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アフガニスタン問題の解決はロシア、NATO共通の利益

2009-02-09 | ラジオ
アフガニスタンにおけるテロ対策のための、軍事作戦実施への責任
を負ったNATO諸国が、アフガニスタンで直面している問題は地域的
な協力が強化されて、はじめて解決することが出来る。
NATOではロシアとの協力こそ、中央アジアに安全地帯を創設すると
いう共通の利益に叶うことなのだという理解が、さらに進んできている。
7年に亘るアフガニスタンでの軍事行動は、決して平和に近づけるも
のではなかった。
それどころかアフガニスタンでは、西側を支持するカルザイ大統領派
と、イスラム原理主義タリバンを支持する過激主義者らとの間で分裂
が起こった。

かつてアフガニスタンは安定した君主国で、そこでは様々な人種、民
俗が平和に暮らしていた。
しかし内紛や政治的対立によって分裂し、まさに暗黒の世界へと変わ
ってしまった。
こういった状況はアフガニスタンが実際に、麻薬の世界市場に対する
ヘロインの独占的な供給者になったことにより、さらに深刻化した。
アフガニスタンでのアヘン栽培はタジキスタンやトルクメニスタン、ウズ
ベキスタンといった、中央アジア諸国との国境付近まで土地一面で行
われていた。

ここはすでにロシアの戦略的国益地帯となっている。
そして効果的な国際協力によってのみ、それを守ることが出来るのだ。
この国際協力は政治化されたり、また時代遅れのステレオタイプに支
配されてはならないのだ。
ロシアの政治学者は、このことに注意を向けさらに次の様に述べてい
る。
「アメリカもそしてアメリカを含むNATOも、アフガニスタンやその他の国
々おける、一連の課題解決を請け負う能力を有してはいない。
現代社会における地域的安全を保障するため、ロシアとの協力は政治
的機運とは切り離されるべきである。
アメリカ新行政府の下で、アメリカのアプローチが幾らか変わることを期
待したい。またNATOでも然るべき結論が導かれるだろう」
政治学者は、この様にコメントした。

ロンドンの戦略調査研究所は、ロシアとの協力の可能性に関しても、積
極的に協議していく内容の提案書を作成した。
これは軍事的な参加のことではなく、ロシアはアフガニスタン国民に平
和をもたらすためにも、また先ず第一に麻薬流通防止のための安全地
帯を創設すめためにも協力していきたいと考えている。
このためには中央アジアの旧ソ連諸国の大部分が加盟している、集団
安全保障条約の組織というような手段が用いられるかも知れない。

今のところNATOはCISとの協力を、まるで火のように恐れている。
アフガニスタンにおける戦略の重要な要素として、ロシアとの共同行動
を検討している、アメリカのオバマ大統領の側近から発せられるシグナ
ルは、確かに期待を抱かせるものとなっている。

1月31日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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