新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

12月11日 その2 アサド政権崩壊後のシリアの情勢は

2024-12-11 13:28:47 | コラム
予断を許さないようだ:

一昨日、私は”専門家が「アサド政権が崩壊したからと言って、次に政権を担う者たちはアルカイーダ(Al-Qaeda)というスンナ派ムスリムという国際テロ組織からの分派であるから・・・」と指摘しておられた。状態は英語に言うremain to be seen、即ち「後の課題である、現時点では「今のところ」不明である「まだ分からない」という事として、手放しで安心できる状態ではないか“と述べた。

だが、週刊AWACS氏はもっと手厳しく、

「シリアの崩壊ですが、夢の民主主義が生まれる筈もありません。リビア同様に新たな内乱状態となり、混沌とした国家とも言えない状態となるでしょう。リビアでは強盗殺人や身代金誘拐などが頻発する悲惨な状態だそうです。某新聞は武器を置き和解の道なんてアホな社説を書いていますが、中東のことを知っているのでしょうか?アラブの春が暴風になったようにシリアの中にも吹き荒れます。」

と指摘しておられた。

先ほど、サッと拾い読みしたThe New York Times等は「シリア国内の情勢はアサド政権の残忍な(残酷な?)独裁政治から解放されたからと言って安心できるとは言えない」と指摘していた。即ち、私の遠回しな言い方と、週刊AWACS氏と同じことを伝えていたのである。要するに事態は未だ流動的であるし、新政権の在り方についても疑問を呈しているのだ。

これらの点は我が国のマスコミ報道の善意に溢れた「良かった、良かった」とは些か趣を異にしているのではないか。誤報であるとは言わないが、もう少し冷めた目であの地区のイスラム教国家間の各派の諍いや揉め事の現状と歴史を、解りやすく伝えても良くはないかと思う次第。と偉そうに言う私も、実は何も解ってはいないと恥じ入っているのだ。


コメントを投稿