新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

英会話の勉強法

2016-08-25 08:10:23 | コラム
易しい言葉だけで会話は可能:

昨24日は気温はそれほど高くはなかったが、台風の悪影響だったのが湿度が高く苦しめられた。その状況の中で専門商社の方と易しい言葉(口語か慣用句を指すことが多だろう)で出来る英会話の文例をメールで語り合っていた。思うに、このような文例を習得するのは容易ではなく、外国人と話し合っている時にその手の耳慣れない表現に出会って「今何と言われましたか」と尋ねては不躾だろうと思ったのが悩みだったと彼は回顧された。

その点では私はアメリカ人の中にあっては”gaijin”だったので、寧ろ気楽に「What do you mean by saying “I will take a rain check?”」のように尋ねることが出来た。いきなり余談かも知れないが、我が国では普通に「もう一度言って下さい」を”I beg your pardon.”と教えているようだが、私は寡聞にして彼らがこういう表現を使ったのを聞いた記憶がない。なお、”take a rain check”は「今回はご招待を辞退して次回は」と言いたい時に使える。”rain check”は「雨天順延の試合に再入場できる半券」のこと。

多くの場合は仲間内では”What’s that?”と簡単に言うか、”Excuse me.”を語尾を上げて言うか、”What did you say now?”か、”I'm sorry.”の”sorry”にアクセントを置いて語尾を上げるか、”Please say that again?”とズバリと来る場合もあるが、ここでは前に”Could you”と付ければ丁寧になる。一寸ひねった言い方では”Would you please rephrase rain check for me?のように解説を求める言い方をしてくることもある。

私の経験の例を挙げれば、1970年代前半にあるカナダ人の青年をどうしても捕まえてフランス語と英語の日本語への通訳を依頼せねばならないことがあった。そして知り合いのカナダ大使館の商務官に依頼の電話をした。その時に電話の向こうで聞こえたのが誰かに向かって”Do you know his whereabouts?”だった。「彼の所在を知っているか?」をこう言うのかと知った。更に”Can you get hold of him?”が聞こえた。「彼に連絡がつくかい」と言えば良いのかと知った。私は”Can you reach him?”は承知していたので、表現集が増えた次第。

これらの表現は言わば口語体での会話にはごく普通に出てくるのだが、私の現場での経験では我が国の学校教育ではここまでの表現に踏み込んで教えられていないようだと思った次第だ。実は、この種類の表現を覚えていても、現実にはなかなか使える機会は訪れないだろうと思っている。だから敢えて教えないのかとも考えた。だが、現実の会話ではこのような表現の洪水である事多い。

それも、「何時始まって何処で切れるのかサッパリ解らない早さで話されるので、”rain check”のような言葉が出てきたところで集中力が切れてしまうようだ。対策はどうすれば良いのかと尋ねられれば、結局は「習うよりは馴れろ」となるのだが、「今何と仰いましたか?私には聞き取れませんでした。もう一度言って下さい」と言う「訊くは一時の恥」の勇気も必要だろう。”What did you say now? I could not hear you. So, would you be kind enough to say that again (rephrase) for me?”辺りかな。



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