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タイの街を活性化 ストリートアート

2019-11-09 07:00:30 | 報道/ニュース

10月17日 NHKBS1「国際報道2019」


配電盤を使ったアートや
日本で活躍するタイのサッカー選手 チャナティップ(北海道コンサドーレ札幌)。
色彩豊かなストリートアートが道行く人の目を引き付けている。
バンコク中心部にあるタイの流行の発信地 サイアム地区。
この地域で今年7月から始まったのがチュラ・アート・プロジェクト。
3か月間で50ものストリートアートの作品が誕生している。
このアイデアを出したのは地元のチュラロンコーン大学。
再開発から取り残された古い街並みや建物を魅力あるものにできないか。
都市開発や芸術の専門家たちが議論を重ね
大学が管理する土地や建物に絵を描くアーティストを募集したのである。
(チュラロンコーン大学 芸術学部 スリチャラコム教授)
「私たちが選んだ場所の多くは人目につかない危険な場所です。
 ストリートアートで地域に彩をもたらすことが出来ると思います。」
フライドチキンを扱う飲食店に描かれたのはニワトリをモチーフにしたアート。
店のコンセプトに合う作風を持つアーティストを大学が選んだ。
(飲食店店主)
「『絵が美しい』と言ってくれる人が多く
 客も増えたのよ。」
チュラ・アート・プロジェクトは反響を呼び
さまざまなアーティストから応募が相次いでいる。
広告デザイナーのノラノリーさん。
ストリートアートの魅力は
より多くの人に作品を見てもらえることだという。
(広告デザイナー ノラノリーさん)
「ストリートアートはどこでも貼れるシールのようなもの。
 自分の好きなように描き
 ありのままを伝えることが出来ます。」
この日 作品を描いたのは1年ぶりに復活した劇場の通路。
仲間のデザイナーとともに
スプレーや筆を使って4時間。
壁に現れたのは
“千客万来”の願いを込めた招き猫だった。
(ノラノリーさん)
「招き猫が人を呼び寄せ
 たくさんの客が劇場に集まるように描きました。
 客が来れば
 二度と閉鎖しないでしょう。」
高まるストリートアートブームをビジネスチャンスと見る会社も現れた。
東南アジアで事業を展開する塗料会社である。
タイにはアート用の塗料を製造する会社はなく
アーティストは高い外国製を使うしかなかった。
この会社は
多くの人目に触れるストリートアートには広告の効果があると考え
アート用のスプレーの開発に乗り出した。
肝となるのは
スプレー缶を押したときの圧力に応じ
いかに細やかに塗料が噴射されるか。
アーティストに依頼し実際に絵を描いてテストを繰り返し
この冬の発売を目指している。
(塗料会社マネージャー)
「私たちの製品が多くのアーティストに受け入れられるようになったと感じます。
 世界規模にしていきたいです。」
タイの街並みを彩り始めた数々のストリートアート。
街の活性化とともに
アーティストや企業にも新たなチャンスをもたらしている。



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