たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

八重山から聖武連山周回。富士山の眺めは抜群だったが、標高が低い分、満喫まではいかずとも、まぁ満足。

2022年12月16日 | 富士山見物
◎2022年12月7日(水)

上野原中学校裏手駐車場(9:24)……八重山展望台(9:52~10:02)……八重山(10:15~10:23)……能岳(10:33~10:40)……車道(11:20)……東ルート入口(11:30)……聖武連山(12:04~12:33)……西ルートで車道(12:48)……八重山・能岳入口(13:19)……虎丸山分岐(13:41)……虎丸山(13:55)……駐車場(14:21) ※実際の歩きタイムは4時間少々。

 今年の4月に要害山の周回をした際、下山後にその北側にある聖武連山も予定に入れていたが時間的に富士山が雲に隠れてしまいそうだったのでやめ、初冬の頃にでも改めて行くことにしていた。ただ、聖武連山だけではあっけなさそうで、調べると、近くの八重山、能岳からも富士山を見られるようで、この二山に虎丸山も加えて周回することにした。つまりは四山。何いうことはない。既存の周回コースになっている。ただし虎丸山に展望はないとのこと。帰りがけの駄賃か。駐車地が気になったが、上野原中学校裏手の高台にハイキング者用の駐車場があった。余談だが、ここの駐車場には9台分のスペースがあり、車道はここで終わっていたから、駐車場の隅やら、路肩にも置けるようだ。設置トイレもまた、個室は暖房便座で清潔だった。地元の小中学生が清掃しているらしい。
 寝起きが遅かった。いつもなら、犬の散歩を終えている時間だった。散歩は省略し、バナナを3本食べ、慌てて7時過ぎに家を出た。時間帯も悪かった。通勤時間にもろにぶつかった。17号線を横切る熊谷警察署前で渋滞し、140号でも渋滞。東松山まではスムーズだったが、一車線区間では右折車で待たされた。ようやく入った圏央道は流れが悪く、おまけに八王子JCT先の東名寄りで事故。西八王子IC手前から渋滞ノロノロになった。中央道から先は流れもよかったが、30分は余計にかかってしまった。平日だからといって安心はできない。富士山も午後を過ぎればいくら見えても光が近づいて、青空も薄くなってしまう。狭山から富士山がくっきりと見えた時にはあせっていた。
 駐車場には他に1台。軽ワゴン車。脚立を載せているから工事関係者だろうか。すぐに準備して出発。聖武連山には午前中に着きたい。経験的に、山梨からの富士山見物は午前中が勝負だろう。昼からでは空が白ばむか、逆光になるか本体が隠れてしまう。中学校から聖武連山までのコースタイムは3時間少々。「少々」とは車道歩き区間で、『山と高原地図』にその区間のタイムは記されていない。いずれにしても今は9時半に近い。八重山と能岳に時間をとられれば、聖武連山での富士見はタイムアウトの可能性がある。まして、急いで歩きたい気持ちはあっても、身体が対応してはくれまい。たかが30分の渋滞遅れが惜しい。

(駐車場に虎丸山からの道が下っていたのでほっとする)


(八重山ハイキングコース入口)


(入口にあった石碑。文字を読めなくもないが意味が分からなかった)


(まさにハイキング道。登山道とは言い難い)


(この辺は陽射しも弱くて寒い)


(陽だまりハイクの気分)


 ハイキング道の左に細いながらも虎丸山の標識が置かれた道が上がっていた。正式には虎丸なのか虎丸山なのかはともかく(地理院地図には八重山も虎丸山も山名記載はない)、高原地図には虎丸山と駐車場を結ぶ実線も破線もないので、強引に尾根下りをするしかないと思っていたのでまずはほっとした。
 幅広のハイキング道は歩きやすかった。標識もしっかりと置かれ、初めての山歩きの人であっても八重山には行けそうで、標識は<八重山ハイキングコース>となっている。ただ、周囲は樹林帯の日陰で、この時期では寒い。寒い区間はそれほど続かず、そのうちに明るい山道歩きになった。

(途中に、展望台からの期待をそそる写真が何枚か掲示されている)


(ここは展望台経由に)


