大谷翔平はMLBのtacit rule(またはagreement)に抵触していないかと:
アメリカにいて野球通の人たちと一緒に観戦していて教えられたことの一つに「暗黙の合意」(=tacit agreement)というか「暗黙の規則」(=unspoken rule)というのがあった。それは結構複雑で、
*ホームランを打って走っているときに「やったぞ」というような示威行為をするのは、対戦相手方に失礼であるからするな。
*大量にリードしているティームの走者は盗塁をするな。盗塁としても盗塁とは記録されない。
*同じく大量リードのティームは犠牲バントをするな。
辺りだったと思うが、「大量失点して交代の投手がいなくなり、野手が登板したときには打者も遠慮して打て」というのもあったような記憶もあった。だが、これも含まれているとネットの情報にはあった。大谷翔平が知らないはずはないと思う。
そこで、大谷君である。試合を最初から観ていた訳ではないので具体的なことは知らない。だが、確か20対3でDodgers(ダジャースである)が勝ったはず。51個目の盗塁が何点のリードの時だったかは分かっていないが、後からニュースを見て「もしかして?」と少し気になった。
そこで、51本目のホームランだが、あの時の投手は内野手だったはず。それでも、大谷は委細構わずに打ちに行っていた。そして「ホームラン」だった。このような場合にはMLBでは報復のデッドボールをぶつけるのだと聞いていた気がする。大記録樹立の瞬間だったが、微妙なのではないのかと、一寸以上に気になった次第。
日本の高校までの野球では甲子園に出ることと、そこでの優勝が高校球児たちの夢だそうだから、MLBの暗黙のルールなど関係ないだのだろう。特に「自己を犠牲にしてもティームの為」である犠牲バントは、その大目的達成の為には欠かせない勝利への手法だ。「やったぞ」という事を示す「ガッツポーズ」も堂々と披露されている。これらの行動は「文化の違い」であるから四の五の言う気はない。余談になるが「ガッツポーズ」は和製のカタカナ語である。
MLBでは“tacit”即ち明文化された規則でも合意でもないのであるから、大谷のあのホームランも盗塁も不問に付されるのだろうかと、一寸ばかり気になったのである。因みに「不文律」は“unwritten law”と言うようだ。
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