ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

標高約1100メートルの佐久荒船高原は気温が24度と快適です

2011年06月24日 | 佐久荒船高原便り
 夕方のテレビニュースでは、関東地方は夏のように暑くなり、埼玉県熊谷市では気温が摂氏39.8度に達したと伝えています。太平洋高気圧が日本列島に張り出し、夏と同じ気圧配置となり、関東は猛暑日になったようです。

 これに対して、長野県佐久市の佐久荒船高原は標高が約1100メートルあるお陰で、気温は摂氏24度ぐらいと快適です。高原に強風が吹き付け、木の枝が折れて道路に小枝の破片が散乱しています。強風の中でも、セミのヒグラシは森のあちこちで泣き続けています。一方、風の影響によって木立が揺れるためか、野鳥はあまり鳴いていません。

 佐久荒船高原の東側にそびえている妙義山に西日が当たっています。



 佐久荒船高原のすぐ向かいにそびえている荒船山も山肌は見かけは夏山に近くなりました。



 木の切り株にキノコが生えています。



 梅雨の湿度の影響でしょうか。

 森の中ではヤマボウシ(山法師)の花が満開です。



 森陰の木漏れ日の中では、ウバユリなどが成長を続け、夏景色に向かっています。暑い夏ももうすぐです。節電対策を考える締め切りが迫っています。

大同大の西堀教授は名古屋地域の伝統工芸を受け継ぐロボットシステムを開発中です

2011年06月23日 | 汗をかく実務者
 名古屋市南区にある大同大学工学部の西堀賢司教授は、伝統工芸の「鳴海染め」を現在に受け継ぐために、絞り作業をこなすロボットを中核に据えた自動化システムを開発中です。

 江戸時代から現在の名古屋市緑区には「有松・鳴海絞り」という綿などの絞り染めが発達し、明治時代には絞り染めした浴衣などの日本で一番出荷した地域だったそうです。本来の鳴海絞りは布の一部をつまんで尖ったような形状の部分に糸をかたく巻き付けて、染色工程で染料がしみ込まないようにしています。染色作業後に、巻き付けた糸をほぐすと、染まっていない絞り染め模様ができあがる仕掛けです。

 現在、「有松・鳴海絞り」は伝統工芸に指定されています。しかし「現在は絞り作業を担う職人の高年齢化が大きな課題になっている」と、鳴海絞りの家業を受け継ぐ老舗の社長が説明します。職人は70歳代から80歳代が多く、職人を希望する若い方はほとんどいないそうです。

 こうした近くの地域の悩みを解決するために、大同大でロボット開発を研究してきた西堀教授は、伝統工芸である「鳴海絞り」という染め物の絞り作業を小型垂直多関節型ロボットを利用する自動化システムによって代替するメドをつけました。伝統工芸では職人の手作業による一連の絞り作業を、ロボットの上下運動によって樹脂製のキャップを綿などの布に取り付ける作業によって代替する一連のシステムを開発したのです。

 外径が約6ミリメートルの小さなキャップ形状のものの中に、布の一部を押し込み、柔軟性に富んだエラストマー(ゴムとお考えください)製のキャップが中に押し込まれた布を加圧します。この加圧力によって、染色工程で染料がキャップの中に入り込まず、染まらない模様ができます。



 実は、ロボットによって布の一部をキャップ内に押し込む作業が予想以上に難しい作業です。



 円柱状の穴を開けた固定具の中にキャップを配置し、その上に布を置き、布の上から細長い棒形状のニードルを垂直に押し込むことで、キャップ内に布を押し込みます。

 ニードルを上側に引き上げると、ニードルの先に布がキャップに押し込まれた状態で取り出されます。この状態のキャップを、別のサブロボットのハンドがキャップと布の一体品を二ードルから取り外します。



 このサブロボットは西堀教授の研究室の試作品です。2台のロボットが協調作業をすることで、キャップを被せる作業全体を自動化することに成功しています。

 次の課題は、自動化された鳴海絞りをどんな布製品に適用し、優れたデザインを施して、売れる製品をつくりことです。例えば、ネクタイなどを試作しています。開発したロボットによる代替技術を生かす商品開発はなかなかの難問のようです。近所の大学の教員が、地域の悩みを解決する動きはこれからは重要になります。地域のイノベーション創出の課題は数多くなると思います。大学が地域の課題解決に応えられるかが問われています。

三重県津市の津偕楽公園の近くではアジサイが咲いていました

2011年06月22日 | 旅行
 三重県津市のJRと近畿日本鉄道の両方の津駅近くにある津偕楽公園(つかいらくこうえん)を散策しました。自然豊かな丘陵と谷で構成されている公園でした。昨日の大雨と打って変わって、よく晴れた日になったことから、ヒヨドリなどの野鳥が多く鳴いていました。近くの住民の方が多数、散策していました。

