宝塚バウホール、2015年4月3日(木)11:00公演、14:30公演で一度遠征。
そして2度目の遠征は12日(日)11:00前楽、そして14:30の千秋楽。
バウ・ショーケース「NEW WAVE 宙」
宙組によってこれまでに上演された作品の名場面を再現すると共に、古今東西の名曲をエネルギッシュにお届けするエンターテインメント・ショー。作・演出/三木章雄。
澄輝さやと主演。
主な出演者、として「歌う男S」のポジションに凛城きら、蒼羽りく、桜木みなとがセンター部分に入り、
娘役では「踊る女A]ポジで伶美うらら嬢が。
オープニングはラテンで『コパカバーナ』からまずは「アイ・カランバ」。
「New Wave!へようこそ!」からスタート。
メイン4人は新調の白と金のお衣装。男役さんの紫と金のお衣装と娘役さんの後ろスカートフリフリ付きの紫のダルマが宙組カラ―^^。うらら嬢だけはこのスカートが白一色で、ターバンも豪華。
ラテンといいながらも高貴なカラ―でスマートに宙らしく。
そこから留依薪世くんのソロでの「ボレロ」。瑠風輝くんが加わり今回この2人の歌で展開する場面多し。耳福です。
って97期首席留依くんの歌ウマは知っていましたが98期174cm瑠風くん高身長ゆえか低音が出て歌ウマって今後色々と頼りになりそう。
順にりんきら綾瀬あきなちゃん、ずんちゃん(桜木)と157cmと小柄な花咲あいりちゃん、りくくんと結乃かなりちゃんの93期同期ダンサーカップルが踊ります。って、結乃かなりちゃん今回で初認識しましたがちょっと頬骨の高いお顔だちが特徴のステキなダンサー。164cmと背も高くて美脚。あっきー(澄輝)うららちゃん(伶美)の麗しのペアが最後に登場。4組のカップルが踊ってフォーメーション決めて盛り上がります。
そして四人を舞台に残して持ち込まれるのはティンバレス。
(若手男役が運んできますが、千秋楽だけ娘役さんが・・。か弱い娘役さんが運んでくださるなんて!と4人恐縮!)
そういえば月バウでもあったかも。三木先生的にはここで各自のキャラ紹介となる設定だそうですが、ずんちゃんの明るくて元気なキャラ、りくくんえ?そうくる?なお祭り太鼓風、りんきらが会話ティンバレスでゆるいけれど考えているヒトっぽい感じ、にはなんとなく納得。あっきーのパートは楽器を超えてどこまでも・・と床や最後人の額を叩いてしまう、という設定。正統派っぽいけれど意外と支えてあげたくなる迷走系。スティックを放り投げてキャッチ、というところで締めるべきところ、意外と成功率が低い??で、「まぁいいってことで・・・」的にゆるっとまとめてまったくまとまらないのがあっきーのMCクォリティであることがわかりました^^。りくちゃんのお祭り太鼓には最終日会場からのノリノリ手拍子が入ってドヤ顔?
最後に四人揃ってのパフォーマンスでキメたあとは出演者全員が出てきて、「コパカバーナ」で客席下り。2日目は一列目でしたのでりくちゃんと握手。近くのお席の少女がうららさまのお衣装に触れた!と大興奮!(良かったわね^^)最終日は下手後方でしたので、あおいさん(美風舞良)やりりちゃん(潤奈すばる)が近かったです。
そのあとは”新しい波”として下級生から順に4人がひとりの出演者囲んでご紹介するコーナー。
そう言えば月ではあーさ(朝美絢)がスチールのポーズがやる気満々といじられたら、あれは美弥さんを真似したんですよとシレッと逆襲したのを思い出しました
瑠風輝くんがスポーツ万能で学生時代バスケットボール部だった、ということでダンクシュート決めさせたり(りくが肩の高さで腕を上げて低すぎるゴールポストになりあっきーが全くダメダメなディフェンスを行い瑠風氏苦笑^^;・・)小春乃さよちゃんが宝塚オタクということで四人とそれぞれカップルポーズを決めたり、と二日目も楽しかったのですが前楽は美声のあいこ先輩(花里まな)が実は男役に憧れが・・と「うたかたの恋」ルドルフパートを披露。「あなたとご一緒ならどこへでも」のりくから始まる4人のマリ―というカオスも(いえ、意外とすんなり皆さんマリ―でした^^;)。
このコーナー見た回の「波」の生徒は絶対その後の公演でもわかるようになりますし、脇がわかるようになるとその組に愛着もわきますし、とても良いコーナーだなと思います^^
そして 千秋楽の大トリは副組長あおいさん(美風)。初代スカイレポーターズということで逆に四人をレポートするという設定で、「『NW宙』で得たものを男役らしさを極めたポーズに込めて見せて!」、との課題を四人に。
はい、蒼羽さん、で「ええ~そういうのって下級生からじゃ・・」と抵抗するも「関係ありません、はい、蒼羽さん、早くしてください、時間がありません」とせきたてられながら右往左往して考えるも、いきなりの華麗なターンからのバチコーンウインクでの投げキスを決めるりく。やればデキル子。ずんちゃんが「フゥッ!!」と掛け声を決め、りんきらが「みんな、愛してるよ」という台詞からの噛みつくようなウィンクを決め…。りんきらさん、さすが。コワイ
て、締めのあっきーは??と期待値高まる会場でしたが、ススッと歩いてくるりターンからのにっこりウインク。通常運転の爽やかさ・・・。一皮むけてほしかったファンとしては物足りなく思えなくもありませんでしたが、このゆるさ、上品さが揺るがないのがあっきーなのかも。これからの夢、を振られて、ずんちゃんが次の公演でも輝きます!と宣言し、りくくんが宙組を宝塚を愛し続けます!と熱く語り、りんきらが様々なキャラクターになれる大人の男役を目指します(さすがりんきらさん現実を見た発言)と言った後でのあっきーは・・・。
