新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

近頃一寸心配なこと

2024-09-01 08:11:05 | コラム
湯治場で案じていた事柄:

自然災害:
今回は流石にテレビのニュースを流し続けていた。そこには当然のことで「10号台風が日本全国にどれほどの災害をもたらすかが心配だった事」があった。東側の高気圧に進行を妨げられたそうが、あれほどの長期間一カ所に長逗留されて風雨の災害をもたらされては、能登半島地震の後始末さえ充分に進んでいないこの時期に新たに大規模な災害を被れば、それでなくとも停滞気味の我が国の経済というか景気に大いに悪影響を心配していた。

いや、正直に言えば帰宅の為に依存しなければならない公共交通機関が新幹線を始めとして運休した上に、高速道路も停止されては動きが取れなくなるかも知れないという重大な関心があったからだ。特に恐ろしかったのは、小田急線が伊勢原付近で線路付近の土砂崩れが発生していたことだった。これだけのことだけではなく、災害は何時何処でどのような形で発生するかは予測不可能であるようだから、ハラハラしながらテレビを見ていた。

如何に科学が進歩発展しても、台風の規模を縮小させる手立ては開発されておらず、地球温暖化(なのだろうが)を阻止しきれず海水温が上昇していれば、台風の規模は際限なく拡大してしまうよう。今更CO2の削減がどうのと言っても追いつく訳でもあるまいが、削減への努力は必要だろう。という訳で非常に不安な状態に置かれたが、幸いにも同宿の方のご好意で東京方面に帰る車に同乗させていただいたので、無事に昨日中に帰ってこられた。

自由民主党総裁選:
既に取り上げたことで、自由民主党所属の議員と党員の投票で決まることだから、一般の有権者は眺めている他ないのである。であるから、立候補者とその見込みの人たちの人気を世論調査することに、当方は余り意義を見出していない。また、出ると言われている者の間で(報道によれば)壮烈且つ熾烈な推薦人獲得競争が裏に表に陰に陽に展開されているのは、何となく見当が違うように思えてならない。

即ち、月並みなことを言えば、この総裁選びはこれから先3年かあるいは何年かの我が国の命運を託す人物になるのであるから、義理や人情や長幼の序や旧派閥の力学に束縛されて欲しくないのだ。とは言って見たが、現代のようにICT化やディジタル化が目覚ましく進歩発展し、AIが広く普及してしまった時に、政治の世界(「だけで」と言いたいが)で経験を積んで60歳を超えた議員に、次代と時代を任せて良いのかと非常に真剣に案じている。

手っ取り早い話では、昨日60歳代でシニアのサッカーで全国制覇をされたという方と「サッカー」を語り合う機会があった。90歳代の私がその昔についていたポジションであるSH、FB、CH、RI等というと、脇で聞いていた人たちに、夫々が現代のサッカーのどのポジションに相当するかを一々解説しなければ話が進まなかった。言いたい事は「CHしか知らない方が、現在のボランチだのセンターバックが果たす役割が解るのか」という懸念である。

では、小林鷹之氏や小泉進次郎氏たちのように40歳だったら良いのかということ。マスコミ論調では両氏にも一長一短があると特集しているではないか。私に古き時代の経験を充分に積んで来た昭和30年代(1960年代前半?)生まれが好ましいのか、ディジタル化時代以後の人たちが望ましいのかの判断が出来ない。彼等国会議員たちと党員にはそういう判断の能力が備わっているのだろうか。

アメリカの大統領選挙戦:
私はこの民主党と共和党の間で熾烈化する一方の競争は、黙って見守っている他ないと思うのだ。それは、自由民主党の総裁選ですら我々は参加できないのであるから、海の向こうのアメリカ合衆国の大統領選挙などは、対岸の我が国で騒ぎ立てても何にもならないのであるから。今月中には新内閣が出来るのだろうから、候補者たちはカマラ・ハリス氏かドナルド・トランプ氏の何れが当選されても即刻対応できるように、今から策を練っておくべきではないのか。

ここから先は20年以上もアメリカ人たちの中というかアメリカの会社の社員としてアメリカ人たちと仕事をして、日常生活を共にしてきた(珍しいだろうと自負する)経験から言えることで、最初に「民主党政権は常に我が国にとっては悪いお知らせだった」を取り上げたい。即ち、クリントンとオバマ政権がどれほど我が国を邪険に扱ったかなのである。これは簡単なことでブッシュ親子政権を思い出して比較すれば明らかなこと。

トランプ氏である。この方は在職中に「知は力なり」ではなく「無知は力なり」をこれでもかと立証してきた大統領だった。彼は「アメリカ第一」という美名に隠れて「自分第一」を思い切り推進された。その前歴が示すように国際的というかInternationalな分野での経験が皆無と言えたし、知識もなかったのが長所であり短所でもあった。

だからこそ、中国との貿易には思い切った高率の関税賦課という手を打てたし、国内産業の保護を打ち出してプーアホワイトと労働者階層の支持を確保された。それだから、日本製鉄のUSスティール買収案に反対を唱えられた。この反対論はUSWが反対した後だったことが示すように「彼の支持基盤の労組のご機嫌伺い」だと私には見えた。

即ち、自民党の立候補者たちは今からでもハリス、トランプ両候補者の特徴と弱みを追求して、どちらが当選しても良いような準備を整えておいて欲しいのだ。これは思うように英語で話せるとか何とか言う類いのことではない。「敵を知り己を知れば云々」と言えば両候補を敵呼ばわりすることになるが、準備を怠らないようにと言う意味だ。立候補者の先生方はそこまでお考えだろうかと、一寸心配している。


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