僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

コテージのメイド

2006年06月20日 | SF小説ハートマン
首を傾げるメイド。名前の意味がわからないらしい。
そっとハートマンの手を取ると自分の胸にそれを置いた。エプロンの上から、見た目よりずっと豊かな胸の丸みが感じられる。温かい体温と心臓の鼓動が手のひらを通して伝わってくる。
メイドはその手を両手で包み頬ずりをした後もう一度胸に抱き、にっこりと微笑んだ。小首をかしげて微笑むメイドの瞳が神秘的な深いグリーンに輝き誘いかける。

「何か言いたいことがあるんだね、僕にどうしろっていうの?」
「ハウハウ。」気持ちが通じてますます嬉しそうだ。
「ハウハウ、ハウ~。」
微笑みながらバーチャルヘッドセットを勧める。

バーチャルヘッドセットはサイドテーブルのコネクタに接続されていた。これは情報を視聴感覚に直接送り込む装置だ。映画やゲームをリアルに楽しむことができる、テーマパークで試験的に使われたものが爆発的に普及し、今では何処の家庭にもあるごくありふれたものだ。

「何か見せてくれるんだね。楽しみだな。」
ハートマンはベッドの端に並んで座り、左手を彼女の腰にそっと回しながら片手でバーチャルヘッドセットを装着した。

メイドは彼の肩に赤毛のショートカットをちょこんとのせて寄り添っている。
2人の後ろ姿は、夏の終わりにもう誰もいなくなった砂浜に並んで座り、夕日を見つめながら夢を語り合う恋人同士のようだった。

出会って数分しか経っていないのにそんな姿に見えるほど2人はうち解けていた。

あまりにも自然な成り行きだった。素敵にかわいいメイドと過ごす時間を嬉しく思った。見知らぬ街で初めて出会った人に温かくもてなされた安堵感を全身で感じていた。    つづく
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換気に気をつけろよぅ

2006年06月20日 | いろいろな顔たち
オレだってたまには遊びたいよ

だけどさ、仕事があんの!

負けてもいいから燃え尽きてなぁ~
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