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ベトナム 食い止められるか 横行する密輸たばこ

2015-02-25 07:30:00 | 報道/ニュース

2月16日 キャッチ!


WHO世界保健機関によると
ベトナムは成人男性の半数が喫煙者といわれるほどの喫煙大国である。
しかしその喫煙が原因とみられる死亡者の数は年間4万人にのぼり
その数は交通事故による死者の約3倍に当たるとも言われている。
そのベトナムでたばこの密輸が最近急増している。
ベトナムは喫煙の健康被害を減らそうという条約たばこ規制枠組み条約に2005年2月発効当時から参加している。
国内ではこの10年 たばこが原因とみられる病気にかかる人を減らすとともに
たばこの消費を削減することに国を挙げて取り組んできた。
しかし近年 おもに隣国のカンボジアから密輸タバコが国内に大量に入ってくるようになっている。
その原因の一つが国内の製品との価格の格差。
ベトナムは条約を批准してからのこの10年
たばこにかかる税金をたびたび上げるなどして消費の抑制を促そうとしてきた。
しかしその結果 密輸されるたばこと国内産のたばことの価格とが一層広がり
密輸を促進させることになったとみられている。

地元住民からの連絡を受け国境ゲートの警備隊はゲート付近約1キロの国境線沿いで捜査を行った。
警備隊に気付いた密輸犯は乗っていた車を捨てて逃走。
車の中には密輸たばこがぎっしり詰まれていた。
21個の段ボールに外国産のたばこが入っている。
通常はバイクだ運ばれ巧妙に隠されているが車の中を見ると密輸たばこがすぐに確認できる。
密輸犯はこのように大胆な行動をしている。
これらのたばこが国内に入ると密輸犯は1カートンにつき50万ドン(約2,800円)の利益を得る。
去年10月から強化している密輸取り締まりの結果 この警備隊は12件の密輸を阻止。
カンボジアから密輸入されたたばこ2万箱を押収した。
密輸犯は日々巧妙化かつ大胆になり当局も手を焼いている。
(国境警備隊員)
「昼であろうと夜であろうと密輸犯は警備隊が行う業務の隙をついてバイクでたばこを国内に運び込むのです。」
密輸阻止のために多くの対策を講じているが取り締まりは困難を極めている。
密輸犯はたばこを少量に分けて背負い歩いて国境を超える。
そしてその後 密輸品を1か所に集め国内で売り出す。

(拓殖大学 言語文化研究麻講師 小高泰さん)
「ベトナム南部ではカンボジア国境を通じて密輸され国内各地に拡散されている。
 国境沿いの田園地帯やあぜ道を小舟や高速艇などで輸送し
 運搬役はバイクなどで小分けしベトナムの終結場所に運搬する。
 その量は2014年で10億箱にも上る。
 毎日100万ケースが密輸されるというデータもある。
 それだけ密輸によって得られる利益は莫大といえる。
 密輸が拡大する背景の一つに刑事罰の軽さがあげられる。
 密輸しても1人当たり1,500箱以上でないと刑事罰に問えない。
 そのため国境地域でバイクに小分けして輸送させる。
 買取業者も時々摘発されるがそれらは氷山の一角。
 彼らは税関や公安も抱き込んでいる。
 また地方の低所得者にとって密輸たばこの運搬は大事な収入源という現実もある。
 ベトナム政府は1990年から外国たばこの輸入を禁止している。
 しかしカンボジアでのたばこの値段は極めて安く国境地域の監視も緩慢なため
 密輸業者の摘発は全体の0,5%にすぎない。
 また政府はたばこ税の課税率を引き上げる予定だが
 たばこの値段は人々の収入に比べて低価格なためたばこの消費量は増えている。
 現在密輸たばこが市場に占める割合hあ25%にも及ぶ。
 庶民が好むたばこ1箱の値段は100円程度。
 政府は密輸たばこの撲滅運動とたばこによる健康被害の啓もうに努めている。
 清秋の確保にも関連する重要な問題だからである。
 しかし密輸たばこの撲滅には地方政府を中心として
 地方の税関や公安との連携も必要なため根本的な問題解決を図るには
 密輸対策の取り締まり強化と同時に汚職構造の対策も必要と思われる。」






  

 

 

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