「今回バウで色々な曲を歌わせていただいて楽しかったので、もっといろいろな曲にチャレンジしていきたいです」と「バウでひとりで歌って楽しかったので、次は大劇場でのソロもかなえたいです!」と。
御挨拶とバウ公演主演のトリのお言葉としてはもっとパア―ンと打ち上げてもいいのに・・と真ん中クォリティを吟味する場としてはちょっと残念でもありましたが、そう言えば、バウNWシリーズのセンター、花のだいもん、月のみやるりが散々一人での場面や銀橋でセンターで歌い上げる機会をもらってきてのそのポジだったのに比べて、クラシコ新公以来、歌ではグスタフ戴冠式でひとくさり、それも側近貴族達の並びの中からの発声・・くらいが目立った活躍レベルのあっきーが何度もセンターを取るこのバウを破綻なく歌いこなし場面を作り勤めてきた結果の実感かと思うとなんだかジーンと来てしまいました。
あおいさんの夢は「今の宙組で海外公演に行ってみたい」でした。なるほど。宙組設立時のメンバーが香港公演選抜隊でしたものね^^
そこからの「Venus」。「聞いてください、Venus!」からの4人の客席下り。上手通路はりく、りんきら。下手通路があっきーずん。間奏ではお客様を立たせてのダンスも!手をとってくるくる回された方々、お疲れ様ですv個人的にお客様相手のダンスって回りは観ていて特に楽しいものでもないので一組くらいで充分なのですけど^^;あ、2日目の午前の回、通路席のれーれ(すみれ乃麗)を見つけたずんちゃんがお手をどうぞで2人で踊ったのは良かったです 全体としてここ、見つめたり微笑みかけたり・・で色々と釣る場面ですが、宙組らしくユルッとしていたような・・・。花だときっと身が持たなかったはず、とか、月では美弥様に意識飛ばされた・・とか比べると物足りない!となるのですが・・・いや、「PHOENIX宝塚」での銀橋カイちゃん5での濃いパフォーマンスを期待したのですが及ばずでしたね。でも楽しい
その後、ずんちゃんとりくくんが残って「銀河のロマンス」。
銀色に星?ハ―ト?の傘を持った娘役ちゃんたちが銀と黒の小さなフリフリをつけたダルマ衣装でアンサンブルとして登場。ずんちゃんの歌い始めでりくちゃんが娘役さんたちを見つけてわぁ☆と驚いて喜ぶ顔芸を入れるのが可愛くてツボでした。
そこにりんきらさんが加わっての「星屑のスパンコール」
少年隊の歌だそうですが、こういう昭和なアイドル歌謡曲を若手男役が歌うのってとても甘くていい感じ。
センターブロック前方席は軒並み狙い撃ちされてここ、かなり美味しいです。
照明が夜の星空になり、舞台にたった一人、あっきーがキラキラ付きの黒燕尾で登場。「星に願いを」を歌います。
伸びやかな歌唱。ロケットガールズをご紹介して盛り立ててはけるあっきー。
娘役ロケット。少人数でうららちゃんあおいさん以外総勢8名で。ダンサーのエビちゃん(綾瀬)、脚がきれいでキレよく高く上がる結乃かなりちゃんに目が行きます。あいこ先輩もきれいに脚上げされていて。
黒ドレスのあおいさん(美風)が「Jupiter」を歌い出すと、あっきーがほの暗い中スタンバイのポーズを取って、そこからあっきーセンター下級生の黒燕尾。御織ゆみ乃先生の振付です。THE正統派。
あおいさんの深い歌声が「望むように生きて、輝く未来を。いつまでも歌うわ、あなたのために」と歌い上げる・・・・・・じんと心に響く歌唱。
宙の黒燕尾、いつも凰稀かなめ氏一択で、センター以外観られていなくて、見ても朝夏オヅキ七海愛月蒼羽どまりでしたから・・・。新鮮。風馬翔くんが上半身安定して脚がスッと軽くてバランス良くて上手い、とかダンサー潤奈すばるちゃんが肩入れてがっつり踊るからジャケットの首が抜けちゃうけど本当に嬉しそうに踊っている・・とかまっぷー先輩(松風)はさすがに安定している、とか色々新たな気持ちでチェック。
次はダンスシークエンス。ダンサー蒼羽氏一番の見せ場!「エトランジェ」。
次回ACTシアター雪組公演に特出か?と思わせるボールドストライプのダブルの白紺スーツ。インのシャツは紫。
ハットあり。マフィアのボス風。ドヤ顔でビスチェに大きなフリルスカートのエナメルっぽい素材のブルードレスの娘役群舞引き連れて・・・。
結乃かなりちゃんがダンサーならではのシャープな踊りで、伶美うららちゃんはちょっとした表情やタメで、それぞれに魅せるダンスで脇を固めます。りくちゃんは得意のダンスだと本当にスターですね。堂々たるもので、惚れぼれします。
そこに登場するフュ―シャピンクのスパンコールドレスの黒ボブのミステリアスな女性は・・・ゆいちぃ(実羚淳)です。
脚が長くて長すぎて、胴体が短くてドレスのバランスがちょっと変ですが、2人のダンサーが椅子を使ってアクロバティックに踊ります。この長身2人の安定感とダイナミズムは素晴らしいですね。
で、ウットリ引き込まれていると、「チュニジアの夜」を歌い始める蒼羽氏。
・・・大丈夫か^^;で、一気にこれが若手お試しバウホール公演であることに気づく、という仕掛けです^^;
りくちゃんは本当に後は歌だけ、それも結構良い声で声量もあるのだから、音程の安定感かな?後は。そして、自信ね!
