
◎2011年11月20日(日)
当初は鉱石山の近くにあるヤブ系の山に行くつもりでいたが、前日が雨だったため、濡れたり滑ったりするのではと気にかかり、あっさりと、前回、行き損ねた戸神山に鉱石山をくっつけて歩いてみることにした。いずれの山も、ハイキングコースでの歩きだ。何も危なっかしいところはないだろう。
【戸神山】
<南面コース登山口駐車場(7:21)……戸神山(7:59~8:04)……高王山(8:32~8:39)……戸神山(9:04)……駐車場(9:34)>
天気がはっきりしない。高速はライトを点けっぱなしで走った。黒い雲が低く立ちこめている。そのくせ、近くの山は武尊山も含めてはっきりとシルエットが見える。沼田まで来て、雨降りの戸神山だけでお終いでは情けない。幸い、次第に黒い雲は薄くなり、普通の曇り空になってくれた。何とか持ってくれるだろうか。前回は、次が控えているからと、迦葉山であせり歩きをして、三峰山が疲れてしまった。今回は、最初の戸神山を、気持ちを抑えて歩くことにしよう。だけど、自分には、ゆっくり歩きはできないだろうな。
(戸神山は遠くから見る山だ。近くで見ると、電線や家屋が入り込む。いいわけ)

(戸神神社)

(木彫りのフクロウ)

南面コース登山口駐車場(出発時点では、このコースしかないと思っていたが、東西南北から入れるらしいことを後で知った)は墓地の駐車場。上にはすぐに神社が隣接している。奇しくも前回とまったく同じ時間の出発となった。鳥居の手前に錆付いた金属板の案内図がある。神社には「虚空蔵」と記されている。仏神が同居している神社のようだ。案内板にしたがって、鳥居の前を右に行く。林道になっている。林道はぐるりと神社の上に巻いている。木の根株をそのまま刻んだフクロウが置かれていた。落ち葉の林道は多少湿っぽいが、ぬかるみはない。さほど、雨は降らなかったのだろうか。
(今度はリス。まさに一木造)

そのまま林道経由で行けるのであろうが、「鉱山跡経由戸神山へ(急坂)」の標識に足を向ける。こちらが早かろう。鉱山跡といっても、目に付く痕跡は露天堀で浅く掘ったような窪みだけ。今度はリスの木彫りが置かれていた。なかなか粋なことをなさる。そして、木の小さな社殿。「急坂」と記されているだけはあった。一気に汗をかく。陽も出てきて、脱いだフリースは汗で重くなっている。次第に南面の展望が広がって来る。やがて、先ほど別れた林道からのルートが合流する。
(岩場)

(南方面の展望)

(石仏)

(戸神山山頂)

大きな岩が出てくる。危険そうなところは鎖付きになっている。標識がやたらと多い。石仏2体にめぐり合って山頂到着。先ず目に入ったのは、前回歩きの三峰山。迦葉山からよりもぐんと近く見える。周りの低山は、色付きが今盛りのようだ。武尊山には黒い雲が巻いている。嫌な予感。あの雲が下りて来なければいいが。山頂には石灯籠3基と石祠。展望盤に望遠鏡。低山ながら、眺望はなかなかいい山だ。山名板があった。「石尊山(戸神山)(三角山)」とあった。ここも石尊山か。石尊山という山名を持つ山が多い。大山詣でにつながる山岳信仰の対象らしいが。
(高王山との鞍部)

(高王山の三角点)

(三峰山。この山、何となく気に入ってしまった)

(山門前の石仏群。どうしてもトイレが写ってしまう)

尾根伝いに、北の高王山に向かう。公園の歩道のように、道はしっかりとしている。どんどん下って鞍部に到着。林道が通じている。看板を見ると、この一帯は「フォレストアメニティー歩道」と呼ぶらしい。道理で整備されているわけだ。高王山に登っていくと、左手に戸神山が見えた。三角形ながらも、ここから望む戸神山はあまり冴えない。高王山の山頂には案内板があった。戦国時代に城があったそうだ。そして、「1581年、沼田景義がここを本陣にして、沼田城の奪還をはかったと伝えられる」とあった。そして、真田昌幸の謀略で殺されるということか。ぶなじろうさんの世界だね。群馬テレビの中継局の階段に座って一服。三角点を確認して下山する。
(裏から。戸神山は先の三角)

