キャプション台
作品の題名や作家名など説明を張り付ける台座の事なんですが。
野外展示の作品の場合、単に情報を示す役割だけでなく
特に一見難解な現代美術作品の場合には、それを設置する事によって
美術品としてのまわりの環境と区別させる効果がある。
例えるなら
数億円のすばらしい美術の作品であっても、難解な作品であれば
道端に放置してあれば粗大ゴミとして処理されてしまいかねない訳で
そうした誤解を生じさせない役割もキャプションにはあるのだ。
そして、インスタレーションの作品であれば悪戯等を未然に防ぐ
抑止力的な役割も果たしてくれる。
*
子供の悪戯は作品展示では最大の懸案事項といってもいい。
それを防ぐ為に美術館では様々な手法がとられ
保護者同伴を求める所も少なくはない。
そう、
展示物に悪戯をさせない為には、
子供へ親からの躾(マナー)を正してもらうのが最良であり
子供の悪戯を防ぐには親(大人)に、それが美術作品であることを
気付いてもらい、注意してもうのが理想的な対処法だろうね。
また、そうして考えてみると
キャプションには「魔除けのお札」の様な機能があるのかも知れない。
たった一枚の紙切れが張り付けてあるだけで結界を作っている。
それを知らずに勝手に動かすと、いろいろな災いが降り掛かってくる
のかも知れないな(笑)
*
実は今回の「学びの森フェステバル」での展示では、手続き上のミスで
毎年使用しているキャプション台の使用が許可してもらえなかったから
大変なことになっていた。
水に沈む作品に向かって石を投げて遊び出すの子が続出。
仕方が無いので一日中にキャプションを手で持って注意を促すことに。
本当は、説明してキャプション台を設置したかったけど
会場運営でピリピリしていたから説明する機会を失った。。。w
子供が倒すと危険かもと言っていたけど
あのキャプション台は芸術大学の名誉教授が直々に設計制作し
愛知万博関連事業の花フェスタ記念公園。
春日井まつり
準河川使用許可取得による展示
岐阜駅周辺など
数十万人規模でのイベントで使用し無事故の実績があるのだけど
説明できなかったのはつらかったのなぁ。。。