そしてがらりと趣が変って『Dancing Crazy』よりの「ミュゼット」場面。
風馬翔くんが脚の悪いアコーディオニストの老人を。そこに絡む子役綾瀬あきな・花咲あいりちゃんが可愛過ぎます。やっていることは極悪ですが・・・(アコーディオンを奪いさる)^^;・
そこからの回想場面で若き翔がりんきらこと凛城きら氏。軍服にベレーでどこのヤン・ウェンリー?と思いましたが、大戦中のパリのカフェ設定で、であった恋人がずんちゃん(桜木みなと)。
このずんちゃんの女役が素晴らしく良かったです!髪もショートのままで光るピンでサイドを止めるくらいのナチュラルさ。フレンチスリーブのローウエストでほっそりとしたウエストのラインが出る桜色のTOPSにラベンダーのフレア―スカート。腕のしなやかさや手首の華奢な感じが瑞々しい若い女性、を体現していてしっとりとした情感を湛えた演技といい、ノスタルジックなシャンソンの調べにピッタリと合っていて、男役の女装でもなく、作り込んだ宝塚の娘役芸でもなく、オリジナルな存在感でとても素敵でした。2人の出会いから思わぬ別れ(黒い羽根扇を持って黒衣装の群舞が2人の間に割って入り、ずんちゃんの姿をかき消してしまう~戦争の暗喩?)までしみじみと余韻を残すドラマ性のあるシーンでこれもまたステキ。
一幕を締めるのは『ザ・ショー・ストッパー』の「1889-PARIS-」
巴里万博場面ということで、エッフェル塔のシルエットが背景に。花里まなちゃんの歌が聴かせます。コーラスは瀬戸花まり、小春乃さよ、瑞希めい。
「エル・チョクロ」を歌いながら登場のあっきー(澄輝)と恋人うららちゃんが美しい。
ブルーのジャケットのあっきーと濃いピンクのドレスうららちゃんの並びが恋の喜びでいっぱいの若いカップル。
お互いを愛おしく見つめ合うタンゴ・・からうららちゃんがあっきーのジャケットをスッと脱がせて胸に抱いて掃けると・・・。黒シャツベスト姿になったあっきーが戸惑っていると、悪いヒトたちに囲まれるという流れに(笑)
ワルモノのボスはりく。先程のボールドストライプジャケットを黒パンツに合わせてインはアスコットタイ風の白サテンシャツで、バーンとした感じ。男どおしのタンゴで、絡まれるあっきー。
一人になってなお戸惑い続ける(笑)あっきーのもとに、黒いドレス姿のうららちゃんが再び登場。
戻ってきてくれたのに、今度はなぜか彼を手玉にとって楽しむような上から目線の彼女。そんな大人なうららちゃんに若者あっきーがすがるように踊るのですが、またもや彼女は彼の下から去っていく・・・
するとまたもや黒い群舞に囲まれるあっきー。
黒シャツ黒ベスト黒ハットの男達と今度は女たちも。
そこに現れた彼女は今度は真紅のドレス姿でりんきら、ずんちゃんを従えて、りくにエスコートされての登場。
女王のように艶やかに君臨する彼女に思わずすがりつくあっきー。
一瞬その顔に手をそえて微笑みかけるうらら嬢。ホッとするのもほんの一瞬。冷たい眼で彼を振り払い、舞台後方センターの白い十字架を指示します。
その瞬間「尼寺へ行け!」という幻聴が・・・(笑)
Theファム・ファタール。うららちゃん、こういう役どころ似合うわ・・・。
美しき魔性の女に惑わされ、翻弄され、ざっざっざっと肩を丸めてせきたてるような黒い男女に脅されて、よろめきながらもその十字架へ自ら向い天を仰いで磔になる・・・。ほっそりと美しい若者あっきーの乱れっぷりと艶やかなうらら嬢の高らかな嘲笑で幕。
美男美女のドラマチックな名場面。はぁ~これだけでもう遠征してきた甲斐があったというもの・・・とタメ息。
2幕目はリサイタルっぽく、歌を聴かせる場面で綴られます。
コスモス・クロニクル、ということで宙組の歴史を。ポスターのお衣装での「シトラスの風」から。
わたくしは凰稀さん星2番手からの新参ヅカファンなので、宙組の誕生時の記憶はないのですが、凰稀さんTOPの中日公演で再演した「シトラスの風」を想い出して、観劇初回になぜか涙してしまいました;;
勝手に思い出が蘇るのですよね。歌ってコワイ。
ここからコーラスの要、瑠依ルドルフ&瑠風ト―トによる「闇が広がる」。VISUAL面では花組新公にはるか及びませんが、耳に優しい歌唱力。
風馬翔くんと瀬戸花まりちゃんで安定感抜群の「NEVER SAY GOODBYE」。
ここから4人の歌を順に。
ずんちゃん(桜木)が「風雲に生きる」を熱唱。
りくくんと小春乃さよちゃんで「雨に唄えば」。初回、わ、歌だけだわ~りくちゃん頑張って!と手に汗握りましたが、最終日、りくちゃんの歌、にはもれなく会場の手拍子が入るという愛ある仕様になっていてホッとしました^^。
さよちゃんの「波」紹介で、歌も上手いしカワイイし・・・とりくちゃんが力説していたのはこの場面だったのですね^^
続いて、あおいさん(美風)のじっくり聴かせるソロ、「HOME」から
「歌ってサム、お願いよ」のセリフでつなぐりんきらさん(凛城)の「AS TIME GOES BY」。
こういうしっとり系の歌がはまる声質なんですよね、凛城さん。良かったです。
そしてあっきー(澄輝)が『銀英伝』の「銀河の覇者」を!
金髪ロングの鬘も軍服もなしですが、あのかなめちゃんのお披露目をもう下級生が歌うんだ!と衝撃。
かけるくん以下、バックダンサーズに入る下級生たちがとても嬉しそうにこのカッコ良いナンバーに入っているのが明るくて良い感じではあったのですが、ここであぁこれか、と思う感情が・・・。
よく、過去の再演場面、今のスターでステキに演じているなぁと思ってもOLDファンの方が「いやいや、初演の○○さんはこんなものじゃなかったxxx」となかなか納得されないのを??と思っていたのですが、まさに今自分がその境地を味わって納得^^;
心の狭い自分を発見(笑)
盛り上がったところで全員での「未来へ」
いえ、次の場面のずんちゃん、うららちゃんは除く、でした。
この2人で「星空伝説」。
