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「陶磁器・パヤオ」シリーズ・16

2016-02-06 09:00:15 | 北タイ陶磁
<続き>

<ウィアン・ブア陶磁>
●ジャオ・マーフーアン&ポーユイ・ターエン古窯址(3)
ー焼成陶磁ー
褐色釉磁
2番目は褐色釉のグループである。それらには盤、壺、擂鉢状容器、球形状の瓶と蓋付壺がある。擂鉢状容器は、ここで焼成され、メコン河沿いのラオやタイ族が使っていた木製のそれと、形状が似ている。



無釉・焼締陶
焼締陶には壺があり、その装飾の並行した波状文は、宇宙を表現した文様の代表で、太陽と須弥山を肩の部分に表現している。
このような無釉・焼締陶の壺は、12-14世紀にナーン県のバーン・タオハイ窯やスパンブリー県のバン・バンプーン窯、スコータイ県のシーサッチャナラーイ窯群で焼成された壺に類似している。壺の完器はウィアン・ブア窯群では、未だ出土していない。

ー窯詰め方法と焼成具ー
ウィアン・ブア窯の陶工は13世紀に、口縁と口縁、高台と高台を重ねて焼成した。円板状の焼成具は色々なサイズが発掘により明らかになった。円板状の焼成具以外は見当たらない。
通常この焼成具はいつも使われ、異なるサイズの焼成物を窯詰めする際に口縁と口縁、高台と高台を重ね焼きに円板状の焼成具は広く用いられチャリエン、サンカンペーン、ナーン-ボス・アック、パヤオ-ウィアン・ブアで使われた。この焼成具と2~4の容器の溶着したものが、Tao Gao Ma-Fuang窯から出土した。


                              <続く>













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