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パキスタン議会選挙の延期

2008-01-06 | ラジオ
今月はじめに予定されていたパキスタン議会選挙は、2月28日に延期となった。
国内主要政党による合意の後、中央選挙管理委員会がこのことに関して決定し
た。
議会選は当初、1月8日に予定されていた。しかしながら人民党党首のブット元首
相の暗殺、それに続く大規模な騒乱により、スケジュールの変更を余儀なくされた。
中央選挙管理委員会のファルーク委員長は記者会見の席上、各都市選管のオフ
ィスが放火、破壊の被害に遭ったことを明らかにし、以前発表の期間の実施は可
能では無くなったと語っている。
選挙の延期の背景には、こうした実施の準備とは別に、政治的な事情も絡んでい
る。AX
大規模騒乱の中では選挙キャンペーン自体に問題があることが明るみに出た。
時間の経過と共に政治的な熱狂も沈静化し、安定化の方向へ向かう期待もある訳
だ。

その為の第一歩となる措置がとられている。
パキスタン政府はブット元首相の暗殺の捜査で、イギリスの治安機関に協力を要
請した。
これには当局の公正さをアピールする目的がある。
ブット氏殺害の犯人を巡っては、国際テロ組織アルカイダのテロリストから、ブット
氏の政敵、そしてパキスタン特殊部隊など様々な目測が飛び交う状況にある。
しかしパキスタンとイギリスの合同捜査が実現したところで、それは野党勢力を満
足させることが出来る訳だろうか。
現状での答えは「No」だ。ブット元首相の人民党は、国連監視下での国際的な捜
査を要求している。
さらにシャリフ元首相は、危機打開には現体制からの脱却、挙国一致政府の創設
しか道は無いと見ている。

ここ最近パキスタンで起きている情勢の不安定化は、パキスタンの持つ核兵器に関
しても懸念を呼び起こす。
ロシアの政治学者は次のように見ている。
「責任ある勢力は全てアメリカにせよ中国にせよ、パキスタンと近い同盟関係にある。
こうした状況にあってはパキスタンの核のポテンシャルが、イスラム過激派の手に落
ちないよう、全ての関係国が全力を尽くさなければならない」
専門家は、この様にコメントしている。

と言う訳で現在、パキスタン当局は国際社会へのアピールも込めて和平安定化に取
り組んでいる。

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1月4日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル





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