(展望台が見えてくる)


(そして展望台。八重山山頂ではない)


(展望台にはご親切に展望図があったが、イラストだったので、現物とは比較しづらかった)


 傾斜は緩やか。陽だまりハイクの気持ち良さで登って行く。左手後方にちらりと富士山。枝ヤブですっきりはしないが期待通りに雪をかぶっている。傍らにはベンチが置かれ、展望台からの風景写真が何枚か掲示されていて、期待は高まる。
 この先で、八重山展望台経由と八重山直通に分岐する。先ずは富士山となると、ここは展望台を選ぶのが道理。ほどなく展望台が見えてきた。気が急く。展望台に上がる。富士山が見えた。視界は広い。オジさんが高そうなカメラで撮影をしていた。軽ワゴンの方だろうか。山歩きにしては随分と身軽な格好だ。「甲武信が雪をかぶっていた」とおっしゃっていたが、視界に奥秩父の山は入らないし、展望台に備え付けの周囲の山々名称のイラスト帳にも甲武信の名前はなく、ここに来る途中ででも見たのだろうか。それが証拠に「かぶっていた」と過去形だった。甲武信ヶ岳を見に来たわけでもないので、ここはこだわらない。今日、山中で出会った唯一の方だった。

(展望台から)


(少しアップで)


(富士山の東側)


(そして西側。この時点で、写真では見えていないが、右のなだらかなピークに電波塔があって、あそこが聖武連山なのかと思っていた。正解は雨降山のようだった)


(展望盤を入れて。この展望盤だが、写真の文字が読めなかった)


 さて、肝心の富士山。期待通りの眺望だ。雪も適度にかぶっている。コース途中の風景写真には、富士山までの直線距離は46.8kmとあった。遠いといえば遠いが、地元の金山からでは120kmもある(最近、Google Mapで簡単に直線距離を調べられることを知った)。富士山との間に横に走る稜線が少なくとも三重になっている。この距離なら、文句も言えない手頃な富士山の眺めだ。あくまでも欲を言えばのことだが、ここから見える富士山は上半分。下半分はここよりもはるかに高い三重の稜線に遮られ、隠れてしまっている。裾野が見えての富士山であるからにして、足利あたりの山から見える小さな富士山をズームアップした所から見ているようで、ちょっと物足りなさ感はある。だが、この広々とした視界の中の白い富士山は存在感があり過ぎで、裾野は見えないのを承知のうえで来て眺めている分には満足だ。

(八重山に向かう)


(周辺は「五感の森」となっているようだ)


(詩碑)


(左のこんもりが八重山)


(途中で)


(八重山山頂の東屋)


 オジサンは写真撮りに夢中だ。ゆっくり眺めていたいがそうもいかない。10時を過ぎている。まして足が元気なのは今のうちだろう。八重山に向かう。途中で見る山並み。どれが何山なのかはてんでわからないが、左手前方の要害山だけはわかった。別名おっぱい山だし。
 <八重山五感の森>の看板があった。五感とは見る、聞く、かぐ、味わう、触れる。この中で「味わう」は味覚、つまりは口に入れること。そんなものがここにあるとしたら何のことだろうかと思いながら行くと、八重山を称える石碑があった。それには、水越八重さんなる方(自分の教養レベルではWho? だが、聞いたことがあるような気もする)の詩『ふるさと櫻讃歌』の石碑。詩を読んでいる余裕もなかったが、桜がきれいなのは下なのか上なのか。そんなことを淡く考えていると、一登りして八重山山頂に着いた。東屋があった。
 さっきまでいた展望台は逆光と周囲の枝でよく見えないが、展望台らしきものは見えている。展望台から10分少ししか歩いていないが、ほぼ平坦だったから距離は稼いでいる。展望台は意外に遠くに見えた。かなり先に電波塔のあるピークが見える。聖武連山には電波塔があるらしいから、あれが聖武連山(542m)か。だとすれば遠いし、富士山がすっきり見えている間に行き着くのはまず無理だろう。だが、見るからに標高はこの八重山(531m)よりも格段に高い。あれではないかも。しばらく勘違いをしていた。後で調べると、どうも電波塔は雨降山(1177m)で、その奥の肩だけが見えるのが権現山(1312m)らしい。

