6月5日台北2日目のランチは、台北で一番流行っているという行列の店・県泰豊(ケンタイホウ)に案内されました。小籠包が有名で、世界10大レストランの一つだとか(そんなランキングがあったんだ・・・!)。店の前は確かに平日なのに大行列でしたが、店内は日本のファミレスみたいなカジュアルな雰囲気。席に着くなり、小籠包、蒸し餃子、カニ玉スープ、青菜炒、エビチャーハン が次々に運ばれてきます。味は…日本の中華料理店とさほど変わらないかな。さほどの驚きや感動はなかったけれど、真昼間のビール&餃子は言わずもがなの絶品コンビでした~。
ツアーバスはホテルに戻り、私はSさんにくっついてタウンウォッチング。Sさんお目当ての1軒目は、台北駅前の高級ホテル地下にある手作り薬草石鹸の店『阿原肥皀』です。台湾島の中央山脈にある陽明山は薬草の宝庫だそうで、漢方薬用に無農薬有機栽培で育てた薬草類のエキスを石鹸に練り込んで います。アースカラー(茶色や灰色)がそそりますよね。
顔の皮膚が薄くてシミやトラブルの多い私は、現在通っているマッサージサロンで紹介されたオーガニックアロマの化粧品を使っているのですが、こういう石鹸なら大丈夫かな。
次いでそのホテルの裏通りにある美容室。お楽しみの台湾式シャンプーマッサージの体験です。台湾式シャンプーというのは座ったままで髪にシャンプー液をつけて、ものすごく丁寧にマッサージしてくれるんですね。シャンプーとヘッド・首・肩マッサージがミックスしたみたい。しかもシャンプーだけなら150元 (約500円)。前々回のブログにコメントをくれたまいちゃんは、通行人のおばさんから100元以下の激安店を紹介してもらったんですよね(笑)。
私とSさんは400元のヘアトリートメントをプラスしてもらいましたが、これが地肌にヒンヤリ染みて超気持ちイイ。台北市の繁華街にある大半の美容室で体験できるそうで、日本人のお客さんが多いせいか、カタコトの日本語や英語で対応してくれます。
頭のてっぺんからすっきりしたところで、地下鉄MRTに乗って台北101展望台方面へ。といっても入場料400元とられる101に登る気はさらさらなくて、Sさんは、国父紀念堂駅近くにあるスイーツの店『駿豆花』のマンゴパフェがお目 当て。“駅近くのコンビニの裏通り”としか書いていないネット情報を頼りに、周辺をグルグル迷っていると、通りすがりの若いOLさんが、日本語で丁寧に応対してくれて、「ちょっとわかりにくいから」と、わざわざ店まで連れて行ってくれました。
Sさんが「お時間ある?お礼にお茶でも」と誘うと、仕事の途中だからと断って、「この店、地元でも人気なんです」「台北のよさを知ってもらいたいだけですから」と颯爽と去っていきました。なんて気持ちのいいこと! 自分が街中で道に迷っている外国人に、こういう応対ができるかなぁと恥ずかしくなるぐらいでした。
駿豆花のマンゴ&スイカパフェは、想像以上の美味しさ。しかも75元(約250円)という安さ! 店は代官山の古い洋風アパートの1階にあるみたいなお洒落な雰囲気ながら、中身はおばちゃんが一人で切り盛りしている、下町のこじんまりとした甘味処です。
…店もパフェも申し分なかったけど、それよりなにより、あのOLさんの清々しい態度に★★★を付けてあげたい!
