ドイツのオペル社を買収

ロシアの銀行スベルバンクとカナダの自動車部品大手マグナが、
ドイツの自動車企業オペル社を買収することが決まった。
14日、メドヴェージェフ大統領はソチで、ドイツのメルケル首相と
会談し買収の条件に付いて意見を交わしている。
アメリカの自動車最大手ゼネラル・モーターズ（GM）の傘下にあ
るオペルは、世界金融危機を受けて破産の危機に追い込まれて
いた。

今回のオペルの買収はロシアの自動車産業に、近代的な技術を
導入する
事が出来るほか、オペルにとっては雇用を維持できる利点がある。
14日に行われているメドヴェージェフ大統領と、メルケル首相との会
談では経済問題が中心的に話し合われており、破産したドイツの造
船企業をロシアが獲得する問題や、ガスパイプライン敷設プロジェク
ト・ノースストリームの実現等が主なテーマとなっている。
尚このノースストリームはバルト海協を通って、ロシア産ガスをドイツ
へ運び、そこからヨーロッパ諸国へ輸送するというものだ。

なぜGMは転落したのか―アメリカ年金制度の罠 ロジャー ローウェンスタイン 日本経済新聞出版社 このアイテムの詳細を見る

8月14日放送　ロシアの声・ニュース

8月20日アフガニスタンでの選挙実施を前に

アフガニスタンでは20日に予定されている選挙を前に、国内に存
在するありとあらゆる矛盾が今、先鋭化している。
この国には民族的、種族的、また社会的、経済的、政治的、軍事
的さらには宗教的な問題が山積している。
アフガニスタンの現政権を担っているエリート達も、そうした意見の
食い違いを無視する訳にはいかない。

つい先日アフガニスタンの中央選挙管理委員会、向こうで言うアフ
ガニスタン独立選挙委員会は、大統領選挙と地方自治体選挙は、
恐らく武装放棄した人々の完全なコントロール下にある、カブール中
央政権の力が及ばない問題の10の郡では実施されないだろうと伝
えた。

現在アフガニスタンに35を数える郡にはアフガニスタン部隊、警察隊、
国際治安支援部隊などが選挙の実施を可能とするため、活発に武装
戦闘員に対する作戦を展開している。
中央選挙管理委員会の発表では8月16日までに、安全面を考慮して
選挙の実施が不可能な郡の最終リストを作成するということだ。

とは言えアフガニスタンを構成する34全ての州に、選挙実施に必要な
全ての物がすでに送られている。
なお郡というのは地方区分で州あるいは県の下に来るものだ。
アフガニスタンは事実上バラバラの状態といってよく、カブール中央政
府は西側同盟国の援助を(???)てさへも、多くの地域をコントロールでき
ていない。

これに付いてロシアの東洋学者サージン氏は次の様に述べている。
「状況は実際、複雑かつ困難だ。問題は候補者間の選挙戦が、白熱化
しているというところにあるのではなく、アフガニスタン全域の軍事的また
政治的な状況にある。
首都カブールの中央政府は、領土の一部を完全にコントロール下に置け
ずにおり、コントロール下にある他の地域にしても、単にカブールの比較
的影響下にあるといったというに過ぎない。
アフガニスタンでは権力はしばじ様々な民族的、また種族的な集団の代
表者が握っている。
そうした集団は、かつてそうした地区を収め、現在はカブール中央当局の
指示の下、アフガニスタン軍司令部に属さない自分達の武装グループを
維持している。
現在の状況下において主な大統領候補者はカルザイ氏、アブドゥラ・アブ
ドゥラ氏、アシュラフ・ガーニ・アハマドザイ氏の内、一体誰が勝利者となる
かは、さして重要ではない。
肝心なのは選挙の後、アフガニスタン問題解決に新しい弾みがつくように
することだ。
アフガニスタンにとっては第一回の投票で、決着がつくほうが好ましいだろ
う。
と言うのも決戦投票となると、状況は一触即発の状況にまで燃え上がる可
能性が出てくるからだ。そんな状況は誰にとっても必要ではない」
サージン氏はこの様な見解を示している。

こうした状況のため、アフガニスタンにおける国連事務総長特使を務めるノル
ウェーの外交官の発言は、極めて客観的なもののように思う。
特使は目前に迫ったアフガニスタンでの選挙は、この国がいつかは直面しな
ければならなかった、極めて複雑かつ困難で、ややこしい出来事である。
大統領選出後必要不可欠なのは運動体や、互いに相争っているグループ間
の政治的合意達成のため、より大きな努力を傾け、また経済発展のプロジェ
クト実現を積極的に推し進めなくてはならない。
国連事務総長特使は、この様に述べている。

※(??)は何と言っているのか不明

8月12日放送　ロシアの声・ラジオジャーナル