(セルフで撮影。この写真を入れたのには理由がある。山名柱を入れて富士を撮ると、すべて白っぽくなり、これだけがいくらかすっきりとしていたからだけのこと)


(ここでも雨降山を聖武連山と思い込み、アップで撮ったりしている。その奥で山頂が隠れているのが権現山。ぶなじろうさんがかつて行かれ、富士山は隠れていたそうな)


(オーソドックスに。もっとアップにしたいが、自分の趣向にはこれが限度)


(敢えてアップで。ここからでは展望台からの富士山とたいして変化はない)


 八重山山頂からの富士山は、展望台よりは劣って見えた。少しの距離なのに、左上からの光が強く、空の青味が白っぽく感じる。ただ、標高が若干高い分、展望台で隠れていたところが少しは見えているような気がする。後で写真を比べると、さして変わりはない。視界の広さはやはり展望台だ。

(能岳へ。左から展望台を経由しない道が上がってくる)


(路傍の石仏)


(虎丸山分岐標識を過ぎると)


(能岳)


 次は能岳。展望台手前から先は明るい尾根歩きになっている。少し歩くと、すぐ先に能岳が見えている。左手に富士山を眺められての歩きなら気持ちもよかろうが、そうもいかない。木立がしっかりとじゃまになる。その代わり、享和の年代を刻んだ、やさしい顔の石仏を見かけた時にはうれしかった。石仏が続くのを期待したが、この一体だけ。この辺は古道が通っていたのだろう。途中で虎丸山に下る分岐標識があった。

(能岳三角点。わざわざ入れる必要もないが、今回の各ピークで、三角点があったのは能岳だけだった)


(能岳から。後で知ったが、ここは伐採したようだ。それゆえ、左右に樹が入る)


(何だか、同じような写真ばかり出している)


(アングルを変えただけ)


(紅葉を終えた葉を入れてもさしてきれいでもないが)


 能岳には苦もせずに到着。八重山からは10分だった。今回のコース中、唯一の三角点のあるピークだ。ここからの富士山、やはり、背後に雲が湧いてきている。あの雲が優勢にならないうちに聖武連山に着かないと。地図を見る限りは、能岳と聖武連山の距離は長そうだ。聖武連山からの富士山が絶品だという保証はない。あくまでも、前回、行かずに終わった山というこだわりからだし、元より今回は聖武連山がメイン目的だった。
 さて、能岳からの富士山だが、雲湧きはともかくとして、八重山からは近距離だし、展望する容姿に大きな変化はないが、どっしりとした感がある。ネット情報によると、かつて能岳は周囲が樹林帯で、展望はなかったらしい。伐採か。写真だけ撮って聖武連山に向かう。

(このまま突っ切って行くつもりでいたが、地図を見て、先が怪しいのでやめにしていた。標識通りに左に下る)


 ここからは250mほどの下りで車道に出、車道からまた250mの登りになる。能岳から先は尾根歩きだが、途中からトラバース道になる。どうせその間に富士山は見えないはずだし、トラバース歩きはまどろっこしいので、そのまま尾根通しに行けやしないかと地形図をよく見ると、行けないこともないが、川を渉って車道に出る手間があり、車道から聖武連山の南東尾根に乗るにしても、等高線が狭くなっている。おそらくは急な登りを強いられそうだし、ヤブの可能性もあるので、このアイデアは放棄。おとなしく、標識に従うことにする。

(一時的に林の中の歩き)


(開けたところに出た)


(実は切株だらけになっている)


(富士山と右に要害山)


(前後したが、展望地はこうなっている)


 間もなく、左に虎丸山分岐。何だか、どこからでも虎丸山(468m)には行けそうな気がする。確かに、この先でのことだが、聖武連山からの車道歩きで虎丸山が間近に見えた。典型的な里山なのだろう。樹間からすっきりしない富士山をチラリチラリと眺めながら行くと、やがてハイキングコースは尾根から外れていく。少々寒くて薄暗いヒノキの林の中の歩きになったが、すぐに開けた展望地に出た。ここからの富士山の眺めもよろしい。間近に要害山が見えている。仮設の東屋といった感じの屋根付きの休憩所があり、「桑原峠眺望所」の看板があり、その先には「令和の桜」の標識がある。切株があちこちにあるから、ここもまた伐採地で、以前は展望地ではなかったのかもしれない。伐採も眺める立場からは歓迎だが。