2人とも白いアラビア衣装でのご登場。それぞれにお似合いで、とくにうららちゃんは「モンテクリスト伯」新公のエデ姫がきれいだったなぁと思いださせる美女っぷり。・・ですが、丸顔のずんちゃん面長のうららちゃんは宝塚的には男女逆では?でも同期並びでこの2人、というのは実に新鮮ですね^^
そこからの『ガイズ&ドールズ』メドレー。
あおいさん(美風)の「ハヴァナ」でがらりと空気が変ります。 ここ、まっぷー(松風)とえびちゃん(綾瀬)がペアダンサーで出ているのですが、攻めのまっぷーに、子役の時はカワイイのにこういうダンスでは大人の女感をぐっと押し出してドキッとさせるえびちゃんがステキ。
白地のダブルのストライプスーツにハットのあっきースカイと、ミントグリーンのベアトップワンピに白いオ―ガンジーで襟もとの詰まったボレロを乗せたような楚々としたスタイルのうららちゃんサラが登場。
ここからはほぼうららちゃんオンステージで、くるくる表情を変えてジェスチャーたっぷりでとてもキュートに「私がベルなら」を歌うのですが・・・。うーん、スゴイ修行場面だわ。
うららちゃんがポン、と高音に飛ぶフレーズがとても苦手だということはよぉくわかりました。
逆にディンドンディンドンの地声音階の部分は安定。
初回はひたすらハラハラしましたが、最終日はもう、高音がかすれても焦って萎縮することもなく、声も感情も出るようになってきていたので、まぁ良しとしましょうか。(うらら嬢には甘い)
そこからのあっきーの「初めて、人に教えた」からのセリフも気持ちがノッていて、デュエットの「はじめての恋」も若い美男美女でいい感じ。
あっきーセンターで男役群舞付きの「運命よ、今夜は女神らしく」に続きます。
このナンバー、男役冥利に尽きるんじゃないかしら。ハットを片手で押さえてのターンをセンターでアクセントつけつつ何度も全員で繰り返す振付が粋な音楽に乗って、みな「決まった・・・」と思っているはず^^。りんきらさんがダンサーに入っているのがあのちょっと色っぽい口元でわかりました。
続いて「月光」。実羚淳ちゃんセンター、結乃かなりちゃん涼華まやちゃんのポワントトリオのダンス。
実羚淳ちゃんがベジャールバレエ団かと思うような黒の全身レオタードにボリューム出して逆立てた黒髪鬘でちょっと省コストすぎないかしら??もっと素敵に見える衣装があるはず・・。とは思いましたが、ダンスは流石。ここ、黒レオタードの結乃かなりちゃんがしっかりとポワントで踊れる人だと言うことがよくわかりました。これからかなりちゃんを本公演でも捜すことにします^^
紫のフリルシャツに黒パンツのりくちゃんセンター男役ダンサーズを率いてのダンスシークエンス。御織先生振付で端正に力強く。ここのお衣装もちょっともう少し工夫が欲しいかもと思いましたが、ダンス場面としては観ごたえあり。
夜の雰囲気のライトが朝になり・・白タキシードのりんきらさんが歌う「ミ・マンケライ」。
癒しの歌声のりんきらさんも、ですが、もうね、水色と若草色のロングドレスであおいさん(美風)あいこさん(花里)が脇を固めて鐘の音のように柔らかくソプラノ響かせて・・・。
もう、バウがどこの大聖堂になったのかと。
一週間たった今でも忘れられない歌でしたね・・。
その後、りくちゃんが「So Amazing」というのは・・大丈夫?(再び)
かなり本人も辛いのでは?と心配していたら、かける(風馬)瑠風、瀬戸花小春乃と頼れるメンバーがガッチリと支えのコーラス入れてきて。さすがにそれぞれの力量に合わせたサポートの入れ方は演出の力の見せどころですね^^(え?)。
そしてスパンコールの飾り付きの白タキあっきーがセンターで堂々と歌い上げる「A New World」。
りんきらさん、りくちゃんも加わり歌います。
次のずんちゃん(桜木)の「セ・ファタル」。
桜木さんの実力が如何なく発揮された場面。
デキル子とは知ってはいたけれどもこれほどとは!と衝撃を受けた方も多いのでは?演出もステキでした。
歌詞のワンフレーズ毎に娘役さんが上手から下手から走り込んで来てセンターのずんちゃんと絡んで走り去る・・という大人っぽくも美味しい場面を今まで爽やかでカワイイイメージしかなかったずんちゃんが実は大人の男役としての表情で様々な娘役さんと役としての感情をこめて対峙できることを示しつつ、最後高らかに歌い上げるクレシェンドの入れ方まで、まさに大歌手の歌唱力も示したと言う。
意外性と完成度の高さに驚く客席、だったのでは。
次回のバウホール主役が決まりましたが、NW宙のこの場面を見た人にとっては驚きに当たらない発表だったはず。
ここからはフィナーレ。
花、月では主演娘役ポジが歌ってきた「Amazing Grace」をあいこさん(花里)のソロで。
「If It’s Over」へあっきー、あおいさんへと歌い継ぎ。この歌ウマ女役ふたりに挟まれての高音入れての歌唱を安定して歌えるあっきー、やはりデキル子、ですね。
最後にバンドメンバーの紹介をしっかり。だれもいない舞台でソロをとるメンバーがいる場所にスポットが当たります。
そして、NWの主題歌で、シルバーと黒の劇団新感線っぽい?サイバーパンクなお衣装で客席から登場。
宙組生にお似合いでした。意外だったのはうらら嬢。デコルテ見せての輪っかのドレスが似合うというイメージのうららちゃん、意外とこのロックテイストなミニドレスもお似合いでした。彼女、今回お衣装毎に鬘を変えてきていたのですが、選びにセンスがあるなと。
実は真風くんが女装するときに選ぶ鬘が、自分を良く知っていて引き立てるスタイルをわかっているなと密かに感心しているのですが、うららちゃんもなかなかだと思います。(贔屓目)
一度幕。
アンコールっぽく「Over The Wave」
バウなので、4人それぞれ、御挨拶があり、千秋楽では座長のあおいさんの御挨拶と今後の宙組の予定の告知もあり、それから主演のあっきーの御挨拶。
「朝夏さん中心の新生宙組でも、おっNewWaveメンバーもがんばってるね!と思ってもらえるよう頑張りたいと思います!」と。
