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「陶磁器・パヤオ」シリーズ・30

2016-02-25 09:00:50 | 北タイ陶磁
<続き>

祝:シリーズ30回

<バーン・マイ陶磁>
2015年11月初めのパヤオ窯址紀行の時点で、バーン・マイ窯は当該ブロガーにとっては、未知の存在であった。ワット・シーコムカム付属博物館で購入した、書籍「陶磁器・パヤオ」に掲載されていたのだが、それを知ったのはチェンマイに戻ってからであった。従って未訪問である。
バーン・マイ窯は、パヤオ湖の北北西17kmのメースック村集落の南に位置し、北緯19°17′24″ 東経99°47′21″付近に存在する。その位置は下の写真の白丸位置である。
「陶磁器・パヤオ」は多くを語らないが、頭頂部が破壊されていた地下式の横焔式単室窯が発掘された。「陶磁器・パヤオ」に掲載された窯址写真をみると、形を残しているように見える。その後、覆屋が設けられているかどうか、全く不明である。形が残っているうちに一度訪問したい。
            (出典:「陶磁器・パヤオ」)
上掲写真に続くPageに、以下の焼成陶磁が紹介されている。これは以前紹介したことがあるが、見込みに蛇の目の釉剥ぎをもつ皿である。
ところが、この皿はバーン・マイ窯焼成品と特定できていないようである。上の写真の朱色棒線にはパヤオ窯焼造と記されている。突然広義のパヤオ窯表示である。
何らかの関連性を考慮して、バーン・マイ窯を紹介するPageに掲載したと考えられるが、「陶磁器・パヤオ」は何も触れていない。
いずれにしても広義のパヤオ陶磁に、蛇の目釉剥ぎの皿が存在すること自体が、驚きである。シーサッチャナーライやスコータイ陶磁に目跡をもつ盤や鉢は存在するが、蛇の目については存在せず、その特異性が際立つ。これについては後日検討したい。

                                 <続く>