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アカデミー賞候補 日本人アニメ監督

2015-02-27 17:00:06 | 報道/ニュース

2月21日 おはよう日本


第87回アカデミー賞の短編アニメーション賞にノミネートされた堤大介監督の作品「ダム・キーパー」。
アメリカ西海岸を拠点に制作活動を行っている堤監督は初の監督作品でのノミネートだけに注目を集めている。

「ダム・キーパー」の主人公はある小さな町に住むブタの少年。
町を守るために設けられた大きなダムの上にたった1人で暮している。
少年は1日3回 ダムの上にある巨大な風車を回す。
ダムを超えて押し寄せてくる汚染された黒い霧を吹きはらうためである。
しかし少年は孤独である。
学校ではいじめられ
心の中の闇が黒い霧と同じように広がっている。

監督を務めた堤大介さんは
汚染を防ぐダムを通して心の闇と戦うブタの少年の心の葛藤を描き出したかったと言う。
(アニメーション監督 堤大介さん)
「黒い大気汚染 黒い霧が町に入ってきてしまわないようダムが抑えている。
 そのダムを動かしているのが主人公のブタ。
 主人公は主人公で心の中にダムがあって
 心の中に闇があって
 “大気汚染から町を守っている”
 “心の中で戦っている”
 2つを見てほしい。」
去年 アメリカ西海岸で制作会社を立ち上げた堤さん。
それまではCGアニメーション映画で知られるピクサーアニメーションスタジオなどに勤めていた。
光や影を使った表現ではアメリカでもトップレベル。
しかし監督として自分ならではの作品を作りたいと思い「ダム・キーパー」を制作したと言う。
(アニメーション監督「堤大介さん)
「見終わった音に心に残ってほしい。
 これはむずかしいことと思うけど
 僕らは心でコミュニケートが出来るような作品を作っていきたい。」
堤さんは「ダム・キーパー」でも光と影の表現に特にこだわった。
いじめを受ける主人公の心の葛藤が明るさや暗さで表現されている。
それを可能にしたのが絵の1枚1枚を筆で描いたかのような繊細なタッチである。
陰影を豊かに用いた絵にすることによって少年の心の変化も描き出されている。
(アニメーション監督 堤大介さん)
「普通 手書きのアニメーションはそこまで光にこだわるってことは少ない。
 光を動かそうと
 光を動かすことでイラストが動くみたいな。」
ブタの少年の心の支えとなる友情も作品の大切なテーマの1つである。
観る人の生き方にも影響を与えるような作品を作り続けていきたいと堤さんは考えている。
(アニメーション監督 堤大介さん)
「何を作るかではなくて
 なぜ作るか
 ということにこだわっていきたい。
 なんで僕らはお話を伝えたいのか
 そういうところも常に自分たちに問いかけて
 僕も子どもがいるけど
 子どもが僕らの年になったときこの世の中がどうあってほしいか
 そのためには自分たちが何が出来るのか
 そのことをしっかりと考えた作品作りをしたい。」


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