本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

中島義道批判の失敗!!:松山情報発見庫#324

2005-11-06 00:00:00 | 松山情報発見庫(読書からタウン情報まで)
ああ、自己嫌悪

PHP研究所

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自己嫌悪ということの効用とはいわないが、自己嫌悪ってそんなに悪いことじゃないジャンということをあの手この手で私たちに伝えようとしているのがこの本である。
面白いのが、日本人は自己嫌悪民族というようなくだりで、
日本青少年研究所というとことが日本、アメリカ、中国、韓国の高校生1000人に行った調査として、
「全体として見れば、私は自分に満足している」という質問の答えとして、
「不満足度」は、
上から、日本63.9%、韓国51.7%、中国39.8%、アメリカ9.7%というデータだ。

著者自身はあまり自己嫌悪に陥ることはないという。
著者は、自己嫌悪に陥ってだめな状態になるよりは、
自己嫌悪というのは、自分の規範に対する反省なわけで、
「ほんとうは自分はいい人間なんだという根拠もない幻想」を打破するためには必要なことであるという。
加えて、そのことにより、心を強く、伸びやかに広くすることに役立つとなればなおよいとのように述べているように思う。
うむ?このくだり読むとなんだか、またまたサルトルの本来性と反省のところで述べた部分とかぶる気がする・・・

この本の著者は、どうやら、中島義道をライバル視しているようでかなり批判的な部分が在るようだが、正直そのことにより逆に醜態をさらす結果になっている気がする。
中島義道は嫌いだ!
もっと俺なら中島義道的になれるんだ!!
そんな錯綜した想いから、中島義道に特有の洗練された無様さからただの無様な感じになってしまっている。
タイトルはこの本、確かに買いだ!!
コメント
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