帰りは、そのまま戸神山まで戻り、林道コースを下ることにする。武尊山の山頂は上半分が雲に隠れ、子持山方面もまた上空に黒ずんだ雲が浮かんでしまった。天気はやはり下り坂か。林道経由コースは、予想していたように長かった。「教育の森」の看板があった。看板のすたれ具合からして、あまり活用されているようには思えない。2人登って来た。続いて、4人と会う。沼田市民の山といった感じだろうか。鳥居の周辺の石像を見物して鉱石山に向かう。今思うに、戸神神社をよく見ておけばよかったと後悔している。
【鉱石山】
<No5駐車場(10:14)……登山口(10:34)……東峰(11:21)……朝倉山(11:37~11:42)……鉱石山(11:57)……県道出会い(12:53)……駐車場(13:00)>
昭文社マップのコース取り(『谷川岳』の裏面「武尊山」コーナー)に合わせて歩くことにする。下山してから、グルリと、県道まで出て、駐車場まで戻るのはどうかと思うのだが、地形図も用意してこなかったし、ショートカットして変な尾根に入り込み、雨の中、立ち往生していたのでは、どうしようもない。相変わらず、陽が出たり隠れたりが続いている。隠れている時間が長くなっている。天気は確実に悪くなっている。風も出てきた。速攻で歩くしかない。
(ふじやまの湯)

「ふじやまの湯」の道路を挟んで向かい側の<No5駐車場>に車を置く。そういえば、川場村に入ってから、「富士山(ふじやま)」方面への信号に付いた標示を見たが、この温泉宿の名前からして、この近辺に富士山があるのだろうか。もしくは地名だろうか。「樹恵里」の脇から林道に入る。犬が吼えまくっている。
(登山口。ここまでの林道が長かった。またトイレ)

(木にもマークがやたらと付けられている)

さて、この林道歩きはきつい。わずかな距離ではあるが、傾斜が急で、標高差150mほど登って登山道に入る。車はここまで入れるが、迂回ルートで歩くことになっているから、ここに車を置くと、戻りにまた大汗をかくことになる。林道はさらに右に回っていた。すぐにトイレが目に付いた。このハイキングルート、不思議なことに、最初から最後まで、トイレの施設だけはしっかりしている。しかも目立つ。そこには、ご丁寧にも「休憩地トイレ」の標示が必ずある。林道を離れても、長い登りがずっと続く。雨が降ってくれないかと、本気で思ったりもした。何となく、相性が悪そうな山だ。
(軌道跡のレール)

ようやく、傾斜がゆるくなり、道もカーブの繰り返しになり、やがて軌道跡のレールが目に付く。鉱山跡はこの先らしい。ここで、グズグズしてしまった。さっきから、携帯電話に着信、メールが続いていた。ザックから取り出すのが面倒で、そのままにしていたが、圏外から瞬間外れたのか、またメールが届いた。仕方なくメールを確認したら、七面倒くさい仕事の問い合わせ。無視するわけにもいかなくなり、電話をかけようにも、すぐに圏外になり、かけられない。メールだけは何とかつながった。時間を費やしてしまった。次第に薄暗くなり、鉱石探しどころではなくなってしまった。せっかく、金槌を持って来たというのに。ガーネット探しはパスとする。
(東峰に到着。トイレ)

(高岩、赤倉山方面。赤倉山は木で確認できなかった。次回の沼田詣ではあそこだな)

(朝倉山へ)

(朝倉山山頂)

