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今回は、少し異色のケーターハムスーパーセブンについて。
CaterhamSuper7、ご存じの通りイギリスのライトウェイトスポーツの代表格的な車両です。
もともとは、チャップマンが考えたロータススーパー7が始まりで、これを踏襲したのがケーターハムです。
この辺の お話は、ご自身でググってください。割とグチャグチャした覇権争い的な話もありますので、割愛。
搭載されるエンジンはOHV、分かりますか? OHVって。
カムがエンジンブロック側に内蔵されていて、カムのアクションはプッシュロッド(簡単に言えば鉄製の棒です)を介してヘッド側のロッカーアームを押す機構。
高回転には不向きなメカニズムですが、しかし実際は良く回る。
これに加えて、WEBER製のキャブレ―ター。しかもMADE IN ITALY。 なぜイタリア製を強調するかといえば、今入手できるのはスペイン製だから。それにしてもWEBERそのものが貴重品で、高額商品になっておりますな。
さて、この1700SS KENTユニットについて。
オーナー様からOHの依頼を受けたのが2年も前。
海外市場を調べても、よさそうなエンジンパーツがあまりないのが実情。 本家イギリスを見てもなかなかよさそうなピストンすら存在しません。
国内の専門会社でも扱うのがUSA仕様ながらも高額ピストンで、オーナー様はNO!!の一言・・こりゃ困った話。
ベースのエンジンはFORD1600、これをチューニング化したユニットが1700SS KENTですから、すでにチューニングエンジンなのです。
ヘッド側の燃焼室は殆どありません。燃焼室はピストン側の凹みとなります。だからピストンの設計も結構複雑な感じです。
開けてみれば、ピストンもロッドも凄く”重い”ものが使われていて、当時の設計思想が思う浮かぶ。
MARUHAで作ったのは↓
PISTON: MAHLE製特注品
ROD : H-ビーム軽量品 (特注)
と豪華な内容になりました。 価格は内緒ですよ、ブログでは言えない・・・・位高いよ。
ポートもすでにきれいに仕上がったもので、嘗てイギリスのMr.xxxさんがゴリゴリやったのかなぁ~なんて、少し空想チックに。
エンジン好きが集まって、ベースのフォード製1600エンジンをあーでもない、こーでもない、って弄って、触って、壊して、そんな感じで楽しんだのです。
今だってフォーミュラーフォードってのが在って、このOHV1600CCでレースが盛んに行われているのですよ。
MAZDAロードスターも同じですよ。
B6もBPも汎用エンジンで、大衆車に幅広く搭載されたエンジンなのですね。
そこにロードスターに搭載された時点で、何かしらDOHCの意味合いが乗っかて来た感じで、まぁ簡単に言えば決して優れたスポーツカーエンジンではそもそもないんです。
しかし、そこをなんとか楽しいエンジンにより仕上げたいと思う気持ちが、今の市場を支えているのだと思うわけです。
結局いつの時代も同じ様なものだと言うことなのでしょう。
このスーパー7のエンジンOHは機会があれば別ページを専用に作ってご案内します。
ではでは。