地下鉄で台北駅まで戻り、別路線に乗り換え、新光三越のデパ地下をチェック。日本の百貨店とほとんど同じでしたが、残念ながら酒コーナーにある日本酒は大手のパック酒のみ。焼酎のほうがハバをきかせていました。
さらに地下鉄を乗り継いで士林夜市へ。さすがに金曜夜とあって、祭りの夜店市のような賑わいです。まず目に飛び込んできたのは昔懐かしい遊戯屋台。若いカップルがけっこうノリノリで射的なんか楽しんでいます。
食べ物屋台はまるで屋根付きの巨大展示場。いろんな香辛料や油の匂いがグダグダに混ざり合って、強烈なにおいが立ち込めます。…やっぱりどこか疲れが抜けきっていないのか、しばらく歩いているうちに気分が悪くなり、Sさんを屋台街に残して私は一人、屋外休憩所へ避難しました。
Sさんが買ってきた烤餅用餅(クレープ巻き)で小腹を満たし、気力が戻ったところで、適当に座った屋台で「魚丸汁」というシーフードスープらしきものをオーダーしてみました。すると、ほどよい鶏ガラスープに小籠包と魚のすり身だんご(つみれ)が浮かんだ碗が出てきて、これが素晴らしく上品な風味!本格的な懐石料理の汁ものと比べても遜色ない味です。…屋台でこのレベルなんですから、おそるべし台北グルメ。
調子が良ければ勢いに乗って屋台のはしごをするところでしたが、体調万全ではないのと、あまりの人の多さに息苦しさを覚え、Sさんも気を遣ってくれて早々に引き揚げることに。
といっても、時間はまだ20時を少し回ったところ。地下鉄の途中駅で降りてタクシーを乗り継ぎ、〈占い横丁〉のある行天宮へ向かいました。三国志でおなじみの名将で、初めてそろばんと帳簿を使ったといわれる関羽を、商売の神様として祀っています。遅い時間なのにあふれんばかりの人だかりで、お供え物のお菓子や果物を好きなように持ち帰っています。
占い横丁は行天宮前の交差点地下道にあって、小さな占いブースが屋台のように並んでいます。日本語OKのブースに適当に入ってみたところ、四柱推命の女相師・呉惠珍さんという方で、日本の有名人やテレビ局の名刺・サインがズラッと並んでいました。鑑定料は1回(約20分)で1000元(約3300円)。占い師にみてもらうのは、20年ほど前、一人暮らしを始めたとき以来で、今の相場がどうなっているかわかりませんが、そんなに高い値段ではないのでは…?
まぁ鑑定料金はさておき、占いの結果は、朝のおみくじと同様、「財運がよくなる」とのこと。今、取り組んでいる大きな仕事(映画制作)の行く末も、「今年秋から運気がよくなる、目上の人や友人が大きな力になってくれる」とうれしいお言葉をいただきました! 結婚運は…聞かないでください(ぐすん)。
ホテルに戻ったら22時過ぎ。占いの結果に気を良くした私の様子を見て、「マッサージに行く元気、ありそうね」とSさん。台北市内には24時間営業でホテルまで無料送迎するマッサージ店がけっこうあるらしいのです。すんごいサービス! これぐらい営業努力してお客さんを引っ張ってくるようじゃないと、観光地って潤わないかもって実感します。
迎えに来たのは『ウインザー男女健康マッサージ』。全身コースのほか、美顔マッサージ、足裏マッサージ、足裏角質取り、耳掃除など単品コースも充実している店です。
さっそく足裏マッサージと同時並行で受けられる美顔マッサージにトライ。800元(約2600円)で日本とほとんど同じフェイシャルエステのフルコースに、Tゾーンの角栓取りがプラスされます。小鼻のまわりをチクチクと針のようなものでつつかれるので、何をされているんだろうと最初はビックリしましたが、取れた角栓(毛穴に詰まった老化皮脂)の多さにアングリ! 終わった後は、いつもテカテカ脂っぽくなる鼻まわりがツルツルすべすべになりました。
頭のてっぺんからつま先までリフレッシュし、床に着いたのは午前1時30分ごろ。朝型人間の私はコテっと寝てしまいましたが、夜型人間のSさんはまだまだ余力がみなぎっている様子。「日本を脱出すると元気になるのよ、ワタシ」と笑っていました。
つづきは次回へ。