夕方まで未だ間がある時間なのに、にわかにかき曇り激しい雷雨になりました。
子どもが窓の外をじっと見ています。園庭の隅々まで激しくしぶきが立ってすごい雨です。雨粒の波紋が広がる隙間もないくらいの降水量です。
園庭はたちまち湖のようになり、下水溝に入り切れなかった水がその行き場を探すように、土を削り取りながら濁流となっています。
お風呂のシャワーよりずっと太い雨が降続いて30分程した頃、まだ灰色の空を見上げて子どもがポツリと言いました。
「雨は無くならないの?」
子どもが毎日欠かさずしている朝顔の水やり。トマトやひまわりにもやると、少なくとも3回はじょうろの水を汲みに行かなければなりません。一杯の水の重さを知っているこの子にとって、雷雨で降り注ぐ雨の量は想像を遥かに越えていたのです。
空の上にでっかいじょうろがあって、誰かが水をまいている…。それにしても一回でまくには多すぎる量です。どこにそんなに沢山水をためているのでしょう。
「どうしてこんなに雨は降ってくるんだろうねぇ」
そんな会話を聞いて得意げに説明をしてくれる子もいます。お兄ちゃんの図鑑を見て覚えたのかも知れません。
「海の水がお日様に当たって水蒸気になってさ、それが冷えると水滴になって重くなるから落ちてくるんだよ。」
「ふーん、すいじょうき なのかぁ」
「すいどうき があるの?」
「……。」
なかなか理解するのは難しいと思います。だって、水滴になったと言っても何十分も激しく落ち続けてまだ無くならない位の量がいったい空のどこにあるのか、大人の私にも良く分からないんですから。
世の中には不思議で面白いことがいっぱいあるのさ。
子どもが窓の外をじっと見ています。園庭の隅々まで激しくしぶきが立ってすごい雨です。雨粒の波紋が広がる隙間もないくらいの降水量です。
園庭はたちまち湖のようになり、下水溝に入り切れなかった水がその行き場を探すように、土を削り取りながら濁流となっています。
お風呂のシャワーよりずっと太い雨が降続いて30分程した頃、まだ灰色の空を見上げて子どもがポツリと言いました。
「雨は無くならないの?」
子どもが毎日欠かさずしている朝顔の水やり。トマトやひまわりにもやると、少なくとも3回はじょうろの水を汲みに行かなければなりません。一杯の水の重さを知っているこの子にとって、雷雨で降り注ぐ雨の量は想像を遥かに越えていたのです。
空の上にでっかいじょうろがあって、誰かが水をまいている…。それにしても一回でまくには多すぎる量です。どこにそんなに沢山水をためているのでしょう。
「どうしてこんなに雨は降ってくるんだろうねぇ」
そんな会話を聞いて得意げに説明をしてくれる子もいます。お兄ちゃんの図鑑を見て覚えたのかも知れません。
「海の水がお日様に当たって水蒸気になってさ、それが冷えると水滴になって重くなるから落ちてくるんだよ。」
「ふーん、すいじょうき なのかぁ」
「すいどうき があるの?」
「……。」
なかなか理解するのは難しいと思います。だって、水滴になったと言っても何十分も激しく落ち続けてまだ無くならない位の量がいったい空のどこにあるのか、大人の私にも良く分からないんですから。
世の中には不思議で面白いことがいっぱいあるのさ。