最近は、
何事もやる気というものが湧いてこない。
食い気、眠気も湧いて来ず、
色気にいたっては、乾き過ぎてヒビが入った。
かかとに似ている・・・。
おはようございます。
そんな、ある日、
「おかっぱさん、京都へドライブに行きませんか?」という
メールが届いた。
知り合いの年下男子からのお誘いだ。
私の率直な感想は、まず、どうして?だ。
そんなに親しい訳でもない年下の男性から突然のお誘いに
私は、戸惑った。
気の置けない仲間でもない人と、長時間、しかも慣れない土地で、
楽しめるという類の社交性は、私には無い。
そして、
まさか・・・私の体が目当てなの?
うそ~、無理!
でもなぁ~、私、一応独身だからな~。
別に、法律的には、問題ないんだよな~。
でもなぁ~今さら?
ええ?
ええぇぇ~?
と、おばちゃんは妄想が自分勝手に暴走した。
悩みに悩み、なにか決心したかのように、
「はい、行きます」と返信したのだった。
ということで、土曜日、私は京都へ行った。
普段から、誰にでも極めて紳士的な年下男子と
妄想で頭がパンパンになった私との小旅行の始まりだ。
片道、2時間半のドライブ中、
私が繰り出す話題は、どうやっても下ネタになってしまう。
いやもはや、「私の体が目当てなの?そうなの?」と
直に聞いていた。
「そうは問屋が卸しませんよ。大人の女、舐めちゃだめよ」
と、すっかり、いい女目線で語る私に、
年下男子は、やんわりと
「おかっぱさん?お酒飲んできたんですか?」とすり抜けながら、
きっと、恐怖を感じていただろう。
襲われそうってね。
いざ、京都入り。
「僕、京都に観光目的で来た事、ないんです」という。
京都に入って、すぐ、もう場が持たない。
下ネタも出し尽くした。
焦った私は、会社の熟女さんの言葉を思い出した。
「おかっぱちゃんが、京都で楽しめる観光なんて、あるかしら?
まあ、あなたなら、仏像眺めるくらいしか出来ないんじゃない?
なんなら、奈良に変更したら?
あなたお得意の動物いるから、場が持つわ。
鹿と戯れたら、本領発揮できるじゃない?」という言葉だ。
そこで、さっそく、熟女さんにメールをした。
「こんちくわ。おすすめな寺を教えてください」
心の中は、助けてください、だった。
その熟女さんの助け船のおかげで、やってきました。
えっとね、ここはね、東寺。
この辺で、年下男子の思惑が、ようやく理解できた。
「カメラの練習になるかなっと思って」という事だ。
彼は、以前カメラマンを目指していた事もあり、
一眼カメラには、めっぽう詳しいのだ。
私が父さんから一眼を貰い受けて以来、時々、
彼にカメラの事を教えてもらっていたのだった。
この旅の目的は、私の体ではない。
私に、一眼での撮影を練習してもらおう、そうしよう。
という、師弟愛なのであった。
恥ずかしい・・・
己が恥ずかしいです・・・
三十三間堂
仏像は、すべて撮影禁止でしたので、お届けできませんが、
私は、仏像を眺めながら、己の煩悩を払おうと
心静かに、手を合わせたのだった。
いい旅でした。
よねちゃんも、仏像みたいね。
よね「よねを見て、心を洗え」
はい!
ちなみに、帰りの車中では、爆睡しながら、なぜか
「パンケーキ食べたい」と、寝言を、のたまっていたそうだ。