新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

コロナウイルス不況を考える

2020-03-17 10:42:37 | コラム
我が国の状況だけを考えても恐ろしい事態では:

先ずお断りしておきたいことは、私は悲観論者であること。先ほどまで、心不全を抱える後期高齢者としては安全第一でソファーに寝転がって「羽鳥慎一の何とかショー」を見ていた。途中からだったので良く解らなかったが、話題はコロナウイルスがもたらす不況のようだった。その中で目下苦しめられている上位の3業種が「運送」、「宿泊」、「飲食」だと論じていた。これは遺憾ながら当然の現象であろうと思う。何故かと言えば、野党とマスコミ連合風に言えば「政府の唐突で事前に誰にも計らなかった自粛要請の結果だろう」と思うから。


安倍内閣も緊急の予算増額という緊急措置で対応されるようだが、それでは「継ぎ足し方式」であり、苦境にある業種を救えるのかどうかは疑問ではないか。現状は何もこれらの3業種だけが苦境に立たされているのではなく、あらゆる分野で悩んでいるとしか思えない。しかも、IOCの対処如何ではオリンピックの開催が危うくなってきた感が濃厚なのだ。もしも、中止になった場合のことを想像するだけでも大変なことだ。関連する業界は「その時に対処する策が練られているのか」が非常に気懸かりだ。

経済的な面を考えれば、より一層の深刻な危機に直面するのは上記の3業種だけではあるまい。その逸失するだろう金額は既に専門家が算出されているので私が云々する必要はあるまい。一昨日だったか、あの選手村がアパートとして分譲されるので買い取りの手続きをしてこられた高齢のご婦人が「延期にでもなったら大変だ。ここを終の住み家にしようと購入したのだから、既に現在の住居は売却してしまったのだ」と語っておられた。問題の本筋を離れるが、このような事案も出てくるのだ。

先ほどのショーでも「新幹線も空いているし、ホテルはガラガラだ」と指摘していた者がいた。現在の自粛が要請されている状況下では十分に想定された状態ではないか。そこで取り上げられた東京新聞だったかの記事では「ヨーロッパの航空会社は誰も乗っていない旅客機を飛ばしているが、それは欠航にすると翌年にはその路線を確保出来なくなるから」とあったそうだ。それだけではなく、トランプ大統領は「15日間の外食と外出の自粛」を要請されたようだ。事態の悪化は既に現実に世界的規模になっていたのだった。

私は以前に「現実的に考えれば、コロナウイルスの感染がここまで蔓延して中国だけに止まらず、イタリアのようなヨーロッパの国にも広がっていたのでは、その先を考える時に東京に選手団を派遣出来る国がどれほどあるだろうか」との個人的な懸念を表明した。遺憾ながら感染はその時点とは比較にならない程多くの国に広がり、感染者と死者の数は見るのも聞くのも恐ろしい状況になってしまった。その時に当たって、テドロス事務局長はIOCのバッハ会長に如何なる助言が出来るのか。

テドロス氏に世界の景気の現状が分かるのか。バッハ会長は弁護士だったかと聞いたが、ご自身の決断が世界とその経済にどれほどの甚大な影響を及ぼすかを、NBCにでもお訊き願いたいものだ。憲章がどうしたの「アスリートファースト」などと言っていられる事態かということではないか。ネット上には既に「中止」という観測が流れている。だが、状況は開催しようと中止しても、リーマンショック以来の経済的な危機に襲われると言われる専門家が多い。私ですら、そういう難所にさしかかっている気がしてならない。

私にはイタリアを始めとしてヨーロッパの諸国に蔓延しているコロナウイルスは変化を遂げて、中国や我が国を襲った頃よりも遙かに強いのではないかとの思いにとらわれている。中国では既に人々が街に溢れ出している絵が流されている。これは本当にウイルスを制圧した結果を誇示しているのか。習近平主席は掛け値のない真実を見せているのであった欲しいのだ。まさか、自分の手柄を見せたいが為に「安全になった場所」だけを見せていないと良いのだが。そんなショーを演じて見せて自己満足している場合かということ。



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