(要害山と実成山かな)


(車道に出た)


 また林の中の歩きに復帰したが、さほどに長くは続かず、しっかりした幅のある道を下って行くと車道が見えた。そして標識。左、つまり南に向けて<ショートコース>、右は<ロングコース>。それ以上の記載はない。ロングコースとは聖武連山を含めると理解した。車道を右に行く。

(橋を渡って)


(トンネルをくぐって)


(ここから聖武連山へ)


 ここは旧道のようで、車の往来は少ない。車道を歩いて行く。橋を渡る。橋は結構高い。この橋から下を流れる川の上流を見ると左斜面は勾配がある。能岳から聖武連山に直に尾根伝いに行こうと思ったのは、ここを見おろすだけでもやはりかなり無理がありそうだ。
 30mほどのトンネルを抜けると、右手に<聖武連山 東ルート>、直進は<西ルート>となっている。ここは、早く着けそうな東ルートで登って、西ルート下りを選択。どちらを選んでも標高差250mに変わりはないだろう。

(自分には意外に急だった)


(緩くなり、間もなく聖武連山かと思ったが違った)


(ロープがあったりする)


(ここもだまされた)


(わりと急な登りに。急とはいってもどこにでもある緩い急といった部類)


(山頂の電波塔に辿り着いた)


 ヒノキの疎林を少し上がれば自然林。明るいが展望はない。正面に聖武連山のピークのある稜線は見えている。高く見えるが、遠近の錯覚なのかもしれない。何でも、真下からは、距離が近いほどに高く感じる。道は明瞭。そのうちに急になって、ロープが出てきた。ストック一本で登っている。ロープに頼ることもなかったが、落葉が滑るようになって、ついロープをつかんだ。何度か立ち休みをして息を整えた。登り作業はここで終わりではない。虎丸山が残っている。ラストだったら休みもしない。真上に青空が切れていて、ようやくと思ったが、緩やかになっただけのことで、これが二回ほど続いた。
 電波塔に電気を送るらしきコンクリの高い電柱が目の前に現れた。そしてその先には電波塔。電波塔=聖武連山だ。車道分岐からコースタイム40分区間を34分で歩いた。あまり自慢にもならないか。『山と高原地図』のこのエリアに関してはコースタイムが甘く記されている。要害山の時にそう感じていた。オーバーするよりもましではある。この電波塔、後で帰り際に知ったことだが、NHKのデジタル中継所だった。

(能岳同様に山名板を入れると空の霞も目立つ。さりとて、またセルフ写真をアップするわけにはいくまい)


(歩いている間に東から雲が湧いてきていた)


(どうも要害山尾根が邪魔になる)


(山名板の字はぼけたが、何とか見られるか)


(本日最後の富士山だ)


 本日、ラストの富士山だ。ゆっくり楽しもうと思ったが、時間は正午を過ぎていて、やはり、空の青味は白くなりつつあり、左から雲が這い上がろうとしている。それでも表現は適切ではないが、腐っても鯛で、富士山は神々しく存在を誇示している。コンデジから一眼に変えると、少しはすっきり富士になった。もうここまで来ると、尾続山と実成山、グルリとその先に要害山が正面間近に見えている。要害山と聖武連山の標高はさして変わらない。そのせいか、眺める富士山の姿も変わらないが、ここからの富士山は、これらの山々が邪魔になり、その分劣るかもしれない。そういう意味では、要害山周回コースの方が富士見には勝っているかも。ここで休憩。電波塔の前に座り込み、ランチタイムにして一服。富士山を眺めながら30分過ごした。もう富士山は隠れてもかまわない。今回の目的は済んだ。

(西ルートで下る。この標識、電波塔の裏から踏み跡を追って出会ったが、別の明瞭な道があったのかも)