千秋楽は客席も熱い拍手が鳴りやまず、なんとアンコールの客席降り再び・・・で「コパカバーナ」AGAINからメンバー紹介まで再現するスペシャル版。
何度も幕開けて、最後あっきーもネタ尽きたっぽい?と客席が察知して?のスタオべ。
幕が開いての客席の風景に素でびっくりしているらしいメンバーの反応が可愛かったです。
客席上手スタートで下手折り返し・・の舞台と連動してのWAVEをスタオべ状態でも行って、再度のアンコール拍手には流石に幕は上がらず・・・で、4人が幕前に出てきました。
幕前に出る、ということにすでに嬉しそうな4人がまた可愛くて^^
愛を叫ぶ、というお題で、ずんちゃん「大好きだー!」、りくちゃん「みなさん、愛してまーす!」、りんきらさん「宙組、最高!」、あっきーは「NewWave宙、サイコー!」。
下手に掃ける時、ずんちゃん、りんきらさん、あっきー、りくちゃんの順の並びだったのですが、ずんちゃんが帰りたくない!と渋滞を起こし^^、最後りくちゃんが、あっきーを超えて自分が先に掃けて、最後の一人をあっきーにする、という気づかいを見せて。
ひとり残されたあっきー、「好きだ!」と叫んでの投げキス
充実した皆の様子が清々しい千秋楽、でした。
そして2度目の遠征は12日(日)11:00前楽、そして14:30の千秋楽。
バウ・ショーケース「NEW WAVE 宙」
宙組によってこれまでに上演された作品の名場面を再現すると共に、古今東西の名曲をエネルギッシュにお届けするエンターテインメント・ショー。作・演出/三木章雄。
澄輝さやと主演。
主な出演者、として「歌う男S」のポジションに凛城きら、蒼羽りく、桜木みなとがセンター部分に入り、
娘役では「踊る女A]ポジで伶美うらら嬢が。
オープニングはラテンで『コパカバーナ』からまずは「アイ・カランバ」。
「New Wave!へようこそ!」からスタート。
メイン4人は新調の白と金のお衣装。男役さんの紫と金のお衣装と娘役さんの後ろスカートフリフリ付きの紫のダルマが宙組カラ―^^。うらら嬢だけはこのスカートが白一色で、ターバンも豪華。
ラテンといいながらも高貴なカラ―でスマートに宙らしく。
そこから留依薪世くんのソロでの「ボレロ」。瑠風輝くんが加わり今回この2人の歌で展開する場面多し。耳福です。
って97期首席留依くんの歌ウマは知っていましたが98期174cm瑠風くん高身長ゆえか低音が出て歌ウマって今後色々と頼りになりそう。
順にりんきら綾瀬あきなちゃん、ずんちゃん(桜木)と157cmと小柄な花咲あいりちゃん、りくくんと結乃かなりちゃんの93期同期ダンサーカップルが踊ります。って、結乃かなりちゃん今回で初認識しましたがちょっと頬骨の高いお顔だちが特徴のステキなダンサー。164cmと背も高くて美脚。あっきー(澄輝)うららちゃん(伶美)の麗しのペアが最後に登場。4組のカップルが踊ってフォーメーション決めて盛り上がります。
そして四人を舞台に残して持ち込まれるのはティンバレス。
(若手男役が運んできますが、千秋楽だけ娘役さんが・・。か弱い娘役さんが運んでくださるなんて!と4人恐縮!)
そういえば月バウでもあったかも。三木先生的にはここで各自のキャラ紹介となる設定だそうですが、ずんちゃんの明るくて元気なキャラ、りくくんえ?そうくる?なお祭り太鼓風、りんきらが会話ティンバレスでゆるいけれど考えているヒトっぽい感じ、にはなんとなく納得。あっきーのパートは楽器を超えてどこまでも・・と床や最後人の額を叩いてしまう、という設定。正統派っぽいけれど意外と支えてあげたくなる迷走系。スティックを放り投げてキャッチ、というところで締めるべきところ、意外と成功率が低い??で、「まぁいいってことで・・・」的にゆるっとまとめてまったくまとまらないのがあっきーのMCクォリティであることがわかりました^^。りくちゃんのお祭り太鼓には最終日会場からのノリノリ手拍子が入ってドヤ顔?
最後に四人揃ってのパフォーマンスでキメたあとは出演者全員が出てきて、「コパカバーナ」で客席下り。2日目は一列目でしたのでりくちゃんと握手。近くのお席の少女がうららさまのお衣装に触れた!と大興奮!(良かったわね^^)最終日は下手後方でしたので、あおいさん(美風舞良)やりりちゃん(潤奈すばる)が近かったです。
そのあとは”新しい波”として下級生から順に4人がひとりの出演者囲んでご紹介するコーナー。
そう言えば月ではあーさ(朝美絢)がスチールのポーズがやる気満々といじられたら、あれは美弥さんを真似したんですよとシレッと逆襲したのを思い出しました
瑠風輝くんがスポーツ万能で学生時代バスケットボール部だった、ということでダンクシュート決めさせたり(りくが肩の高さで腕を上げて低すぎるゴールポストになりあっきーが全くダメダメなディフェンスを行い瑠風氏苦笑^^;・・)小春乃さよちゃんが宝塚オタクということで四人とそれぞれカップルポーズを決めたり、と二日目も楽しかったのですが前楽は美声のあいこ先輩(花里まな)が実は男役に憧れが・・と「うたかたの恋」ルドルフパートを披露。「あなたとご一緒ならどこへでも」のりくから始まる4人のマリ―というカオスも(いえ、意外とすんなり皆さんマリ―でした^^;)。
このコーナー見た回の「波」の生徒は絶対その後の公演でもわかるようになりますし、脇がわかるようになるとその組に愛着もわきますし、とても良いコーナーだなと思います^^
そして 千秋楽の大トリは副組長あおいさん(美風)。初代スカイレポーターズということで逆に四人をレポートするという設定で、「『NW宙』で得たものを男役らしさを極めたポーズに込めて見せて!」、との課題を四人に。
はい、蒼羽さん、で「ええ~そういうのって下級生からじゃ・・」と抵抗するも「関係ありません、はい、蒼羽さん、早くしてください、時間がありません」とせきたてられながら右往左往して考えるも、いきなりの華麗なターンからのバチコーンウインクでの投げキスを決めるりく。やればデキル子。ずんちゃんが「フゥッ!!」と掛け声を決め、りんきらが「みんな、愛してるよ」という台詞からの噛みつくようなウィンクを決め…。りんきらさん、さすが。コワイ
