リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

月光から剣と楓

2011-07-17 08:38:13 | オヤジの日記
鬼束ちひろを初めて聴いたのは、ほとんどの人と同じように、TVドラマ「トリック」のエンディング曲としてだった。

独特の世界観。
いきなり「I am GOD'S CHILD」と歌いだす、鬼気迫る歌声には、度肝を抜かれた。

そして、後半の歌詞。


最後(おわり)になど手を伸ばさないで
貴方なら救い出して

私を 静寂から

時間は痛みを 加速させて行く


どんな心象風景のとき、この曲を書いたのか。

もし、こともなく、この歌詞を書いたとしたら、彼女は天才であるに違いない。
そう思った。

それ以降も、鬼束ちひろは、デビュー3年目までは、独特の世界観を持つ作品を作り続けていた。
クリエイターとしての才能は、同じ世代の人の中では、トップクラスにいたと思う。

シンガーとしても、「いい日旅立ち・西へ」は、本家の山口百恵を凌駕していたと思う。


ただ、鬼束ちひろが、今もクリエイターとしてもシンガーとしても天才なのかは、作品が少なすぎて、よくわからない。

2008年にリリースされた「蛍」は名曲だが、私の勝手な思い込みであるが、壮大なバラードというのは、鬼束ちひろに似合わない気がする。
彼女は、少し現実の世界観から、ずれていたほうが天性の才能が煌めく人なのではないかと思う。

今度、久しぶりのアルバムとして「剣と楓」というのがリリースされるらしい。


鬼束ちひろの世界観が、どの程度まで広がったか、それを確かめるのが楽しみだ。