5日の大旅籠柏屋・酒と匠の文化祭の報告が遅くなってすみません。翌6日は高熱が出て午前中はダウンしてまして(やっぱり年齢かな~、無理が効かなくなった・・・)、午後はそれでも後片付けをしたり、各方面へ礼状を書いたり写真の整理をしたりで終わってしまい、7日は一日、三島へ取材。夜、やっと落ち着いて5日の会計をして、スタッフに報告しました。
この間、スタッフの櫻井美佳さんが、吟醸王国しずおかブログ『杯が満ちるまで』のほうに詳細なレポを書いてくださったので、他人事のように楽しんで読んでしまいました。他、スタッフでブロガーでもある後藤英和さん、オフィストイボックスさん もレポしてくれてますので、よかったらチェックしてみてくださいね
今日はまず、『お宝ノミの市』について紹介します。
映画資金カンパのため、吟醸王国しずおか映像製作委員会のメンバーが、それぞれ提供してくれた商品のフリーマーケット。9月の清水・篠田酒店さんの蔵元を囲む会、藤枝はしご酒でチャレンジして以来、私もスタッフも“お店やさんごっこ”気分が板についてしまって(実際に御商売をされている方には失礼な物言いで申し訳ありませんが)、○○酒造の△△は人気があるな~とか、◇◇酒造って昔こんなノベルティを作っていたんだ!とか、□□店の☆☆って意外に知られてないんだ~とか、いろんな発見も楽しめました。
5日は、やっぱりというか、地元岡部の『初亀』さんグッズの人気がダントツでしたね。蔵の奥に眠っていたというレトロ徳利。9月の藤枝はしご酒のときに提供していただいたんですが、藤枝駅前で販売したときは2本ぐらいしか売れなかったのに、ここ柏屋ではあっという間に売り切れ、「もうないの?」とリクエストをいただきました
そういえば、藤枝駅前では、『杉錦』さんグッズの人気が高かったなあ~。おんなじ藤枝の蔵元でも、人気エリアのカテゴリーがあるんですね。
『磯自慢』さんが、前日搾ったばかりという貴重な酒粕をパッケージしてたくさん提供してくださいました。たぶん酒通が集まる酒の会では、ものの数分で売り切れるところでしょうが、『初亀』の酒粕はないの?と聞かれたりして・・・。
もっとも、私がノミの市で店番していたのは昼前後のわずかな時間だったので、午後~夕方にかけ、パイロット版試写や朗読会目当てに来てくださる真性地酒ファンの方々からは『磯自慢』や『喜久醉』グッズが評判だったことは、後から聞きました。私がにぎやかしに置いた自作の詩画も、何点か売れたみたいで、地酒ファンの方々の存在がありがたいなぁとしみじみ。
面白かったのは、会員の佐藤隆司さんが趣味で集めたぐいのみをたくさん提供してくださって、値段のつけようがなかったので、その場でお客さんと価格交渉したこと。
(100円ショップものとは違い)窯元や作家から買ったそれなりの作品でしたが、佐藤さんが「100円から1000円ぐらいでいいんじゃないの?」とおっしゃってくださったので、剛腕店番?の櫻井さんが、「100円以上、おいくらでも。募金にさせていただきますので」とお客さんに上手にプレッシャーをかけ、櫻井さん曰く「想定以上の価格で売れた」そう。
吟醸王国しずおかオリジナルおちょこは原価ギリギリの300円で売らせてもらい、こちらは某酒屋さんが「店でも売るから」とたくさん買ってくださいました。 ありがたいですぅ~
サプライズは、島田の伊久美で週末ファーマーをやっている県の石上さんと水口さんが、朝どり大根や唐辛子を持って来てくれたこと 「実がちっちゃいから」と1本50円の破格値で売ってくれました(100円にして50円分寄付してくれてもよかったのに~)。“松下米”の松下明弘さんが両名とさっそく畑談義に花を咲かせていました。新鮮野菜が並ぶと、“市(マルシェ)”って雰囲気が出ていいですね~
ノミの市に並べるのは申し訳ないのに、「隣でいいよ」とおっしゃってくれたのが、『蔵・クリ・クラ(酒蔵×クリエイターズクラフト)』出展の作家さんたち。陶芸の日比野ノゾミさん、一級建築士でもある野木村敦史さん、インテリアデザイナーでもある山内靖浩さんが、小粋な酒器やクラフト作品を直接持ち寄 ってくださいました。隣で100円のぐいのみを売っているようじゃ、作家さんたちの営業妨害そのもの・・・と冷や汗をかきましたが、みなさん、文化祭を楽しんでくださったよう。
終了後、「こういう場所でしか会えないいろんな分野のみなさんと話が出来て一日あっという間でしたよ」と感想メールをくださり、ホッとしました。
今回のスペシャル出品は、倉島麻衣さんがこの日のために作ってくださっ たハンドメイドエプロン。『小夜衣』蔵元の森本均さんに書いていただいた『吟醸王国しずおか』のタイトルロゴを、完璧に刺繍で再現して、1枚1枚丁寧に縫いつけてくださったのです。
腰に巻きつけるカフェエプロンタイプで、生地は丈夫なコットン。色や模様もさまざまですが、酒蔵をイメージされたのか、渋めで 落ち着いたカラーが多いですね。でもこのレッドストライプのもクリスマスっぽくて可愛い
麻衣さんは國本良博さんのお嬢様です。國本さんがフリーになられて初めて挑戦された10月末の朗読会(袋井市の月見の里)にうかがったとき、主宰者の主婦グループがバザーをやっていて、國本さんの奥さま和子さんが手作りせっけんを、麻衣さんが手作りエプロンを出品されていたのです。そこで見つけたエプロンが可愛くて、ダメ元で「うちのオリジナルエプロンって出来ます?」と頼んでみたら、思いがけず快諾してくださって・・・
最初はロゴマークをアイロンか何かでプリントする程度で簡単に作ってもらえればと、軽い気持ちでお願いしたのですが、森本さんの筆跡を大切に活かしたいと思われ、こんなに丁寧に仕上げてくださったのです。試作品を見た時はビックリするやら感激やらで・・・。
『吟醸王国しずおか』に関わってくださる方は、本当に誰ひとり、手を抜かないといいますか、プロの方は、カメラマンの成岡さんしかり、デザイナーのオフィストイボックスさんしかり、イベントプロデュースの神田さんしかり、100%以上のスキルを発揮されるんですね。これは、つねに100%以上のスキルを発揮して素晴らしい酒を醸し出そうとする蔵元や杜氏さんへのリスペクトが、関わる者すべての心根にあるからだと思うんです。
5日も、國本良博さんと倉島麻衣さん父娘のプロのスキルをしかと見せていただき、そのことを改めて確信しました。
ノミの市の場では、やっぱり蔵元グッズのほうに人気が集まり、麻衣さんのエプロンを十分ご紹介することができませんでしたが、「森本さんの書を、國本さんの娘さんがハンドメイドで再現してくれた世界に1枚しかないエプロンだ」という付加価値を、これからしっかりと伝えて行きたいと思っています。
1枚2500円。クリスマスやお正月のギフトや、お酒好きの方へのプレゼントにいかがですか?「買いたい」「お店に置いてみたい」という方がいらしたら、ご連絡をお待ちしています