て、締めのあっきーは??と期待値高まる会場でしたが、ススッと歩いてくるりターンからのにっこりウインク。通常運転の爽やかさ・・・。一皮むけてほしかったファンとしては物足りなく思えなくもありませんでしたが、このゆるさ、上品さが揺るがないのがあっきーなのかも。これからの夢、を振られて、ずんちゃんが次の公演でも輝きます!と宣言し、りくくんが宙組を宝塚を愛し続けます!と熱く語り、りんきらが様々なキャラクターになれる大人の男役を目指します(さすがりんきらさん現実を見た発言)と言った後でのあっきーは・・・。
「今回バウで色々な曲を歌わせていただいて楽しかったので、もっといろいろな曲にチャレンジしていきたいです」と「バウでひとりで歌って楽しかったので、次は大劇場でのソロもかなえたいです!」と。
御挨拶とバウ公演主演のトリのお言葉としてはもっとパア―ンと打ち上げてもいいのに・・と真ん中クォリティを吟味する場としてはちょっと残念でもありましたが、そう言えば、バウNWシリーズのセンター、花のだいもん、月のみやるりが散々一人での場面や銀橋でセンターで歌い上げる機会をもらってきてのそのポジだったのに比べて、クラシコ新公以来、歌ではグスタフ戴冠式でひとくさり、それも側近貴族達の並びの中からの発声・・くらいが目立った活躍レベルのあっきーが何度もセンターを取るこのバウを破綻なく歌いこなし場面を作り勤めてきた結果の実感かと思うとなんだかジーンと来てしまいました。
あおいさんの夢は「今の宙組で海外公演に行ってみたい」でした。なるほど。宙組設立時のメンバーが香港公演選抜隊でしたものね^^
そこからの「Venus」。「聞いてください、Venus!」からの4人の客席下り。上手通路はりく、りんきら。下手通路があっきーずん。間奏ではお客様を立たせてのダンスも!手をとってくるくる回された方々、お疲れ様ですv個人的にお客様相手のダンスって回りは観ていて特に楽しいものでもないので一組くらいで充分なのですけど^^;あ、2日目の午前の回、通路席のれーれ(すみれ乃麗)を見つけたずんちゃんがお手をどうぞで2人で踊ったのは良かったです 全体としてここ、見つめたり微笑みかけたり・・で色々と釣る場面ですが、宙組らしくユルッとしていたような・・・。花だときっと身が持たなかったはず、とか、月では美弥様に意識飛ばされた・・とか比べると物足りない!となるのですが・・・いや、「PHOENIX宝塚」での銀橋カイちゃん5での濃いパフォーマンスを期待したのですが及ばずでしたね。でも楽しい
その後、ずんちゃんとりくくんが残って「銀河のロマンス」。
銀色に星?ハ―ト?の傘を持った娘役ちゃんたちが銀と黒の小さなフリフリをつけたダルマ衣装でアンサンブルとして登場。ずんちゃんの歌い始めでりくちゃんが娘役さんたちを見つけてわぁ☆と驚いて喜ぶ顔芸を入れるのが可愛くてツボでした。
そこにりんきらさんが加わっての「星屑のスパンコール」
少年隊の歌だそうですが、こういう昭和なアイドル歌謡曲を若手男役が歌うのってとても甘くていい感じ。
センターブロック前方席は軒並み狙い撃ちされてここ、かなり美味しいです。
照明が夜の星空になり、舞台にたった一人、あっきーがキラキラ付きの黒燕尾で登場。「星に願いを」を歌います。
伸びやかな歌唱。ロケットガールズをご紹介して盛り立ててはけるあっきー。
娘役ロケット。少人数でうららちゃんあおいさん以外総勢8名で。ダンサーのエビちゃん(綾瀬)、脚がきれいでキレよく高く上がる結乃かなりちゃんに目が行きます。あいこ先輩もきれいに脚上げされていて。
黒ドレスのあおいさん(美風)が「Jupiter」を歌い出すと、あっきーがほの暗い中スタンバイのポーズを取って、そこからあっきーセンター下級生の黒燕尾。御織ゆみ乃先生の振付です。THE正統派。
あおいさんの深い歌声が「望むように生きて、輝く未来を。いつまでも歌うわ、あなたのために」と歌い上げる・・・・・・じんと心に響く歌唱。
宙の黒燕尾、いつも凰稀かなめ氏一択で、センター以外観られていなくて、見ても朝夏オヅキ七海愛月蒼羽どまりでしたから・・・。新鮮。風馬翔くんが上半身安定して脚がスッと軽くてバランス良くて上手い、とかダンサー潤奈すばるちゃんが肩入れてがっつり踊るからジャケットの首が抜けちゃうけど本当に嬉しそうに踊っている・・とかまっぷー先輩(松風)はさすがに安定している、とか色々新たな気持ちでチェック。
次はダンスシークエンス。ダンサー蒼羽氏一番の見せ場!「エトランジェ」。
次回ACTシアター雪組公演に特出か?と思わせるボールドストライプのダブルの白紺スーツ。インのシャツは紫。
ハットあり。マフィアのボス風。ドヤ顔でビスチェに大きなフリルスカートのエナメルっぽい素材のブルードレスの娘役群舞引き連れて・・・。
結乃かなりちゃんがダンサーならではのシャープな踊りで、伶美うららちゃんはちょっとした表情やタメで、それぞれに魅せるダンスで脇を固めます。りくちゃんは得意のダンスだと本当にスターですね。堂々たるもので、惚れぼれします。
そこに登場するフュ―シャピンクのスパンコールドレスの黒ボブのミステリアスな女性は・・・ゆいちぃ(実羚淳)です。
脚が長くて長すぎて、胴体が短くてドレスのバランスがちょっと変ですが、2人のダンサーが椅子を使ってアクロバティックに踊ります。この長身2人の安定感とダイナミズムは素晴らしいですね。
で、ウットリ引き込まれていると、「チュニジアの夜」を歌い始める蒼羽氏。
・・・大丈夫か^^;で、一気にこれが若手お試しバウホール公演であることに気づく、という仕掛けです^^;
りくちゃんは本当に後は歌だけ、それも結構良い声で声量もあるのだから、音程の安定感かな?後は。そして、自信ね!
