まぁ、こんなところのドタバタレポですわ。
シャクナゲさんのことは失念していたわけではなく、どこにでもある風景だし、大げさに記すほどのレベルでもないと思い、敢えてお知らせはしなかったのですが、今回のように、上り使用の場合だと、入口付近のみ手強く、中に入れば、むしろスカスカとしたものではありました。ですから、正確には「シャクナゲさんモドキ」といったところです。
瀑泉さんも、大ナラキ沢の右岸尾根を登ってしまったら、その先に行くとしたら、やはり、この尾根しかないでしょうね。
あの岩峰ですけど、Yoshiさんが無理というわけでもないようですよ。記事を拝見する限りは、先まで偵察に行かれたのかどうかは不明なところです。逆側末端の様子を見る限りは登れそうで、それに岩峰ピークがつながっていたとしたら、瀑泉さんあたりならフリーで行けるのではと思っています。
案外、RRさんあたりから、「あそこは簡単ですよ」と言われそうな気がしますけど。
私、釡五峰のことはよくは知りませんが、それでいくと、「大ナラキの頭」は俗称なのでしょうかね。ただ、俗称だとしても、「大ナラキ沢の頭」が転じて「大ナラキの頭」になったとしたら、地理的に見ると、おかしな状況になるような気はしますよ。
お~、結構奥地に行かれましたね。実はその中尾根、自分、登ってないんですよね。ケルンを積んだチャレンジャーが自分以外にもいましたか。仁田元沢右岸の枝尾根上の岩頭でも最近見ましたが、こういうチャレンジャーは大歓迎ですね。
えっ、あのケルンはRRさん製ではなくチャレンジャー氏作でしたか。
いや、少し、疑問はあったのですよ。2つほどの疑念がね。まず、尾根に上がった早々の白砂地にあったこと。RRさんなら、すぐにはケルンを積まないでしょう。そして、少々、造りが粗かったことですね。
しかし、こんなところを歩かれるのは、YoshiさんとRRさんくらいのものだろうしなと、一応は、いつものように納得したのですが。
チャレンジャー氏も、おそらくは3基目は岩峰の上に築いたのではないですかね。
こう、チャレンジャー氏が出てくると、こちらとしては、ケルンに何らかしらのサインが欲しいところですよ。
それにしても、RRさんが、この中尾根未踏とは意外ですよ。ぜひ、登ってみてください。そして、岩峰の様子をお知らせくださいよ。瀑泉さんともにお待ちしておりますから。
ことに瀑泉さんあたりはホットな情報を欲しいところでしょうから。
長時間のお歩き、お疲れさまでした。なるほど、このコースでしたか。以前Yoshiさんのレポを見て、自分にこの尾根は無理だろうと思っていました。しかし岩峰は体力勝負で巻くことができるのですね。そうなると事情が変わって、いずれは、という思いになりました。
1847mの手前は深い笹ヤブなのですね。確か、1847mから三俣山の間も、胸くらいの笹ヤブでした。でもさすがに県境稜線だけあって踏み跡を追えるので、さほど苦労はしませんでしたが。
キジはまだ怒ってましたか。でも翌日瀑泉さんがやさしくしてくれたでしょうから、ご機嫌も直っているといいのですが(笑)
きりんこさんのことだから、私に気を遣われて、この尾根だけは手つかずなのかなと思っていたのですが…。
中尾根のネックは岩峰でしょう。まさに1700mの標高線のデベソのようになっているところに岩峰があります。
ちらっと見えたので、さっさと迂回はしたのですが、正直のところ、岩峰終点を見る限りは、そのまま行けるような気もしています。
むしろ、今回のように巻く方がきついのではと思ってもいるのですよ。
だからといって、巻きにそれほどの体力は使いませんから。
1847m手前というか、岩峰を過ぎた時点で1750mくらいになっていますから、ササヤブの標高差は50m程度のものです。後は低くなりますから。
景気づけで歩けば、苦にもなりませんよ。
あのキジは、最近の名物ですね。歩き出しで2羽いるのかと思ったら、帰ってから写真をアップで見ると、1羽はカラスでした(笑)。
きりんこさんのことですから、生態調査が目的でしょうが、きっとまだ24時間も経っていませんから、興奮状態だったのではないですか。みー猫さんだって、何したかわからない。写真だけ撮ったとは思えないところもあるし。