(ここも伐採されているが、このスポットから富士山は見えなかった)


(東ルートよりは勾配はきつくなく歩きやすいと思った)


(車道に出る。残るは虎丸山だけ)


(さしてきれいではなかったが、周辺の紅葉は終わっていただけに、目立っていた)


(車道からの富士山)


 西ルートを下る。こちらもまた植林は入り込むが主に自然林の下り。紅葉はとっくに終わり、地面に落ちたモミジ葉もすでに変色している。下りルートでの展望はない。急なところは意識もなく車道に出た。ここから長い車道歩きになるはずだ。
 東ルート入口を通過してトンネル。そして、八重山ハイキングコース入口を見送る。民家が出てくる。右手を見ると、富士山の頭だけが覗く。その頭の1/3を隠しているのは三角点のある尾続山だろう。野良仕事をしているオジさんがいた。向こうから話しかけられた。「今日は天気も良くて、山歩きもよかったろう」と。「ええ、富士山もきれいに見えましたよ」。

(虎丸山。わざわざ名前を付けるまでもないような山の気がするが、登ってみると神社があったから、地元ではそれなりの存在感があるのだろう)


(せっかくの近道だから、これを利用する)


(神社があった。疲れそうなので、上には行かなかったが)


(こんなところを登って行くと)


(神社の上に出て、神社に行かざるを得なくなった)


 しばらくすると、左手前方にこんもりとした山が見えた。車道からそのまま勾配を上げているような山だ。あれが虎丸山に違いないが、さほどに登ってみたいといった気分にはならない。虎丸山に登らずとも、車道通しで駐車場には戻れる。だが、行きがかり上というか、もう近くまで来ることもない山なら、まして名前のある山。疲れていない限りは登ってしまった方がいい。そんな感じだ。
 「能岳八重山近道」という看板が目に入った。住宅地の路地といった風情だが入り込む。すぐに墓地が現れ、先には鳥居のある神社。鳥居には「子之権現」とあるだけ。神社までは階段を登って行くのが億劫で無視したが、上りの道の先で、神社から続く道に合流したので、しぶしぶ気分で神社まで下った。何か特徴がありそうな神社でもなかったが、後で軌跡を見ると、その後は虎丸山までは大回りをしている。神社の裏手は小尾根状になっていた。適当に登れば、直通で虎丸山に登れたかもしれない。

(本道に合流)


(垣間見えた富士山は、無理にアップしなければわからなくなっていた。13時45分でこれ。この時期、やはり午前中だろう。午後からだと、時間の経過とともに確率は低くなる。冬至を過ぎれば徐々に延びるだろうが、太陽の光が邪魔になるかも。山の選び方だろうな)


(本日、最後の登りかと思う)


(虎丸山山頂)


(虎丸神社。解説板も何もない)


(手水鉢がひっそりと)


 「近道」は本道に合流して広くなった。そのまま本道を登って行くと、虎丸山の分岐標識が置かれていた。やはり、逆方向に戻るようだ。
 虎丸山のピークが見えてきた。右手にかろうじて富士山が枝越しに見えた。もう背後の空は白くなっていて、富士山は形だけになってしまっている。ロープが出てきて虎丸山に到着。山頂には虎丸神社があり、少し広くて平らだ。展望はまったくない。ならば、神社やら山名の由来の説明板でもあれば、なるほどなとなるが、そんなものはなかった。まぁ、行きがかりと言えばそれまでの山なのかもしれない。

(そういえば、今日、石祠を見たのは初めてだ)


(正面から)


(落葉道が続く)


(富士山が見えるかと思ったが、展望はなかった)


 長居をするような山でもないので下る。右に西原地区に下る道を分けると、愛想なく背を向けた石祠があった。彫られた文字らしきものは消えかかって読めない。西原に向いているから、西原の人が建立したのだろうと、どうでもいいようなことを考えた。
 どんどん下る。落葉で足元が滑る。景色はないが、気持ちの良い下りだ。その間にちょっとしたピークを越える。ベンチ代わりだろうか、ビールケースが2つ置かれていたりする。別に展望地ではないが、陽があたって散歩の休憩スポットといったところだろうか。