そしてがらりと趣が変って『Dancing Crazy』よりの「ミュゼット」場面。
風馬翔くんが脚の悪いアコーディオニストの老人を。そこに絡む子役綾瀬あきな・花咲あいりちゃんが可愛過ぎます。やっていることは極悪ですが・・・(アコーディオンを奪いさる)^^;・
そこからの回想場面で若き翔がりんきらこと凛城きら氏。軍服にベレーでどこのヤン・ウェンリー?と思いましたが、大戦中のパリのカフェ設定で、であった恋人がずんちゃん(桜木みなと)。
このずんちゃんの女役が素晴らしく良かったです!髪もショートのままで光るピンでサイドを止めるくらいのナチュラルさ。フレンチスリーブのローウエストでほっそりとしたウエストのラインが出る桜色のTOPSにラベンダーのフレア―スカート。腕のしなやかさや手首の華奢な感じが瑞々しい若い女性、を体現していてしっとりとした情感を湛えた演技といい、ノスタルジックなシャンソンの調べにピッタリと合っていて、男役の女装でもなく、作り込んだ宝塚の娘役芸でもなく、オリジナルな存在感でとても素敵でした。2人の出会いから思わぬ別れ(黒い羽根扇を持って黒衣装の群舞が2人の間に割って入り、ずんちゃんの姿をかき消してしまう~戦争の暗喩?)までしみじみと余韻を残すドラマ性のあるシーンでこれもまたステキ。
一幕を締めるのは『ザ・ショー・ストッパー』の「1889-PARIS-」
巴里万博場面ということで、エッフェル塔のシルエットが背景に。花里まなちゃんの歌が聴かせます。コーラスは瀬戸花まり、小春乃さよ、瑞希めい。
「エル・チョクロ」を歌いながら登場のあっきー(澄輝)と恋人うららちゃんが美しい。
ブルーのジャケットのあっきーと濃いピンクのドレスうららちゃんの並びが恋の喜びでいっぱいの若いカップル。
お互いを愛おしく見つめ合うタンゴ・・からうららちゃんがあっきーのジャケットをスッと脱がせて胸に抱いて掃けると・・・。黒シャツベスト姿になったあっきーが戸惑っていると、悪いヒトたちに囲まれるという流れに(笑)
ワルモノのボスはりく。先程のボールドストライプジャケットを黒パンツに合わせてインはアスコットタイ風の白サテンシャツで、バーンとした感じ。男どおしのタンゴで、絡まれるあっきー。
一人になってなお戸惑い続ける(笑)あっきーのもとに、黒いドレス姿のうららちゃんが再び登場。
戻ってきてくれたのに、今度はなぜか彼を手玉にとって楽しむような上から目線の彼女。そんな大人なうららちゃんに若者あっきーがすがるように踊るのですが、またもや彼女は彼の下から去っていく・・・
するとまたもや黒い群舞に囲まれるあっきー。
黒シャツ黒ベスト黒ハットの男達と今度は女たちも。
そこに現れた彼女は今度は真紅のドレス姿でりんきら、ずんちゃんを従えて、りくにエスコートされての登場。
女王のように艶やかに君臨する彼女に思わずすがりつくあっきー。
一瞬その顔に手をそえて微笑みかけるうらら嬢。ホッとするのもほんの一瞬。冷たい眼で彼を振り払い、舞台後方センターの白い十字架を指示します。
その瞬間「尼寺へ行け!」という幻聴が・・・(笑)
Theファム・ファタール。うららちゃん、こういう役どころ似合うわ・・・。
美しき魔性の女に惑わされ、翻弄され、ざっざっざっと肩を丸めてせきたてるような黒い男女に脅されて、よろめきながらもその十字架へ自ら向い天を仰いで磔になる・・・。ほっそりと美しい若者あっきーの乱れっぷりと艶やかなうらら嬢の高らかな嘲笑で幕。
美男美女のドラマチックな名場面。はぁ~これだけでもう遠征してきた甲斐があったというもの・・・とタメ息。
2幕目はリサイタルっぽく、歌を聴かせる場面で綴られます。
コスモス・クロニクル、ということで宙組の歴史を。ポスターのお衣装での「シトラスの風」から。
わたくしは凰稀さん星2番手からの新参ヅカファンなので、宙組の誕生時の記憶はないのですが、凰稀さんTOPの中日公演で再演した「シトラスの風」を想い出して、観劇初回になぜか涙してしまいました;;
勝手に思い出が蘇るのですよね。歌ってコワイ。
ここからコーラスの要、瑠依ルドルフ&瑠風ト―トによる「闇が広がる」。VISUAL面では花組新公にはるか及びませんが、耳に優しい歌唱力。
風馬翔くんと瀬戸花まりちゃんで安定感抜群の「NEVER SAY GOODBYE」。
ここから4人の歌を順に。
ずんちゃん(桜木)が「風雲に生きる」を熱唱。
りくくんと小春乃さよちゃんで「雨に唄えば」。初回、わ、歌だけだわ~りくちゃん頑張って!と手に汗握りましたが、最終日、りくちゃんの歌、にはもれなく会場の手拍子が入るという愛ある仕様になっていてホッとしました^^。
さよちゃんの「波」紹介で、歌も上手いしカワイイし・・・とりくちゃんが力説していたのはこの場面だったのですね^^
続いて、あおいさん(美風)のじっくり聴かせるソロ、「HOME」から
「歌ってサム、お願いよ」のセリフでつなぐりんきらさん(凛城)の「AS TIME GOES BY」。
こういうしっとり系の歌がはまる声質なんですよね、凛城さん。良かったです。
そしてあっきー(澄輝)が『銀英伝』の「銀河の覇者」を!
金髪ロングの鬘も軍服もなしですが、あのかなめちゃんのお披露目をもう下級生が歌うんだ!と衝撃。
かけるくん以下、バックダンサーズに入る下級生たちがとても嬉しそうにこのカッコ良いナンバーに入っているのが明るくて良い感じではあったのですが、ここであぁこれか、と思う感情が・・・。
よく、過去の再演場面、今のスターでステキに演じているなぁと思ってもOLDファンの方が「いやいや、初演の○○さんはこんなものじゃなかったxxx」となかなか納得されないのを??と思っていたのですが、まさに今自分がその境地を味わって納得^^;
心の狭い自分を発見(笑)
盛り上がったところで全員での「未来へ」
いえ、次の場面のずんちゃん、うららちゃんは除く、でした。
この2人で「星空伝説」。
2人とも白いアラビア衣装でのご登場。それぞれにお似合いで、とくにうららちゃんは「モンテクリスト伯」新公のエデ姫がきれいだったなぁと思いださせる美女っぷり。・・ですが、丸顔のずんちゃん面長のうららちゃんは宝塚的には男女逆では?でも同期並びでこの2人、というのは実に新鮮ですね^^
そこからの『ガイズ&ドールズ』メドレー。
あおいさん(美風)の「ハヴァナ」でがらりと空気が変ります。 ここ、まっぷー(松風)とえびちゃん(綾瀬)がペアダンサーで出ているのですが、攻めのまっぷーに、子役の時はカワイイのにこういうダンスでは大人の女感をぐっと押し出してドキッとさせるえびちゃんがステキ。