一登りで東峰に到着。東峰とはいっても、アップダウン続きで本峰に連なっているわけではなく、本峰はすぐの所にある。ここから左先に見えている。取りあえず朝倉山に向かう。鉱石山には三角点はないが、ちょい北の朝倉山には設置されている。あまり行く人はいないようで、ヤブッぽくなってはいるが、踏み跡は確認できる。右側東側、谷越しに赤倉山、高岩が見えている。山頂には、朝倉山の山名標示とともに、「木賊山」というのもあった。三角点に腰を下ろしてタバコを吸う。樹間から見える武尊山はとうとう隠れてしまった。雨にあたるかもしれない。
(案内板は多いのだが、古いのはほとんどが落ちている)

急ぎ足で東峰に戻り、本峰へ。「世田谷区民休暇村」の標示が目に付く。後で調べてみた。川場村には、まさに世田谷区民休暇村「ふじやまビレッジ」「なかのビレッジ」等の施設があり、今、歩いているハイキングコースもまた、このビレッジの開村に合わせて、造られた(整備された?)ものらしい。そんな友好関係からか、一時、世田谷区と川場村の合併話も持ち上がったことがあるそうだ。いわば、東京都の飛び地ということだろう。現実離れした話題ではある。この山を歩いていて、群馬にありながら、世田谷区民のため向けの山といった印象は否めなかった。そのためのトイレ整備か。林間学校で来る山なら致し方ないだろうか。
(鉱石山山頂)

(しばらくは、気分も良く歩ける)

山頂は尾根の途中にあった。方向指示板には、北に武尊山、南に浅間山、そして、東には浅松山とあった。浅松山は、「なかのビレッジ」から入れる山らしいが、浅間山とは、あの長野県境の浅間山か?疑問を残したまま、下山路標識に合わせて西側に下る。ぶな林の中の歩きをしばらく楽しむ。
(長い林道歩き)

1181mポイントから一端、南西に下る。このあたりから、武尊山側から風が吹いてきた。そして、すぐに雪。やはり降ってきた。一瞬、視界が真っ白になったが、これがいきなり雨に変わった。大粒の雨。慌ててカッパを着て、ザックにカバーをかぶせる。これからの林道、県道歩きは長いな。ずぶ濡れか。と思ったが、雨は間もなく小降りになった。このコース、整備され過ぎているためか、ずっと道幅が広く、林道を歩いているような感じなのだが、やがて、本来の林道に合流した。この林道歩きがえらく長い。北に向かい、南に反転する。道を間違えたかと思ったが、「ふじやまビレッジ」方面への標識がある。林道は舗装になり、ようやく川場スキー場から下る県道に出た。雨は、こちらの方がすごかったみたいだ。路面がかなり濡れている。
(ようやく駐車場)

県道に出て、程なく駐車場に到着。鉱石山ではだれとも会わなかった。前に温泉風呂がある。せっかくだから、「ふじやまの湯」に寄って汗を流す。500円。受付には、極楽浄土といった感じのジイサンが座っていた。釣銭の500円を受け取るのに手間がかかった。入湯禁止のはずの方が一人だけ入っていた。こういう奥にある風呂屋でないと入れないのだろうか。帰りも変な天気具合だった。土砂降りになったり、青空になったり、暑くなったりと。雲は夏の雲だった。
この鉱石山、25000分の1地図には山名どころか、三角点も標高点もない。北の朝倉山には三角点がある。にもかかわらず、昭文社マップにはコースとともに掲載されている。さらに群馬百名山にもなっている。さらに世田谷と、何とも存在感のおかしな山であった。
当初は鉱石山の近くにあるヤブ系の山に行くつもりでいたが、前日が雨だったため、濡れたり滑ったりするのではと気にかかり、あっさりと、前回、行き損ねた戸神山に鉱石山をくっつけて歩いてみることにした。いずれの山も、ハイキングコースでの歩きだ。何も危なっかしいところはないだろう。
【戸神山】
<南面コース登山口駐車場(7:21)……戸神山(7:59~8:04)……高王山(8:32~8:39)……戸神山(9:04)……駐車場(9:34)>
天気がはっきりしない。高速はライトを点けっぱなしで走った。黒い雲が低く立ちこめている。そのくせ、近くの山は武尊山も含めてはっきりとシルエットが見える。沼田まで来て、雨降りの戸神山だけでお終いでは情けない。幸い、次第に黒い雲は薄くなり、普通の曇り空になってくれた。何とか持ってくれるだろうか。前回は、次が控えているからと、迦葉山であせり歩きをして、三峰山が疲れてしまった。今回は、最初の戸神山を、気持ちを抑えて歩くことにしよう。だけど、自分には、ゆっくり歩きはできないだろうな。
(戸神山は遠くから見る山だ。近くで見ると、電線や家屋が入り込む。いいわけ)