(駐車場が見えてくるあたりで物置のようなものがあった)


(欠けた石碑。おそらく、何か記されていたのだろう)


(物置のようなものは神社だった)


(そして石仏。右の小さいのは後付けだろうか)


(駐車場。上野原中学校と秋葉山。駐車場と学校の間には車道が通っている)


 駐車場が見えてくるあたりで木造りの社を2基並べた質素な神社があった。外には天保の年号が読める観音像と、何かよくわからない丸みのある石碑らしいものがセメントで台座に固定されている。
 駐車場に帰着。車が2台増え、軽ワゴンはそのまま。軽ワゴンが八重山展望台で出会ったオジさんの車だったとしたら、自分と同じく周回しているのだろうか。車の脇で一服していると、八重山の方から5人グループが下って来た。あまり詮索をしたくはないが、増えた2台の人たちだろうか。車のドアを開けるまでは確認していない。
 高台なのに、駐車場から富士山は見えない。実は、中学校をはさんだ南側に秋葉山という山があり、ここも富士山の展望地らしく、当初は秋葉山にも寄るつもりでいたのだが、空は白くかすんでしまい、今さら行っても空と同色化した富士山を見てもなぁとやめにした。

 それにしても、今回は富士見のスポットが5か所ほどあったが、どこから眺めても同じ構図で、微妙な違いしかなかった。その点が、要害山周回側とは違い、ちょっと満喫気分になれなかったところだったか。その要害山周回も、ガスがかかったところもあって、せっかくの良天だったのに満足まではいかなかったのが残念。
 前回記事へのコメントで知っていたが、ノラさんは今回の自分の周回に要害山周回コースを加えて一回で歩かれている。今回の4時間少々の歩きに3時間加えるのは、自分には厳しいものがあるし、途中のどこかで霞み富士になって、完全な富士見はまっとうできまい。歩きの標高差にしても、今回ですら1000mあったのに、要害山を加えれば1650mになる。これはきつい。結果として4月分を加えての2分割になったが、雪の富士山も見られたし満足だった。今度は、いくらか近づき、裾野の一部までも見られるような山を探すとしよう。当然、さほどにきつくはない山ということになるのだが。それよりも、こちらの地元付近の雪山が気になっている。今のうちなら、重装備せずとも歩けるかもしれない。

(今回の歩き)

この地図は電子地形図25000(国土地理院)を加工して使用しています(令和元年手続改正により申請適用外)

※追記
 八重山展望台からの眺望だが、それぞれのピークが何山なのか特定できず、後でやはり気になって、いわゆる山座固定をしてみた。間違っているところもあるかもしれないし、肝心な山が抜けているかもしれない。あくまでも参考までにということだが、自己満足ともいえる。





(ついでに前回4月と今回の歩きを重ねると)

この地図は電子地形図25000(国土地理院)を加工して使用しています(令和元年手続改正により申請適用外)


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2 コメント

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Unknown (ぶなじろう)
2022-12-17 15:58:11
こんにちは。
聖武連山。はじめ「聖武ーれんざん」と読んで、山の連なりの呼称かと思ってしまいました。「しょうむれ」と読むみたいですね。
八重山からの写真は、「敢えてアップで。」の写真が好きです。そういう意味ではチョット距離があるのかなぁと。聖武連山からは裾野が入り、富士山らしさが増していますね。
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ぶなじろうさん (たそがれオヤジ)
2022-12-18 18:21:24
ぶなじろうさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私も同じですよ。「しょうむれんざん」と読み、峰がいくつかあるとばかりに思っていました。「しょうむれやま」とはねぇ。聖武天皇と何か関係でもあるのでしょうか。
裾野が入ったとはいっても、この程度の裾野では他の二山とあまり違いがわかりませんよ。
思うのですが、やはり、上野原あたりからだと、大月やら道志、都留に比べたら富士山もちょっと遠いですね。さりとて、間近にドーン裾野丸出しで構えた富士山では風情もない。登ったことのない山で、登るのにあまりきつくもない山という条件も入るのですが、下半身の半分でも見える山があればなと、いろいろ探しているのですが、どうもきつそうだし、遠いし。悩むところです。
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