白地のダブルのストライプスーツにハットのあっきースカイと、ミントグリーンのベアトップワンピに白いオ―ガンジーで襟もとの詰まったボレロを乗せたような楚々としたスタイルのうららちゃんサラが登場。
ここからはほぼうららちゃんオンステージで、くるくる表情を変えてジェスチャーたっぷりでとてもキュートに「私がベルなら」を歌うのですが・・・。うーん、スゴイ修行場面だわ。
うららちゃんがポン、と高音に飛ぶフレーズがとても苦手だということはよぉくわかりました。
逆にディンドンディンドンの地声音階の部分は安定。
初回はひたすらハラハラしましたが、最終日はもう、高音がかすれても焦って萎縮することもなく、声も感情も出るようになってきていたので、まぁ良しとしましょうか。(うらら嬢には甘い)
そこからのあっきーの「初めて、人に教えた」からのセリフも気持ちがノッていて、デュエットの「はじめての恋」も若い美男美女でいい感じ。
あっきーセンターで男役群舞付きの「運命よ、今夜は女神らしく」に続きます。
このナンバー、男役冥利に尽きるんじゃないかしら。ハットを片手で押さえてのターンをセンターでアクセントつけつつ何度も全員で繰り返す振付が粋な音楽に乗って、みな「決まった・・・」と思っているはず^^。りんきらさんがダンサーに入っているのがあのちょっと色っぽい口元でわかりました。
続いて「月光」。実羚淳ちゃんセンター、結乃かなりちゃん涼華まやちゃんのポワントトリオのダンス。
実羚淳ちゃんがベジャールバレエ団かと思うような黒の全身レオタードにボリューム出して逆立てた黒髪鬘でちょっと省コストすぎないかしら??もっと素敵に見える衣装があるはず・・。とは思いましたが、ダンスは流石。ここ、黒レオタードの結乃かなりちゃんがしっかりとポワントで踊れる人だと言うことがよくわかりました。これからかなりちゃんを本公演でも捜すことにします^^
紫のフリルシャツに黒パンツのりくちゃんセンター男役ダンサーズを率いてのダンスシークエンス。御織先生振付で端正に力強く。ここのお衣装もちょっともう少し工夫が欲しいかもと思いましたが、ダンス場面としては観ごたえあり。
夜の雰囲気のライトが朝になり・・白タキシードのりんきらさんが歌う「ミ・マンケライ」。
癒しの歌声のりんきらさんも、ですが、もうね、水色と若草色のロングドレスであおいさん(美風)あいこさん(花里)が脇を固めて鐘の音のように柔らかくソプラノ響かせて・・・。
もう、バウがどこの大聖堂になったのかと。
一週間たった今でも忘れられない歌でしたね・・。
その後、りくちゃんが「So Amazing」というのは・・大丈夫?(再び)
かなり本人も辛いのでは?と心配していたら、かける(風馬)瑠風、瀬戸花小春乃と頼れるメンバーがガッチリと支えのコーラス入れてきて。さすがにそれぞれの力量に合わせたサポートの入れ方は演出の力の見せどころですね^^(え?)。
そしてスパンコールの飾り付きの白タキあっきーがセンターで堂々と歌い上げる「A New World」。
りんきらさん、りくちゃんも加わり歌います。
次のずんちゃん(桜木)の「セ・ファタル」。
桜木さんの実力が如何なく発揮された場面。
デキル子とは知ってはいたけれどもこれほどとは!と衝撃を受けた方も多いのでは?演出もステキでした。
歌詞のワンフレーズ毎に娘役さんが上手から下手から走り込んで来てセンターのずんちゃんと絡んで走り去る・・という大人っぽくも美味しい場面を今まで爽やかでカワイイイメージしかなかったずんちゃんが実は大人の男役としての表情で様々な娘役さんと役としての感情をこめて対峙できることを示しつつ、最後高らかに歌い上げるクレシェンドの入れ方まで、まさに大歌手の歌唱力も示したと言う。
意外性と完成度の高さに驚く客席、だったのでは。
次回のバウホール主役が決まりましたが、NW宙のこの場面を見た人にとっては驚きに当たらない発表だったはず。
ここからはフィナーレ。
花、月では主演娘役ポジが歌ってきた「Amazing Grace」をあいこさん(花里)のソロで。
「If It’s Over」へあっきー、あおいさんへと歌い継ぎ。この歌ウマ女役ふたりに挟まれての高音入れての歌唱を安定して歌えるあっきー、やはりデキル子、ですね。
最後にバンドメンバーの紹介をしっかり。だれもいない舞台でソロをとるメンバーがいる場所にスポットが当たります。
そして、NWの主題歌で、シルバーと黒の劇団新感線っぽい?サイバーパンクなお衣装で客席から登場。
宙組生にお似合いでした。意外だったのはうらら嬢。デコルテ見せての輪っかのドレスが似合うというイメージのうららちゃん、意外とこのロックテイストなミニドレスもお似合いでした。彼女、今回お衣装毎に鬘を変えてきていたのですが、選びにセンスがあるなと。
実は真風くんが女装するときに選ぶ鬘が、自分を良く知っていて引き立てるスタイルをわかっているなと密かに感心しているのですが、うららちゃんもなかなかだと思います。(贔屓目)
一度幕。
アンコールっぽく「Over The Wave」
バウなので、4人それぞれ、御挨拶があり、千秋楽では座長のあおいさんの御挨拶と今後の宙組の予定の告知もあり、それから主演のあっきーの御挨拶。
「朝夏さん中心の新生宙組でも、おっNewWaveメンバーもがんばってるね!と思ってもらえるよう頑張りたいと思います!」と。
千秋楽は客席も熱い拍手が鳴りやまず、なんとアンコールの客席降り再び・・・で「コパカバーナ」AGAINからメンバー紹介まで再現するスペシャル版。
何度も幕開けて、最後あっきーもネタ尽きたっぽい?と客席が察知して?のスタオべ。
幕が開いての客席の風景に素でびっくりしているらしいメンバーの反応が可愛かったです。
客席上手スタートで下手折り返し・・の舞台と連動してのWAVEをスタオべ状態でも行って、再度のアンコール拍手には流石に幕は上がらず・・・で、4人が幕前に出てきました。
幕前に出る、ということにすでに嬉しそうな4人がまた可愛くて^^
愛を叫ぶ、というお題で、ずんちゃん「大好きだー!」、りくちゃん「みなさん、愛してまーす!」、りんきらさん「宙組、最高!」、あっきーは「NewWave宙、サイコー!」。
下手に掃ける時、ずんちゃん、りんきらさん、あっきー、りくちゃんの順の並びだったのですが、ずんちゃんが帰りたくない!と渋滞を起こし^^、最後りくちゃんが、あっきーを超えて自分が先に掃けて、最後の一人をあっきーにする、という気づかいを見せて。
ひとり残されたあっきー、「好きだ!」と叫んでの投げキス
充実した皆の様子が清々しい千秋楽、でした。
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