(戸神神社)

(木彫りのフクロウ)

南面コース登山口駐車場(出発時点では、このコースしかないと思っていたが、東西南北から入れるらしいことを後で知った)は墓地の駐車場。上にはすぐに神社が隣接している。奇しくも前回とまったく同じ時間の出発となった。鳥居の手前に錆付いた金属板の案内図がある。神社には「虚空蔵」と記されている。仏神が同居している神社のようだ。案内板にしたがって、鳥居の前を右に行く。林道になっている。林道はぐるりと神社の上に巻いている。木の根株をそのまま刻んだフクロウが置かれていた。落ち葉の林道は多少湿っぽいが、ぬかるみはない。さほど、雨は降らなかったのだろうか。
(今度はリス。まさに一木造)

そのまま林道経由で行けるのであろうが、「鉱山跡経由戸神山へ(急坂)」の標識に足を向ける。こちらが早かろう。鉱山跡といっても、目に付く痕跡は露天堀で浅く掘ったような窪みだけ。今度はリスの木彫りが置かれていた。なかなか粋なことをなさる。そして、木の小さな社殿。「急坂」と記されているだけはあった。一気に汗をかく。陽も出てきて、脱いだフリースは汗で重くなっている。次第に南面の展望が広がって来る。やがて、先ほど別れた林道からのルートが合流する。
(岩場)

(南方面の展望)

(石仏)

(戸神山山頂)

大きな岩が出てくる。危険そうなところは鎖付きになっている。標識がやたらと多い。石仏2体にめぐり合って山頂到着。先ず目に入ったのは、前回歩きの三峰山。迦葉山からよりもぐんと近く見える。周りの低山は、色付きが今盛りのようだ。武尊山には黒い雲が巻いている。嫌な予感。あの雲が下りて来なければいいが。山頂には石灯籠3基と石祠。展望盤に望遠鏡。低山ながら、眺望はなかなかいい山だ。山名板があった。「石尊山(戸神山)(三角山)」とあった。ここも石尊山か。石尊山という山名を持つ山が多い。大山詣でにつながる山岳信仰の対象らしいが。
(高王山との鞍部)

(高王山の三角点)

(三峰山。この山、何となく気に入ってしまった)

(山門前の石仏群。どうしてもトイレが写ってしまう)

尾根伝いに、北の高王山に向かう。公園の歩道のように、道はしっかりとしている。どんどん下って鞍部に到着。林道が通じている。看板を見ると、この一帯は「フォレストアメニティー歩道」と呼ぶらしい。道理で整備されているわけだ。高王山に登っていくと、左手に戸神山が見えた。三角形ながらも、ここから望む戸神山はあまり冴えない。高王山の山頂には案内板があった。戦国時代に城があったそうだ。そして、「1581年、沼田景義がここを本陣にして、沼田城の奪還をはかったと伝えられる」とあった。そして、真田昌幸の謀略で殺されるということか。ぶなじろうさんの世界だね。群馬テレビの中継局の階段に座って一服。三角点を確認して下山する。
(裏から。戸神山は先の三角)

