1月25日 BIZ+SUNDAY
去年11月 鳥取県に新たな企業が進出した。
売上130億円のフィギュアメーカー グッドスマイルカンパニーである。
この企業では3年間で100人の雇用を計画している。
しかしスタッフを確保するのは容易ではない。
フィギュアの加工には1ミリ以下で色を塗り分けるなど高い技術が必要だからである。
(グッドスマイルカンパニー 鳥居周平さん)
「スキルの擁する生産現場になるがそれに特化した人間はまだまだ足りない。
のどから手が出るほど欲しい。」
企業誘致を積極的に進めこの5年で55件の誘致に成功した鳥取県。
しかしいま人材不足という課題に直面している。
この日 県の担当者が訪ねたのは従業員約100人のIT企業 LASSIC。
この企業ではアプリなどを開発する技術者を今年度一気に47人採用する計画を立てていた。
しかし実績22名 達成率46%と苦戦している。
リーマンショック以降加速した大手メーカーの地方からの撤退。
鳥取県でもサンヨー電機などの撤退が相次いだ。
県内の企業などに勤める従業員の数は7000人減少。
専門的な知識を持った技術者などが都市部に大量に流出した。
(鳥取県 雇用人材総室 就業支援室 小林靖尚室長)
「設計開発技術者 IT系の技術者 そういった分野の人材が不足してきている。
プロフェッショナル人材を確保していくのが一番の重要な課題だと認識している。」
このままでは企業を誘致しても地域経済の再生にはつながらない。
危機感を募らせた県は人材の確保に乗り出している。
12月 IT企業やメーカーなど12社と共に都内で説明会を開いた。
都市部に流出した技術者の獲得が狙いである。
この日説明会に参加したのは60人。
しかし企業が求める人材はほとんど見つからず苦戦が続いている。
(鳥取県 雇用人材総室 就業支援室 小林靖尚室長)
「難しい現状だが1人でも多くの技術者を鳥取県の企業にマッチングさせたい。
継続的に取り組んでいくことがそこにつながっていくと考えている。」