新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

9月1日 その2  自由民主党総裁選の候補者に思う

2024-09-01 11:36:06 | コラム
近頃本気で心配していること:

既に名乗りを上げられた小林鷹之氏を除けば、出馬を鮮明にした顔ぶれを見れば代わり映えがしないというか、古色蒼然としているという感があるのだ。それは、その有力者たちは私には今日の自由民主党の衰退というか退勢を招いた人たちではないのかという事。43歳という最年少が持て囃されているかのような印象がある小泉進次郎氏と雖も、その仲間であるとしか思えないのだ。

11名の方々は皆学歴も職歴も政治家歴も立派であると思って眺めている。だが、どうしても気懸かりなことがある。それは、彼等は皆自由民主党を今日の形にしてしまうまでの間に、閣僚として、党内の実力者として、議員歴と当選回数を重ねて、今日の党内の地位を築き上げてこられたと思う。だが、後難を怖れずに言えば「彼等が習い覚えた手法というか政治の手腕が、今日の無残なバラバラの状態を招いたのではなかったか」なのだ。

しかも、今や一時は「時代遅れ」とアメリカで酷評されていた60歳代が2氏を除いて占めているのだ。アメリカでは1970年代前半で「40 out」という「40歳にして体を為していない者は去れ」と言っていた国でありながら、つい先頃まで81歳と77歳が大統領選を争うようになりそうだった。何処で流れが変わったのかと、不思議に感じている。

ではあっても、私は我が国で過去の手法で育ってきて党内の地位を占めている60歳超の古手に、自民党だけではない我が国を任せる総理大臣にして良いのだろうかという疑問に撞着する。それでは何処がどのように宜しくないのではと言えば「往々にして人は誰でも自分が教えられ、育てられて成長した手法でしか組織を言うか、他人というか後継者を教え導く方法を知らないのではないのか」との疑問である。

よりあからさまに言えば、今回再出馬せずと表明された岸田文雄総理とは同年代/世代の人々が出てくるのでは、賽の河原ではないのかと心配したくなってしまうのだ。小林鷹之氏と小泉進次郎氏が若くて経験不足ではという声というか論調というか批判がある。だが、人は誰でも未経験の新たな仕事、職、学問に接して取り組んでいくのである。そこで成功か失敗かは当人に実力と努力次第ではないか。私は両氏を擁護する気はないが、こういう貶し方には与しない。

さらにあからさまに言って念を押しておけば、60歳代の候補者の手法は古いのであるだけではなく、その中には閣僚として「常に責任回避の言辞を弄していた老練な政治家」もおられるのだ。これから先に我が国が直面せざるを得ない国の内外の情勢をこのように教えられ育ってきた手法で当たられては、どうにもならぬ時代だという認識があるのかと問いかけたいのだ。

彼等に本気で「自由民主党を急速に且つ大きく変わっていく時代に即応するような清新の気に溢れる政党に変えていこうという意気込みがあるのか」と訊きたい。ただ単に「総理総裁の座を目指しても良い年齢と経験を積んだから、一つ行くか」というような個人的な功名心だけで、この難しい時代に直面する日本国を牽引しようという程度の考え方であって欲しくないのだ。

トランプかハリスかなどだけではなく、直ぐ近所にはX氏もいれば、そのもう少し向こうにはP氏もいればK氏もいるのだ。彼等は憲法も改正できない程度の手法で真っ向から勝負できる相手ではないのでは。これまでのような手法で向かっていては、領海や領空の侵犯だけには終わらない危険性が見えてくるのは、当方の取り越し苦労であって欲しい。


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