帰りは、そのまま戸神山まで戻り、林道コースを下ることにする。武尊山の山頂は上半分が雲に隠れ、子持山方面もまた上空に黒ずんだ雲が浮かんでしまった。天気はやはり下り坂か。林道経由コースは、予想していたように長かった。「教育の森」の看板があった。看板のすたれ具合からして、あまり活用されているようには思えない。2人登って来た。続いて、4人と会う。沼田市民の山といった感じだろうか。鳥居の周辺の石像を見物して鉱石山に向かう。今思うに、戸神神社をよく見ておけばよかったと後悔している。
【鉱石山】
<No5駐車場(10:14)……登山口(10:34)……東峰(11:21)……朝倉山(11:37~11:42)……鉱石山(11:57)……県道出会い(12:53)……駐車場(13:00)>
昭文社マップのコース取り(『谷川岳』の裏面「武尊山」コーナー)に合わせて歩くことにする。下山してから、グルリと、県道まで出て、駐車場まで戻るのはどうかと思うのだが、地形図も用意してこなかったし、ショートカットして変な尾根に入り込み、雨の中、立ち往生していたのでは、どうしようもない。相変わらず、陽が出たり隠れたりが続いている。隠れている時間が長くなっている。天気は確実に悪くなっている。風も出てきた。速攻で歩くしかない。
(ふじやまの湯)

「ふじやまの湯」の道路を挟んで向かい側の<No5駐車場>に車を置く。そういえば、川場村に入ってから、「富士山(ふじやま)」方面への信号に付いた標示を見たが、この温泉宿の名前からして、この近辺に富士山があるのだろうか。もしくは地名だろうか。「樹恵里」の脇から林道に入る。犬が吼えまくっている。
(登山口。ここまでの林道が長かった。またトイレ)

(木にもマークがやたらと付けられている)

さて、この林道歩きはきつい。わずかな距離ではあるが、傾斜が急で、標高差150mほど登って登山道に入る。車はここまで入れるが、迂回ルートで歩くことになっているから、ここに車を置くと、戻りにまた大汗をかくことになる。林道はさらに右に回っていた。すぐにトイレが目に付いた。このハイキングルート、不思議なことに、最初から最後まで、トイレの施設だけはしっかりしている。しかも目立つ。そこには、ご丁寧にも「休憩地トイレ」の標示が必ずある。林道を離れても、長い登りがずっと続く。雨が降ってくれないかと、本気で思ったりもした。何となく、相性が悪そうな山だ。
(軌道跡のレール)

ようやく、傾斜がゆるくなり、道もカーブの繰り返しになり、やがて軌道跡のレールが目に付く。鉱山跡はこの先らしい。ここで、グズグズしてしまった。さっきから、携帯電話に着信、メールが続いていた。ザックから取り出すのが面倒で、そのままにしていたが、圏外から瞬間外れたのか、またメールが届いた。仕方なくメールを確認したら、七面倒くさい仕事の問い合わせ。無視するわけにもいかなくなり、電話をかけようにも、すぐに圏外になり、かけられない。メールだけは何とかつながった。時間を費やしてしまった。次第に薄暗くなり、鉱石探しどころではなくなってしまった。せっかく、金槌を持って来たというのに。ガーネット探しはパスとする。
(東峰に到着。トイレ)

(高岩、赤倉山方面。赤倉山は木で確認できなかった。次回の沼田詣ではあそこだな)

(朝倉山へ)

(朝倉山山頂)

一登りで東峰に到着。東峰とはいっても、アップダウン続きで本峰に連なっているわけではなく、本峰はすぐの所にある。ここから左先に見えている。取りあえず朝倉山に向かう。鉱石山には三角点はないが、ちょい北の朝倉山には設置されている。あまり行く人はいないようで、ヤブッぽくなってはいるが、踏み跡は確認できる。右側東側、谷越しに赤倉山、高岩が見えている。山頂には、朝倉山の山名標示とともに、「木賊山」というのもあった。三角点に腰を下ろしてタバコを吸う。樹間から見える武尊山はとうとう隠れてしまった。雨にあたるかもしれない。
(案内板は多いのだが、古いのはほとんどが落ちている)

急ぎ足で東峰に戻り、本峰へ。「世田谷区民休暇村」の標示が目に付く。後で調べてみた。川場村には、まさに世田谷区民休暇村「ふじやまビレッジ」「なかのビレッジ」等の施設があり、今、歩いているハイキングコースもまた、このビレッジの開村に合わせて、造られた(整備された?)ものらしい。そんな友好関係からか、一時、世田谷区と川場村の合併話も持ち上がったことがあるそうだ。いわば、東京都の飛び地ということだろう。現実離れした話題ではある。この山を歩いていて、群馬にありながら、世田谷区民のため向けの山といった印象は否めなかった。そのためのトイレ整備か。林間学校で来る山なら致し方ないだろうか。
(鉱石山山頂)

