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アメリカ人が見た福島の“いま”

2019-11-12 07:00:00 | 報道/ニュース

10月23日 NHK[おはよう日本」


昨年度 福島第一原発を視察した人は1万8,000人余。
2年前に比べ倍近くに増えている。
福島県も被災地のありのままを見てもらおうと
ポープツーリズムという取り組みを進めている。

9月中旬
ロサンゼルスに住むアメリカ人など20人が福島を訪れた。
福島県の観光協会は3年前から
原発事故の被災地の現状を知ってもらおうというツアーを企画している。
そしてこの秋
アメリカに住む日本人からの依頼で初めて海外からの団体客を受け入れることになった。
一行は福島県内を5日間かけてまわる。
まずは福島第一原発や津波と原発事故に見舞われた浪江町など
そして福島市や会津地方をめぐり
福島のありのままの姿を体験する。
多くの人にとって原発事故の被災地をめぐるのは初めての経験である。
(ロサンゼルスから参加)
「原発や福島の食べ物・飲み物が少し不安。」
車窓の風景を熱心に撮影していたのはオースティン・オーガーさん。
ロサンゼルスで映像作家として活動している。
原発が爆発する映像を見てショックを受けたというオーガーさん。
いまも当時のままの姿なのか
“自分の目で確認したい”と参加した。
(オースティン・オーガーさん)
「アメリカ人は今も福島に来るのは非常に危険だと思っている。
 当時の情報しか知らないから。
 百聞は一見にしかずなので
 今の福島を自分の目で見てみたい。」
2日目バスは帰還困難区域に入っていった。
今も住民の立ち入りが厳しく制限されている。
「右手のゲームセンター
 壁が崩れ落ちて中が見えている。」
「この辺りは人が住んでないのね。」
「禁じられているの。」
オーガーさんも黙ってカメラの先を見つめていた。
福島第一原発に到着。
構内では廃炉に向けた作業が行われていた。
汚染水を処理した後の水は今も増え続けている。
次に見えてきたのが水素爆発を起こした1号機の原子炉建屋である。
線量計の値も変化する
原発事故との戦いの最前線を目の当たりにした。
(オースティン・オーガーさん)
「近くで見られて本当に勉強になった。
 建物の多くがひび割れたままとは知らなかった。」
地元の人たちは“今の思いをぜひ知ってほしい”と考えていた。
浪江町で暮らしていた岡さん。
津波と原発事故に見舞われた。
「目の前に津波が来て逃げられなくて。
 国道が津波でたくさんの死体が上がり通れなかった。」
震災が発生したときの街の様子を描いたアニメ。
原発事故が起きて
行方不明者を探すこともできずに非難を強いられた“無念”の思いが描かれている。
いま岡さんの願いは街に賑わいを取り戻すことである。
去年かつての自宅をカフェに改装。
街の人の憩いの場いようとしている。
「カフェはみんなが元気になる場所。
 泣いてばかりいたらに進めない。
 前に進むために。」
(オースティン・オーガーさん)
「つらい経験をしたのに
 みんなの涙を消し去るために素晴らしい場を作れるなんて
 本当にすごいことだと思う。
 地域の再生を目の当たりにした。」
地元の人たちとの交流を深めたアメリカ人たち。
福島に対する印象も変わっていったようである。
(ロサンゼルスから参加)
「福島に対して大いに誤解があると分かった。
 みんなに福島に直接来て自分たちの目で見るよう勧めたい。」
オーガーさんも行く先々で地元の人に声をかけ話を聞いていた。
これらの映像をドキュメンタリーにまとめ発信することにしている。
(オースティン・オーガーさん)
「人々の前向きな部分を撮影したいんだ。
 原発もすごかったが
 福島の人々は本当にすごい。
 それをなんとか伝えたい。」

 

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