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世界食糧デーによせて

2010-10-24 | ラジオ
人類にとって昔から存在する飢餓の問題は21世紀を迎えた今も、その深刻さを増している。今、地球上の飢餓人口は9億2500万人を数える。
今年の世界食糧デーのテーマは「結束して飢餓を撲滅しよう」。この世界食糧デーの10月16日は、1945年に国連食糧農業機関が創設された日に当たっている。
地球上では今6秒に一人の子供が餓えのために命を落としている。
こうした問題を解決するためには力を結束させるしかない。
2000年9月にニューヨークで開催されたミレニアムサミットでも、世界の飢餓人口を2015年までに半減するという目標が掲げられた。

ロシア連邦は2006年以降、飢餓に苦しむ地域への人道支援を行う国連食糧農業機関の活動に積極的に参加している。
ロシアの声からの取材に応じた食糧農業機関、および国連食糧計画のロシア大使を務めるメシコフ駐イタリア大使は次のように述べている。
「ロシアは国連食糧農業機関および国連食糧計画に加盟して以来、世界各国への人道支援に貢献してきた。その額は現在3000万ドルに上っている。支援を行っている国の中には、独立国家共同体やアフリカの国々が含まれている。
現在ロシアは穀物の輸出禁止を行っているが、外国への人道支援への参加継続に付いては政府の特別な決定が下されている」
メシコフ氏は、このように述べている。

国連の専門家によって作成された、深刻な食糧危機に瀕している国のリストには世界の22ヶ国が選ばれている。アフリカの17ヶ国、アフガニスタン、タジキスタン、朝鮮民主主義人民共和国、ハイチ、そしてイラクだ。中でも最も深刻な状況にあるのがコンゴ民主共和国だ。自然災害、紛争、不安定な政権によって、こうした国々では、子どもを中心に飢餓による死亡者の数が、世界的な記録を更新し続けている。

世界各国が活発な人道支援活動を行っている。にも関わらず、この問題は依然として解決されないままとなっている。国際社会は飢餓撲滅の道を模索している。国連の専門家らは貧困国における、農業分野への投資拡大の必要性に付いて話し合っている。

一方専門家らは現在の世界にある、資源の量や技術基盤から判断して、世界の食糧生産量を2030年までに50%、2050年までに70%増大することが可能だとの見解で一致している。
これが可能となれば、40年後には91億人に達するとされる世界の人口の全てに食糧を保障することができる。地球上の全ての人に充分な食糧を与えるためには世界各国、国際企業が力を結束させることが必要だ。
ロシアもまた様々な人道支援を実施し、発展途上国に農業技術支援を行ったりしながら、世界の食糧安全保障の強化に貢献している。

「飢餓」と「飽食」―食料問題の十二章
(講談社選書メチエ (20))


荏開津 典生
講談社


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10月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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