(しばらくは、気分も良く歩ける)

山頂は尾根の途中にあった。方向指示板には、北に武尊山、南に浅間山、そして、東には浅松山とあった。浅松山は、「なかのビレッジ」から入れる山らしいが、浅間山とは、あの長野県境の浅間山か?疑問を残したまま、下山路標識に合わせて西側に下る。ぶな林の中の歩きをしばらく楽しむ。
(長い林道歩き)

1181mポイントから一端、南西に下る。このあたりから、武尊山側から風が吹いてきた。そして、すぐに雪。やはり降ってきた。一瞬、視界が真っ白になったが、これがいきなり雨に変わった。大粒の雨。慌ててカッパを着て、ザックにカバーをかぶせる。これからの林道、県道歩きは長いな。ずぶ濡れか。と思ったが、雨は間もなく小降りになった。このコース、整備され過ぎているためか、ずっと道幅が広く、林道を歩いているような感じなのだが、やがて、本来の林道に合流した。この林道歩きがえらく長い。北に向かい、南に反転する。道を間違えたかと思ったが、「ふじやまビレッジ」方面への標識がある。林道は舗装になり、ようやく川場スキー場から下る県道に出た。雨は、こちらの方がすごかったみたいだ。路面がかなり濡れている。
(ようやく駐車場)

県道に出て、程なく駐車場に到着。鉱石山ではだれとも会わなかった。前に温泉風呂がある。せっかくだから、「ふじやまの湯」に寄って汗を流す。500円。受付には、極楽浄土といった感じのジイサンが座っていた。釣銭の500円を受け取るのに手間がかかった。入湯禁止のはずの方が一人だけ入っていた。こういう奥にある風呂屋でないと入れないのだろうか。帰りも変な天気具合だった。土砂降りになったり、青空になったり、暑くなったりと。雲は夏の雲だった。
この鉱石山、25000分の1地図には山名どころか、三角点も標高点もない。北の朝倉山には三角点がある。にもかかわらず、昭文社マップにはコースとともに掲載されている。さらに群馬百名山にもなっている。さらに世田谷と、何とも存在感のおかしな山であった。
沼田詣でもこれで一段落でしょうか。
戸神山はやっぱり高王山まで足を伸ばしちゃいますよね。
頂上の望遠鏡は覗かれましたか?
結構よく遠方まで見えた記憶があります。
鉱石山は石榴石の露頭へは寄れなかったのですね。
話の種になる程度のものですから周回路の歩きを楽しんだ方が良いかもしれません。
ふじやまの湯から林道をちゃんと歩いたのですね。
自分らは時間の関係で林道を車でのぼったのですが、足回りを傷めた苦い思い出があります。
そうですか昭文社マップにはちゃんと載っておるのですか。
一つくらい昭文社マップを買ってみるかなぁ。
沼田詣ではもう一回の予定です。雪が降る前に行って来ようと思っています。鉱石山の東側にある千貫峠というところなのですが、ご存じですか?ネットで調べていたら、あにねこさんもいらしたたことがあるようですね。そこから、高岩と赤倉山を回ってみたいと思っています。千貫峠に行ったら、また、栃木の里山に目が向くことになるでしょうね。ノラさんご推薦の閑馬の岩峰群というのも興味がありますし。
さて、戸神山の望遠鏡ですが、ビニールシートとテープでグルグル巻きにしていましたよ。残念ながら使えませんでした。ただ、望遠鏡って、メガネをかけている人間には、ちょっと抵抗があるんですよね。外さないといけませんから。そのまま見られる望遠鏡なり双眼鏡があれば便利なのですが。
ハイトスさんが、昭文社マップをお持ちでないのにはいささか驚きました。ずっと、ネット情報と25000分地図ですか。私の場合は、ほとんど持っていますが、参考のコースタイムも出ているし、暇つぶしにはいいですよ。