BLANKEY JET CITYを初めて聴いたのは、TBSの深夜番組「イカすバンド天国」だった。
おそらく20年以上前のことだ。
彼らを見て、態度のでかいアマチュアがいたもんだ、と思った。
態度だけでかくて、技術がお粗末だったら、それはただの虚勢だが、彼らの演奏技術は、アマチュアの域をはるかに超えて、トリオのロックユニットとしてすでに一級のものを備えていた。
演奏は、気持ちいいほど、まとまっていた。
ただ、ボーカルの歌い方だけが、私の好みではなかった。
私には、腺病質な歌声に聴こえた。
だから、すごいバンドだとは思いつつ、真剣に聞くことはしないでいた。
しかし、1998年に椎名林檎が「幸福論」でデビューしたとき、またすごい新人が現れたと思うと同時に、その歌唱法を聴いて、誰かに似てるぞと、感じた。
何度も繰り返し聴いてみた。
5回目に聴いたとき、ああBLANKEYか、とひらめいた。
椎名林檎の声と歌唱法には、日本語あるいは言葉を際立たせる独特のテクニックがあった。
短く切る音。長く伸ばす色々な音。平坦に伸ばす音。
それらを混在して、日本語のもつ言葉の響きの美を際立たせるというテクニック。
これは、見事なものだった。
そして、その見事なテクニックを、BLANKEY JET CITYのボーカル・ベンジーは、椎名林檎より10年早く日本の音楽シーンに、それを出現させていたのである。
それに遅ればせながら気づいたとき、BLANKEY JET CITYは、私のお気に入りのロック・ユニットになった。
三人だけで奏でる、調和のとれたロック・オペラというべき作品は、初期のアルバムを除いて、高度に完成されたものばかりだった。
日本が世界に誇るべきバンド。
しかし、BLANKEY JET CITYは解散してしまったので、新しいロック・オペラが上演されることは、もうない。
いま、再結成されたX-JAPANが、世界中の音楽ファンを興奮させているようだ。
そんな報道を目にすると、BLANKEY JET CITYも、再結成してくれないか、と淡い期待を持つ。
ただ、BLANKEY JET CITYが、やり遂げた、と思っていたら、再結成はないだろうとも思う。
俺たちに、やり残したことはない。
そんな生き様もまた、BLANKEY JET CITYには相応しいと、私は思っている。
おそらく20年以上前のことだ。
彼らを見て、態度のでかいアマチュアがいたもんだ、と思った。
態度だけでかくて、技術がお粗末だったら、それはただの虚勢だが、彼らの演奏技術は、アマチュアの域をはるかに超えて、トリオのロックユニットとしてすでに一級のものを備えていた。
演奏は、気持ちいいほど、まとまっていた。
ただ、ボーカルの歌い方だけが、私の好みではなかった。
私には、腺病質な歌声に聴こえた。
だから、すごいバンドだとは思いつつ、真剣に聞くことはしないでいた。
しかし、1998年に椎名林檎が「幸福論」でデビューしたとき、またすごい新人が現れたと思うと同時に、その歌唱法を聴いて、誰かに似てるぞと、感じた。
何度も繰り返し聴いてみた。
5回目に聴いたとき、ああBLANKEYか、とひらめいた。
椎名林檎の声と歌唱法には、日本語あるいは言葉を際立たせる独特のテクニックがあった。
短く切る音。長く伸ばす色々な音。平坦に伸ばす音。
それらを混在して、日本語のもつ言葉の響きの美を際立たせるというテクニック。
これは、見事なものだった。
そして、その見事なテクニックを、BLANKEY JET CITYのボーカル・ベンジーは、椎名林檎より10年早く日本の音楽シーンに、それを出現させていたのである。
それに遅ればせながら気づいたとき、BLANKEY JET CITYは、私のお気に入りのロック・ユニットになった。
三人だけで奏でる、調和のとれたロック・オペラというべき作品は、初期のアルバムを除いて、高度に完成されたものばかりだった。
日本が世界に誇るべきバンド。
しかし、BLANKEY JET CITYは解散してしまったので、新しいロック・オペラが上演されることは、もうない。
いま、再結成されたX-JAPANが、世界中の音楽ファンを興奮させているようだ。
そんな報道を目にすると、BLANKEY JET CITYも、再結成してくれないか、と淡い期待を持つ。
ただ、BLANKEY JET CITYが、やり遂げた、と思っていたら、再結成はないだろうとも思う。
俺たちに、やり残したことはない。
そんな生き様もまた、BLANKEY JET CITYには相応しいと、私は思っている。