 津偕楽公園の周辺もなだらかな丘陵や池などが展開している自然豊かな地形です。その一角に、アジサイの花がよく咲いている個所があります。



 昨日の雨の影響のためか、いろいろなアジサイの花が色鮮やかです。







 一方、ハナショウブは花期が終わっていました。小さな池の一部にハナショウブが植えられていましたが、花は終わっていました。伊勢系のハナショウブだと思います。

 津偕楽公園は、元々は「御山荘」(ごさんそう)あるいは「御山荘山」と呼ばれ、津藩の藩主が鷹狩りした際の休憩所となる御殿が建てられていた所だそうです。津藩の第11代藩主の藤堂高猷公(とうどうたかゆき)公が 江戸時代の安政安政3から4年にかけて別荘を設けたそうです。現在の偕楽園という名称は高猷公の俳号に由来するのだそうです。ここには桜やつつじの木が多数植えられていて、お花見の時期は多くの方が来場するのだそうです。ソメイヨシノの木が約1500本植えられています。秋の紅葉も美しい彩りを添えます。

 うっそうとした森の中の1本の大木に“フクロウ”が1羽留まっていました。



 大木のかなり上の方に留まっているため、正確には種類が分かりません。アオバズクの子供ではないかと思っています。コミミズクの可能性もあります。

 近所の方の話だと、いつもは2羽そろっているそうです。津偕楽公園が自然豊かなことが分かります。市街地に自然豊かな津偕楽公園がある津市民は幸せです。

長野県佐久市の里山では気品あふれるノアヤメの花が咲き始めました

2011年06月21日 | 季節の移ろい
 長野県佐久市の市街地から里山に入ると、ノアヤメが咲き始めていました。ノアヤメの花が棚田の畔などに所々に咲いています。

 ノアヤメの花の青紫色はなかなかの気品を感じさせます。





 ノアヤメの花の造形は自然がつくり出したなかなかの傑作です。梅雨の季節にとてもよく合います。

 もう少し山側に上がると、崖の急な斜面にヤマツツジが咲いていました。



 緑の中に、赤色のヤマツツジの花は目立ちます。急な斜面にへばりついて咲いています。“ヤマツツジ”と表記しましたが、日本の野生のツツジは種類が非常に多いので、見た目でヤマツツジと判断しています(実際に正確かどうかは自信がありません)。

 梅雨の中を、いろいろな野生の花がけなげに咲いています。

 標高が約1100メートルの荒船高原では、野生のアジサイがもうすぐ咲き始めそうです。草原の中では、ノアヤメも咲きます。少し遅れて、ノハナショウブも咲きます。初夏に向けて、梅雨時の霧の中でいろいろな野草が準備を進めています。

佐久荒船高原では濃いピンク色のクリンソウが咲き始めています

2011年06月19日 | 佐久荒船高原便り
 長野県佐久市にある佐久荒船高原ではサクラソウ(桜草)の一種のクリンソウ(九輪草)の花が咲き始めました。

 森の中の小さな小川などの水場近くで、濃いピンク色の花の九輪草が咲いています。





 緑一色の草原の中で、濃いピンク色のクリンソウの花は目立ちます。また、森陰の目立たない所などでも水場があると、クリンソウの花が咲いています。クリンソウの小さな種が小川を流れて根付くようです。

 草原の中の倒木にキノコが生えています。



 キノコは春や梅雨などの時期にも結構、生えています。

 佐久荒船高原の森の中では、キリ(桐)の木は珍しい存在です。山道沿いにキリの木が1本あり、花を咲かせていました。



 キリの花は寿命が短いようです。毎年お目にかかることはありません。キリの花が咲いている時に、荒船高原をタイミングよく訪れることがあまり無いからです。キリの花が咲き終わると、キリの木自身を見つけることが難しくなります。

 キリの木の近くの背の高い木の上で、ホウジロが鳴き続けています。



 ホウジロには申し訳ないのですが、一番よく目にするホウジロ以外の野鳥を本当は見たかったのです。残念ながら、他の野鳥は鳴き声しか聞こえず、姿を見ることができませんでした。カッコウやホトトギスは、その習性を考えていそうな場所で待ち続けるしかないようです。

 佐久荒船高原は恵みの雨となる梅雨の時期に、森が活発に活動しています。森の木々は見た目は、もう盛夏に近い感じになり始めています。梅雨の時期の人影が少ない時でも、森はうごめいています。