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「陶磁器・パヤオ」シリーズ・29

2016-02-24 07:19:01 | 北タイ陶磁
<続き>

<ウィアン・パヤーオ陶磁>
●採集陶片
御覧のように窯址らしき処は破壊され、バナナ畑に変貌している。上写真の画面右は、一段低くなり田圃となる。バナナ畑と田圃の斜面に窯址が、あったであろうと推測する。上写真の右下の白枠のように、陶片が散乱しており、窯址が存在したであろうと思われる。
そこでは写真の陶片を採集した。

壺と思われる陶片の表裏である。壺の外側には褐釉がかかっていたであろうと思われるが、カセていて光沢はない。もしかして無釉の陶片かとも思うが、素人には判断が難しい。内側は写真のように無釉である。

広口短頸壺と思われる口縁部の陶片である。その口縁は釉剥ぎされている。外側面は白化粧であろうか、それとも釉薬がカセたのであろうか? いずれにしても胎土以外の何かで覆われている。壺の内側も同様なもので覆われている。
 まさに何でもありの印象だ。パヤオの多くの壺は、口縁に釉薬がかかっており、上の陶片のように口縁釉剥ぎを見ないのであるが、上写真の陶片は釉剥ぎされている。果たしてそうか? 素焼きの段階で廃棄された結果であろうか?
未だ全貌は把握しきれていないのであろう、素焼の瓦が出土したということなので、素焼は行われていた。その素焼きがすべての陶磁に当てはまるのか? 施釉と無釉が存在したと云うが、白化粧後無釉で焼締めた陶磁が存在すか否か? 「陶磁器・パヤオ」は何も示していない。




                                <続く>